議会報告

【質問項目】
・少人数学級の実現
・時間講師の勤務
・新たな知的障害特別支援学校

【少人数学級の実現について】
●吉良議員 少人数学級の実現を求め、全国知事会、全国市長会、全国町村会の地方3団体は7月3日、現在の小・中学校の40人学級では新型コロナウイルスの感染予防ができないとして、萩生田光一文部科学相に少人数学級実現へ「教員の確保が是非とも必要」だと緊急提言を手渡しました。
少人数学級を求める提言などはその後も、7月17日に「経済財政運営と改革の基本方針」いわゆる、骨太の方針、そして、8月には、萩生田文科相と校長会会長らとの意見交換、そして中教審答申案の作成に向けた骨子(案)、さらに教育再生実行会議と続きました。9月には、少人数学級を求める署名を提起した本県在住の鈴木大裕氏など12名の教育研究者有志が参議院で院内集会を開催し、7月から全国で展開したネット署名2万5千人、用紙署名14万7248筆を政府に提出、さらに自民党の教育再生実行本部が「義務標準法」を小中学校の「30人学級」実現に向け改正するよう文科大臣に申し入れています。 
そしてこの9月30日、文科省概算要求が発表され「学級編制の標準の引き下げを含め、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備について・・・予算編成過程において検討する」とし、義務標準法定数の見直しが俎上に上がってきました。
◆教育長はこれら一連の少人数学級を求める声を、どう受け止めているのかお聞きいたします。

○教育長 本県においては、平成16年度から少人数学級編成に取り組んできておりまして、この拡大につきましては、全国教育長会とともにこれまでも国に要望提言をしてきているところでございます。本年7月には、全国知事会において、今後予想されます新型コロナウイルスの感染症の再拡大にあたって、必要な教育活動を継続して子どもたちへの学びを補償するよう少人数学級編成を可能とする教員の確保が国に対して提言をされました。
 この全国知事会の提言の後、自民党の教育再生実行本部や、中央教育審議会の特別部会において、少人数学級編成を求める決議やまとめが出されておりまして、こうしたことは、本件としましても大変力強いものと受け止めております。

●吉良議員 ぜひ、知事も力を合わせてですね、教育長と頑張っていただきたいと思います。私ども日本共産党は、1クラス20人程度の少人数学級を実現するため、教員を10万人増やすなど教育条件の抜本的整備を求める緊急提言を6月2日に発表しています。それを受け、私たち議員団は県下全ての学校に提言を届け懇談を行ってきました。コロナ禍一斉休校などで、生活リズムが乱れ、情緒不安定な子が多く見られ、授業中に横になったり授業から逃避する子などの学習への障害が出ている実態が語られました。
そして、教職員は終わりの見えないコロナ感染対策に加え、子どもたちのストレスによる行動の変化への対応、授業時数確保のための授業づくりに苦心していることなどとともに、それら個に応じた指導を充実させるための人員の確保を求める切実な声が学校長の皆さんから一様に語られました。
◆学校現場の教壇教員の確保は、教育行政の根幹中の根幹であり、現行の義務標準法定数の教員確保は至上命題であらねばなりません。過去3年間の教員充足率は全国と比べてどうかお聞きいたします。

○教育長 本県の義務標準法による教員定数の充足率につきましては、平成29年度は98.7%、平成30年が98.9%、令和元年度が99.1%となっております。またそれぞれ全国順位は、平成29年度が47位、平成30年度も47位、令和元年度は他の一県と同率の46位というふうになっております。

