議会報告

【質問項目】
・教育現場のパワハラ・セクハラ問題
・特別支援教育の体制について

●中根議員 おはようございます。それでは早速、質問に入らせていただきます。

【教育現場のパワハラ・セクハラ問題】
●中根議員 今回、私は、パワハラ・セクハラ問題について、教育長にお伺いいたします。
日本共産党県議団はこの間、南高校での教育実習生へのパワハラ問題や、土佐清水市で起こった教頭による女性臨時教員へのセクハラ問題等について、被害者からの相談を受けて、被害者の声が正しく教育委員会に届き、納得のいく結果が生まれるようにと被害者に寄り添ってきました。
私たちのところに相談が来た段階で、それぞれの被害者とその家族は、被害を告発した後の県教育委員会の対応に何度も傷つき、不信感を抱き、高知県で教育者として働くことに見切りをつけました。
問題解決のため、今日まで、南高校のパワハラ問題で約2年、土佐清水市のセクハラ問題で1年、被害者とご家族は体調を崩しながらも必死で被害を訴えてきました。

(南高校の事例では)2021年10月11日~11月5日、教育実習生は教育指導の一環として、ペンで机をバンバンたたきながら威圧され、一週間に11もの指導案作成を要求しながらまともには指導されず、「言い返すな。はい、すみませんって言え」と強要するなどのパワハラが続きました。実習中から体調を崩した娘の状況にご家族は翌年に2022年1月7日、副校長に申し入れ、その後校長もパワハラとして指導すると明言し1月19日には県教育委員会に報告しました。ところが、そのとたんに学校の姿勢は豹変し、2月に校長と会うと「校長がパワハラを判断するものではない」「本人の話がきけず、記録がみれないので判断できない」「成績評価は客観的な事実に基づくもので校長の考え一つで変わらない」など、県教委から指導されたと家族は伝えています。
どうしても納得できない教育実習生の家族が、3月中旬に吉良前県議に相談したことによってやっと事態が動きだしました。この年の暮れ2022年12月23日に教育委員会と面会した時、対応した課長は「指導担当教諭のパワハラについては確認が取れていない」と発言し、翌年、2023年2月の学校長との面会時には「お断りをしておきますがパワハラとは言っていない」と発言。しかし、今年3月1日の県議会での吉良前県議の追及でパワハラ認定をしたことを確認しました。その後、前年の12月16日にパワハラ認定を行ったという事実を知ります。認定したはずの教育委員会課長の12月23日の発言や、2月の学校長の発言と大きく矛盾しています。学校長は、3月29日、「パワハラが認定されていたことを知ったのは、県議会本会議で教育長が答弁をした3月1日だった」と述べています。被害者は、未だに、いつ、どこで、だれがパワハラと認定したのかについて、納得できないままでいます。

土佐清水市の事例では、県教委小中学校課は12月9日の段階で教頭のハラスメント行為を認識していたにも関わらず、「どれだけの処分になるのかは不明でメールのやり取りだけでは証拠にならない」「体に触られてなければ問題といえるのかどうか」などと言う県教委の問題認識の甘さによって、ただ待たされる状況の中で苦しさを募らせていました。二人の被害者もその家族も、心が折れそうになりながらも決してあきらめず、教育委員会に訴え続けた結果が今の到達です。

教育委員会がきれいごとで、しっかり対応してきたなどといえるものではありません。
私たち県議団が相談にのるまで、2つの事例とも問題に取り組む「いろはのい」である本人からの直接の聞き取りもせず、被害者の立場に立って誠実に問題を解決する意思・または見識がなかった証拠です。被害者は、これらの対応によって県教育委員会自身がもう一人の加害者であるとの認識を持っています。加害者の認識がないから、不十分な形で第三者委員会を作ることになっているとの思いに立って、以下、質問をしていきたいと思います。
◆被害者の必死の思いを置き去りにして、相談を受けた議員の追及でやっと対応してきたこの間の県教育委員会の姿勢をどう反省するのか、教育長にお伺いいたします。

○教育長 2事案とも、結果としまして、被害者の方が教員になることを諦められたことを大変重く受け止めるとともに、申し訳なく思うところであります。
その上で 今回の事案において、県教育委員会として、ハラスメント事案の発覚後の対応や被害者の方への対応には不十分さがあり、反省する点も多くあると考えております。

●中根議員 教育委員会も、加害者としての認識がなかったから、今回の検証する第三者委員会に被害者の声を直接聞き取るという場を設定していなかったのではないですか。
この間、県教委事務局の電話や面会時の対応内容に被害者は傷つきました。
南高校の事案では、「県教委に報告したとたんに校長の対応が豹変した」や処分について説明を求めると、「くい違いは伝え抜かりだった」「説明が不十分だった」「校長に連絡が言っていなかったのは教育委員会の落ち度」などなど。土佐清水市では、「児童ではなく職員に対するセクハラなので、加害者をそのまま勤務させている」。誰が読んでも気分が悪くなる交際を迫るライン文については、「ラインではわいせつな文言がなく、セクハラと認定しにくい。セクハラの判断は本人が嫌な思いをしたからという感情で認定はできないことを理解してほしい」など。
 これら一連の発言は、県教育委員会事務局のセクハラ・パワハラに対する認識があまりにも勉強不足で、不十分なことの裏付けであったことを物語っています。直接のセクハラ・パワハラに苦しんだことにとどまらず、適切な対応がされないばかりか、県教委の対応で深く傷つき被害者は高知県での教職に見切りをつけることになったのです。
◆第2の加害者となってしまったことの検証は、県教育委員会としてしっかりとすべきですが、いかがですか。教育長にお伺いします。