●吉良議員 おっしゃったように、2019年度充当率の全国平均は101.5%ですが本県は99.1%、全国最下位は同率で秋田も同じです。中でも、私が強調したいのは、小学校の教諭です。この小学校は全国平均が101.1%、これを3.7%も下回る97.4%、この全国最下位も5年間変わらずです。
先日、文科省を訪れて、本県の教職員定数についてお聞きいたしました。文科省は本県のこの状況について、毎年ヒアリングを行い充当率に沿うよう指導、改善を求めている。未達について本県からは、見込んでいる採用数をこえる不測の事態が起こったからだと語られた、とお聞きいたしました。
危機管理の原則は想定外を想定する、不測の事態を想定する事であり、そもそも、教育行政の根幹である教員配置で、連年にわたり充当未達が生じることは、危機管理能力の問題です。
教育長は、先の2月議会で「ここ数年は採用試験において、毎年、県教育委員会が求めます一定の選考ラインをクリアして採用できる数を確保することができていない状況が続いています」と答弁し、採用審査での受審者側の問題を述べています。しかし、現場の校長から、実践力もあり実績もある当該校の臨時教員が一次審査で落ちている事への不満と憤りが語られ、臨時を経験していない新卒新採者の早期退職事例が見られるなどを考えると、受審者側の問題ではなく「採用選考審査が求める一定のライン」を設定した県教委側に問題があるのではないかと考えるべきです。事実、全国で教員不足が言われる中、本県含む数県で未達があるだけで他は優に100%を超えています。
全国的な教員不足が言われる中、少人数学級への流れが加速され、教員の争奪戦はますます熾烈になってきます。
◆不測の事態をも想定し、4月スタートの時は定数内臨時教員などという存在が無いように新規採用枠は十分に幅を持たせて臨むべきだと考えますが、教育長にお聞きいたします。

○教育長 新規採用者数につきましては、教員採用審査の実施年度末におけます退職者数、それから再任用規模者数、また今後の学校の統廃合や児童生徒数の増減による教員定数の動きなどを見込んで、算定をしているところでございます。
 本年4月におけます教諭の新規採用者数は、募集要項に記した定員以上の人数を採用するなど、新規採用による教員不足の解消にも取り組んでいるところでございます。
 新採用者数につきましては、可能な限り確保できるよう柔軟な対応をしていきたいというふうに考えております。

●吉良議員 私はあえて、定数内臨時教員というふうに言葉を使ったんですけれど、ここに事務局からいただいた定数内臨時教員の数があります。要するに、4月当初に着任したときに、定員内、本来正教員で教壇教員を含めて配置しなければいけないのに、臨時教員がその任に当たっている。いわゆる定数内の臨時教員です。4月当初で事務局からいただいた数を見ますと、2018年度は、527名、2019年度は、516名、2020年度今年の4月ですけれど、520名とまったく変わっていないんですね。
◆新採教員はその定数以上にとったと、いっておりますが、なぜここが改善されないのか。教育長いかがですか。

○教育長 再任用の数、それから早期退職の数、それから国からの加配の数というのは、流動的なところがございまして、なかなか、かっちりと定数内ですべてをというふうにいったってないことが現状ございます。ただ先ほど言われました数字につきましては、そこは真摯に減少に向けて、取り組むべきところだということは認識をしておりますので、先ほど申し上げましたように、定数増につきましては、可能な限り柔軟な対応をして取り組み、数の減少に取り組んでいきたいというふうに考えております。

●吉良議員 臨時教員の数が少なくて、教室に先生がいないというんじゃなくって、臨時教員の数は、これも事務局からいただいたんですけれど、2012年度からずっと1,000人ですね。本当にがんばっていらっしゃる。その数が変わっていないけれども、2012年に、定員内の臨時教員が、これは年度末ですけれども375人だったものが500人に増えているんですね。これだけ定数内で使っちゃえば、それは1,000人の臨時教員の希望者がいても、現場の要求に応えられないという事態が、やはり起こってきているのが実態だというふうに思います。ぜひ、今回、義務教育標準法、定数法の改善が見込まれるわけですね、そうすると国庫負担の額がふえてくるわけですから、必ず。今まで以上に、ぜひこの4月当初のスタートの臨時教員の定数内を減らす採用を思い切って実施していただきたいと思いますけれど、教育長、そのことについていかがですか。

○教育長 あの、これまでそういう姿勢で取り組んできましたけれど、来年度に向けてさらに、そういった定数内でしっかりと定員が確保できるように、取り組みをすすめていきたいと思います。

●吉良議員 次に改善が求められていることは、臨時教員が培ってきた力量を総合的に、測れる採用審査とすることではないでしょうか。何年間も学校現場で教壇や部活などで、実践を積んでいるのに、審査が評価されず他県にいったり、教職そのものから去る例が後を絶ちません。きわめてもったいない、残念です。
◆臨時教員の現場での実践力、実績を今以上に公正・正当に評価できるより実践的な「選考ライン」を検討すべきと考えますが、教育長にお聞きいたします。

○教育長 教員採用審査においては、まず第一次審査の教員に求められる教養として必要な知識を問います教職一般教養、それと事業を教えるために必要な知識を問います専門教養の筆記試験で結果を出すことが求められます。採用審査における臨時教員の教育実践の評価については、臨時教員経験の中で資質や能力が高まるものと考えておりまして、その力量は第二次審査の模擬事業や面接審査の中で適正に評価がされているというふうに考えております。
 臨時教員の皆さんには、今後も学校現場において、実践を積むことによりまして、専門力を含めて、一次審査を突破するとともに、二次審査の模擬授業や面接試験において、臨時教員としての強みが、発揮できるよう努めていきたいというふうに考えております。

●吉良議員 選考審査における面接の大事さというのが、これはまた臨時教員の希望でもありますよね。今までやってきたことが、一次審査できちんと評価される、一次審査から排除されるということが、きわめて残念でたまりません。どこを見ているのかということですね。以前は、一次審査に面接がありましたよね、これがなくなったのはいつからですか。

○教育長 すいません、定かに記憶しておりませんけれど、平成30年度に開催した教員採用試験あたりから一次での面接がなくなったというように記憶しております。

●吉良議員 そのことによって、県外の大阪会場だとかでやったことで、いっぺんに、一次の応募者数950、1,000人近く増えてしまって、とてもじゃないけれど面接ができないということで、やめたという経緯がございます。ぜひ、ですね、教育長この一次にも何とか以前のように、面接なり、あるいは、臨時教員の実績を評価できるようなものを入れていただきたい、それが現場で頑張っている臨時教員の励みにもなりますし、それが全国にも、高知はちゃんと評価してくれるぞということになろうかと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。
教育に穴をあけるもう一つの要因は指導主事の配置です。それは、経験ある教壇教員を子どもから引き離し、学校現場から活力、実践力を奪う不都合な人事政策とも言えます。
国庫負担による充て指導主事の人数について文科省担当官に聞きますと、対象人員を減らしており、本年度の高知の対象者数は23名であると示されました。
◆本年度本県は、前回調査と比して何名の充て指導主事を含む指導主事を配置しているのかお聞きいたします。

○教育長 令和2年度におきます県教育委員会事務局各課および教育事務所の当て指導主事の数は、昨年度比7名増の140名、指導主事数は昨年度と同数の20名の計160名というふうになっております。今年度増員いたしました7名は、県立学校に関する指導主事でありまして、内訳としまして令和4年度に開催されるインターハイの推進に関係するものが3名、来年度開校される夜間中学校の準備にかかるものが2名、その他高等学校のAI教育推進事業で1名、高等学校の学校支援チームの理科担当に1名というような内訳になっております。

●吉良議員 続いて昨年度、一カ月以上代替の先生が見つからず、教室に先生がいない期間があった小中学校での件数についてお聞かせください。

○教育長 令和元年度に一カ月以上教員が見は一であった件数は、小学校が29校で37件、中学校が、18校で20件、合計47校57件というふうになっております。

●吉良議員 教育委員会等の事務局に配置されている指導主事の教職員数に対する比率は全国一高いんです、先ほど160名とありましたけれどもね、人数が。しかも、頭抜けて高くて、現場へ戻すべきとこの2月議会、指摘をいたしました。
学校現場や保護者までにも代替え教員を探させながら先ほどおっしゃいました小中合わせて47校、57件も一カ月以上教室に先生がいない事態というのは、この5年間、毎年同じような件数で改善が図られていません。
2018年には、事前に出産時期がわかっており法でも特別に確保を義務付けられている産・育休の代替教員さえ配置できないという失態が4校4件も続き、その改善事例をこの議場で示し設定となったこの4月からの育休期間3年任期の制度がスタートしましたが、その時、129名だった指導主事が本年度160名、つまり31名も増えているようでは、解決はまだまだ先の話との感を持たざるを得ません。
◆2017年度から本年度までに増えた31名の先生は、子どもたちから奪ってでも配置すべきものだったのか、お聞きいたします。

○教育長 先ほどお答えいたしました7名のほか、平成29年度から令和元年度にかけての2年間で、市町村立学校に関する指導主事は9名を増員しております。その内訳としましては、高知市の学力向上対策に取り組むため、高知市教育委員会に派遣しましたものが9名ということになっております。また県立学校に関係する指導主事は、10名を増員しております。その内訳としまして、県立高校への学校支援チームへの強化で4名、全国総文、全国高等学校総合文化祭の推進で4名、インターハイ推進で1名、新設しました高等学校振興課の担当で1名、そのほか本県の教育課題の解決として、5名の指導主事を動員しておりますが、その内訳としましては、高知大学の教職員大学と連携した研修担当に1名、人権教育課のいじめ問題担当で1名、そして保幼小の連携を推進するためで1名、生涯学習の推進担当で1名、それからオーテピアの高知未来科学館の担当として1名と、こういうように、本件の喫緊の教育課題の対応や、新たな取り組みのために、合計31名の指導主事を増員配置をしております。

●吉良議員 教育長は本県で指導主事が多い事の理由に、「地理的条件や学習指導要領の徹底に一定数の指導主事を配置しなければならない」事と、先ほどもろもろ教育長がおっしゃったように、政策的な課題、つまり「学力課題や不登校等の問題の取り組みを支援する必要から増員してきた」と2月議会でも述べていらっしゃいますが、それはどこの県にも当てはまる事ですね。しかし、他県ではここまで指導主事を増やし続けている事例は見当たりません。
2015年度末策定の教育大綱に基づき、2016年度は、数学担当指導主事を4名増員、また、中学校へのタテ持ち、これはあまりいい声を聞かれませんけれど、9校への導入に合わせて、主幹教諭を拡充配置しています。2018年からは学テ対策に高知市、先ほどおっしゃいましたように、「学力向上推進室」へ指導主事7名配置し19年には3名増やし10名へと増やし続けてきました。
拡充された主幹教諭は、給与は上がるのに学級担任は持たず、しかも持ち時間数も半減ですから、子供の学びを奪い他の教員の負担を増やす事では指導主事同様、極めて問題です。2016年48名が今年度は21名増やされて69名です、現場での他の教員の負担は相当増えていると、この主幹教諭の数からみても、いえると思います。
2007年から2019年までの尾崎県政12年間で、指導主事の人数は90人から153名へと、義務関係の教員総数の比率でいいますと1.5%から3.0%と2倍に増えています。
四国の他県、愛媛県は0.9%83人から1.3%99人へ、徳島県は0.7%39人から0.9%42人、とそれぞれ微増です。香川県は0.9%51人から0.7%41人へと逆に減らしています。こうして比較しますと本県が異常に多い教員を現場から教員を引き抜いていることがわかります。その事が教員充足率を全国最下位にしている一要因であろうと容易に察せられます。
学校現場への教員配置を重視する、教員配置の軸足を現場に置く方向へと舵を切る必要があるのではないでしょうか。
◆教育施策の遂行は、指導主事や主幹教諭を軸にピラミッド型のトップダウン方式ではなく、同僚と現場でこそ指導方法を研究しあい、それを地域研修で他校の先生と実践交流も図り、子どもたちと共に成長しあうような、地域学校群を目指すボトムアップ型の教員配置政策へと転換すべきだと考えますが、教育長のお考えをお聞きいたします。

○教育長 平成19年度の全国学力学習状況調査結果が、本県の子どもたちには、全国と比較して、学力の定着に大きな課題があるということが明らかになりました。その原因を分析する中で、授業改善や組織的な学校運営について対応していくことが必要であると、そういった結論に至っております。そのため教員に対しまして、指導助言を行う指導主事を動員し、アドバイザーとともに、学校訪問を行うことによって、それぞれの学校の教職員が、目的を共有し、ベクトルを合わせて、授業改善に取り組んできたというところでございます。
 その結果、授業改善や組織的な学校運営がすすみ、学力向上や生徒等の面で効果が表れてきているとこうしたことから、さらに一定期間この体制での取り組みを継続し、教育効果を確実なものしていくことが必要だというふうに考えております。

●吉良議員 効果は一時的です、それは。強権的に学校現場から力のある先生を引き抜いて、そして事に当たらせていく。いまでも困っているのは現場でしょ、疲弊しているのは現場ですよ。今、実際問題として、次々と現場で先生がいない事態が出てきています。ある小学校では、臨時教員の方がいなくなって、ついに専科、この先生を、音楽の専科を担任にしなくちゃいけない、つまり主幹教員としているんですけれど、この方は一人前に授業を持てないから、担任にできないから、専科までそこのクラスにね、配置しなくてはならない。校内操作なんです。他の多くの学校でも、今、起こっています。
そして、育休を取りたいという男性教諭、この方も同じ学校でいらっしゃるんですけれど、躊躇し始めている。様々なことで、この秋も出てきているんです。やはりね、それは効果があるといっても一時的です。これからどんどん教育課題が増えてきます。そこにやはり有能な先生をちゃんと配置する。みんなで研究し合っていく。そして現場が大変なわけですから、事件は現場で起こっているわけですから、現場からボトムアップさせていくことをしないと、いつも上から、現場にいって、ほらどうしゆう、どうしゆうとやることの、もう悪循環ですよ。これは。ぜひ、ですね、その方向転換を、政策的な変換、そして、人員配置の在り方も、考え直していただきたいというふうに、これは、もうお答えがさっき出ましたので、要請をしておきたいと思います。

【時間講師の勤務について】
●吉良議員 次に時間講師の勤務についてお聞きいたします。
地方公務員法が改正され、4月1日から臨時・非常勤職員は会計年度任用職員として任用され勤務しています。常勤職員と格差のある待遇の改善が法改正の趣旨であることから、地方公共団体の適正な運用によって、昇給やボーナス支給、また年休や各種休暇などの改善が図られるものと思われます。
◆そこでまず、時間講師の年休と夏期休暇の現時点における取得状況を教育長にお聞きしいたします。

○教育長 時間講師の職務は、学校で授業を担当していただくことが主であり、学校行事などを実施する場合にも定められた時間参加できるということになっております。時間講師は定められた時間割をもとに、勤務していただいていることから体調不良など突発的な事情の場合、年次有給休暇を取得いたしますが、一部の高校、14校の聞き取りになっておりますけれど、14校の聞き取りでは、89名の中で、22名が取得となっており、取得率はあまり高くありません。
 また、夏季特別休暇につきましては、7月から9月までの限定された期間で、取得することになっておりまして、7月末から8月の夏季休業中は、もともと業務がないことから、同じく89名中、3名の取得ということで、取得がわずかな状況になっております。
 年次有給休暇や、夏季特別休暇を取得された場合は、他の教員が授業を行ったり、課題の自習等で対応している。そういった状況でございます。

●吉良議員 時間数やあるいは勤務期間、そして一週間の持ち時間数によって、これだけの年休が取れますよ、これだけの夏季休暇取れますよという表は、文科省の指導によって、示しています。しかし、私の方で、現場の状況を調べますと、私は7校ですけれども、ほとんどが夏季休暇の説明はなし、文書は渡された、先ほどいいましたが、絵に描いた餅です。そして夏季休暇の取得はなし。O高校も、I高校もそしてT高校も、あるいは定時制も、そしてM高校もO高校も、これはね、なしです。夏季休業中の勤務、先ほど、教育長もおっしゃいましたけど、やっぱり「ない」なんですね。ここを、きっちり実際の運用に、させていく必要があると思います。
時間講師は、年休取得が困難であり、夏期休暇に至ってはほとんど取得できていないということがわかりました。これは、教育長がおっしゃったことと、私が調べたことと同じです。現状では、補習による一部の例外を除き夏季休業中に勤務がないのですから、当然の結果です。
時間講師の勤務については、時間の定めがなく、授業の「コマ数」、つまり授業時数でカウントされています。ですから、業務に支障が少ない時間から年休取ろうなんてことは不可能で、年休を取る事は即、授業がなくなることを意味します。何らかの事情で休んだ際にも、授業の振替で別の日に勤務するのが通例です。
また「会計年度任用職員制度」により様々な休暇が取得可能とされましたが、時間講師は「授業」=「勤務時間」ですから、「授業」のない夏休みには、勤務時間は発生せず、したがって休暇を取りようがありません。夏期休暇を取りたければ、課業中の授業を潰すしかないわけです。それは不可能です。
このように、現状では勤務時間の定めがなく授業の「コマ数」でのカウントになっている時間講師の勤務実態は、総務省自治行政局公務員部発行の「会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアル(第2版)Q&A」の回答と違い、かなり隔たりがあります。また、授業と授業の間の空き時間の扱いや、週当たり15.5時間以上の所定勤務時間をボーナスの支給要件としている規定によって、不利益を被ることにもつながってまいります。
◆これら時間講師の勤務の特殊性を踏まえながら、年休と夏期休暇をはじめとする勤務条件が適切に運用される必要があると思いますが、人事委員長の考えをお聞きいたします。

○人事委員長 いま、言われましたように、会計年度任用職員制度は、地方公務員法の改正によりまして、今年度からスタートした制度でございます。議員からお話がございました時間講師につきましては、雇用の際に、任用条件通知書や要綱、要領におきまして、勤務時間や年休、夏季休暇などの休暇制度について示されているものと承知をしてございます。
 先ほど、教育長の答弁にもございました通り、時間割をもとにしました勤務といたしておりますことから、そういう特殊性がある中で、事例はまだ多くはないという現状でございますけれども、年休等が取得されているというふうに理解をしてございます。
 こうした休暇が取得できている学校での運用の仕方などを参考にするなどいたしまして、休暇取得の申し出を行いやすい、風通しの良い職場の環境づくりをすすめることなどによりまして、休暇制度をはじめといたします勤務条件が適切に運用されることが必要だというふうに考えてございます。

●吉良議員 はい。運用がなされていないんですね。学校の校長の奮闘によって、特にこれは、特別支援学校なんか小学部があるところなんかは、ですね、年休をとっても補完できる先生がいたりして、とれるという実態が、私が調べたところでも出てきています。でも、他のほとんどのところは、制度としてはなくてですね、校長も示すだけ、説明もしない校長もいるんです。制度として、しっかりとこれは保証していく、それが今度の会計年度任用制度の肝だと思います。
特にそこで、解決をはかるのは、時間講師にもそもそも他の教員と同じように、研修、つまり授業研修だとか授業準備や教材研究をする時間が必要だということ、これは東京の、都教委なんかは、きちんとそれを示しています。ですから夏休み中も授業時間として、例えば週3日の時間講師であれば、週3日のコマを授業時間として当てはめて、そこで休暇をとるというような教材研究含めてしているわけです。
 いわゆる、そのことによって、長期休業中で一方的に、無給とされる時間講師の生活保障これにも充てていく必要があろうかと思います。
時間講師は休業中には授業がないので、収入もゼロとなります。年間を通した給与保障の観点からも、休業中も勤務を割り振るべきだと考えます。そのことが、先生の確保にも必ず有利に働いてくるだろうと考えます。
◆時間講師に夏季休業中の勤務時間を設定することは、夏期休暇取得と合わせ給与も保障する事につながるものであり、今回の法改正の趣旨からいっても当然設定すべきだと考えますが、教育長のお考えをお聞きいたします。

○教育長 総務省の会計年度任用職員制度の導入に向けた事務処理マニュアルでは、任期期間について、夏休み期間中に従事させる業務がまったくない場合、不適切な空白期間にはあたらないというふうにされております。これに関し、今回総務省に内容をまたあらためて確認しましたら、そうした中で夏季休業中に従事させる業務がなければ、必ずしも勤務時間の設定をするものではないというふうに考えております。
 ただ、本県においては、県立高校では平成28年度から、校長が必要と認めた場合、4週間を超えない期間について一週あたりの勤務時間数の範囲内で、長期休業中の補習のための勤務を求めることができるというふうにしております。
 また、加えまして、一定の所得を希望される方の大半、全体の約4割の方々になりますけれども、この時間講師と部活動指導員、それから学習支援員などの職を兼職していただいておりまして、複数の職を兼ねることで、一定の所得が保証されているものというふうに考えております。今後、教員の働き方改革の取り組みを進めていく中で、教員の業務負担軽減につなげていく観点からも長期休業期間中において時間講師に担っていただける業務がないかどうか、そういったことについても検討していきたいというふうに考えております。

●吉良議員 ぜひ、そういう方向でご検討いただきたいと思います。全国を見れば、先ほども東京都の例もいいましたけれど、休業期間も含めて年間を通した勤務の割り振りを行うことで時間講師の生活保障にも気を配っているわけです。教育基本法は、教員については、「その使命と職責の重要性にかんがみ、その身分は尊重され、待遇の適正が期せられるとともに、養成と研修の充実が図られなければならない」と明記しています。高知県教委は、臨時教員不足を嘆く前に時間講師に対する研修期間の保障、および生計の保障にこそ力を注ぎ、教育力の充実をはかっていただきたいと思います。
勤務条件については労使双方の交渉事項でありますから、給料・報酬額の時間額などの要望についても真摯に耳を傾けられ、今次法改正の趣旨に沿った運用規定、制度とするよう教育長に要請しておきたいと思います。

【新たな知的障害特別支援学校について】
●吉良議員次に、高知江の口特別支援学校の現校舎に整備される新しい知的障害特別支援学校についてお聞きいたします。
◆今ある寄宿舎の機能を生かし、子供の将来の自立に向け社会性を育む寄宿舎併設を新しい学校の特色とすべきと思うのですが、教育長のお考えをお聞きいたします。

○教育長 県内の公立の知的障害特別支援学校は、この新しい学校を含めて7校ということになります。この学校は高知市の中心部で、交通の利便性が良い地域に立地しますことから、必要に応じてスクールバスを運行することで、寄宿舎設置の必要性は、今のところないというふうに考えております。

●吉良議員 今、様々な声が、保護者やそして教育関係者から出ております。その声はやはり、高知市内に特別支援学校が1校は必要であるわけですけれど、その中で寄宿舎がどうしても必要だという声です。高知市には1校もありませんから。
そして、寄宿舎の教育的役割、つまり寄宿舎では、下校から翌日の登校までの一日の生活の流れの中で、集団が保障できるという利点をいかし、基本的生活習慣を身に着け、放課後の遊びや文化的活動、自治活動を通して、人と関わる力を獲得していくという教育の場としての役割を持っていること。二つ目に、通学保障です。遠隔地や毎日の通学が困難な子供たちの修学を保障する役割があります。三つ目に、福祉的役割として家庭事情による入所によって障害を持つ子の教育権を保障することが、可能になるなど、障害児学校の機能をより手厚くする役割を担っています。ぜひ、この寄宿舎を併設する学校へと、また検討をしていただきたいと思います。
◆二つ目ですけれど、新しい学校は、県内の多くの知的障害特別支援学校と同様に、入学選考において学力検査を行うことなく入学できるようにすべきと考えるものですが、教育長にお聞きいたします。

○教育長 この学校では、現段階で入学選考において、県立日高特別支援学校高知初月分校のような、数学、国語、一般常識といった学力検査は行わない方向で考えております。

●吉良議員 ◆また、入学希望者が定員より多くなった場合はどう対応なさるのか、お聞きいたします。

○教育長 入学希望者が多い場合は、人数調整が必要になることがあると考えております。例えば校区の設定等の対応方法について、年内には関係市町村と協議を開始し、年度内にはとりまとめていきたいと考えております。

●吉良議員 先日、夜間中学校設置に関して県民への説明会を開いたとお聞きしています。ですから先ほどおっしゃった、入学に関わる様々な疑問だとか考え方をいっしょになって、考えていく上でも、やはり、◆この新しい知的障害特別支援学校設置についての説明会を行っていく、そしてアンケートなども行っていく必要性があろうかと思いますけれど、教育長いかがですか。

○教育長 説明会につきましては、今後設置に向けまして在り方検討委員会で専門家にご意見をいただいたり、「ゆたかに学べる教育の実現をめざす知的障害特別支援学校をつくる会」の皆様方や関係者の団体と意見交換を行ってまいりましたので、アンケート自体を、改めて行うことは考えておりませんけれど、新しい学校の説明会については、来年度しっかり開催をしてまいりたいというふうに思っております。また、今後も就学指導を行う市町村教育委員会と連携をとりながら、保護者の皆さん方の学校に対するニーズについては、把握に努めてまいりたいと思います。

●吉良議員 時間の関係で最後になりますけれど、◆国において特別支援学校の設置基準を設ける動きがある中で、新しい学校では設置基準が定められた場合の対策をどのようにお考えになっているのか、お聞きかせ下さい。

○教育長 現在設置基準ございませんが、先日この策定について、中央教育審議会初等中等教育分科会で、中間まとめが示されております。今後、設置基準がどのような内容になるかは、未定でありますが、定められた場合につきましては、それにそった対応をしていくことになるというふうに考えております。

●吉良議員 今朝の地元紙にも報道がありましたように、今後、特別支援学校に対する要望はますます増えてくるものと思います。つくる会の皆さんやあるいは県民の意見をよく聞いて、それに対応できるようにしっかりがんばっていただきたいということを、最後に、要請いたしまして、私の質問といたします。