○教育長 被害者側とのやり取りの文脈の中で、正確にどのような発言をしたのか定かでないところはございますが、一連の発言により被害者の方に精神的な負担となるような受け止めをさせてしまったことについては、申し訳なく反省しなければならないと考えております。
今後、事務局職員に対して、ハラスメントに関する正しい認識と被害者側にしっかりと寄り添う姿勢を徹底させていきたいと考えております。

●中根議員 教育長は、この9月本会議で、今後被害者の意見を教育長が聞いて、第三者委員会に報告する趣旨の発言をされました。なぜ教育委員会のフィルターをかけようとするのでしょうか。
そこは、フィルターをかけずに、被害者から直接第三者委員会に、管理職や市教委、さらには県教委の対応がどのようなものであったのか、話をすることが、検証の大前提ではないですか。
 これだけの苦しみを被害者に与えながら、被害者の声が聴きとられていない教育委員会の作った「検証」に、第三者委員会が意見を言うことは、ほんものの検証にはならないと考えます。
◆第三者委員会での被害者の直接の聞き取りを求めるものですが、教育長にうかがいます。

○教育長 第三者委員会は、ハラスメント事案が発生し、関係者の証言に齟齬がある場合の事実認定の客観性を高めること、また、ハラスメント対策を適切に進めることを目的に設置したものであります。
県教育委員会としましては、この2事案について、県教育委員会の対応に課題があったものと認識しており、被害者への対応も含め、県教育委員会、自らがしっかりと検証し、反省し、今後の対策についても検討していくことが重要だと考えているところであります。
一方で、県教育委員会内部の対応だけで、完結させるのではなく外部の客観的な目を入れる必要があるとの考え方から、今回第1回目の第三者委員会でも検証を頂いたものであります。

●中根議員 ハラスメントへの教育委員会の対応がとても感度が悪くて不十分だった、このことを認められた上でとおっしゃいますけれど、パワハラ・セクハラ行為だとの認識の低さ、そのもとで、第三者委員会で本人たちの意見聴取もしないというような、やはり、問題だと思うんです。その感度の低さをそのままにしておくことはできません。
◆今回の2つの事件を教育委員会が重大なハラスメント事案だと認識したのは、それぞれ一体、いつの時点だったのか教育長にお伺いしたいと思います。

○教育長 高知南高校の事案では、令和4年1月19日に、校長より一報を受けて以降、ハラスメントが疑われる事案であると認識し、学校に対して 事実確認の指示を行っております。しかし、双方の主張に食い違いがあり、県教育委員会としての調査を行いましたが事実 認定には至らない状況が続きました。
その後、被害者側から新しい情報が提供され、それをもとに改めて調査を行い12月16日に事実認定を行ったものであります。
土佐清水市の事案につきましては、令和4年12月1日に市教育長から臨時講師の病休取得について、教頭から交際を迫られていたことがその要因となった可能性がある旨の一歩はございました。
直ちに詳細な報告の提出を求めましたところ、12月6日に市教育長から被害者と加害者とのやり取りの記録が資料として提出され、その時点で、ハラスメント事案であることを認識したものであります。

●中根議員 被害者からの新たな情報提供によって、認定されたというお話がありました。
◆その後、被害者にどのような対応を行ったのか教育長に伺います。

○教育長 高知南高校の事案につきましては、令和4年12月23日に、被害者側と担当課 が面談を行い、関係教員への聞き取り結果を報告しております。
その後も、被害者側と電話や面談を通してやり取りを行い、本年5月2日には、被害者とそのご家族にお会いし、私から謝罪と今後の教育実習の対応について説明をさせていただきました。
土佐清水市の事案につきましては、県教育委員会がハラスメントと認識後、服務監督権者である市教育委員会に被害者の方からも事情を伺うように求めましたが、被害者の方の体調面の状況もあって、直接聞き取りは行われておりません。
その後、被害者のご家族から新たな情報提供があり、県教育委員会が懲戒処分権者として、事実確認を行うため被害者のご家族と直接面談をし、お話を聞かせていただきました。

●中根議員 結局、被害者からの聞き取りをしっかりせず、そして、加害者側の聞き取りを最優先し事実認定を確実なものにしてこなかった。先ほどの南高校の事例でも、その新たな事案を提供された被害者の家族とお会いした時は、もうすでに1年経っている時点なんですよね。こういうことで、結果的に処分をおこなうまでに必要以上の時間を費やしました。南高校の事案では、加害教員は処分の前に退職しており処分の対象にならず、処分なしです。
そして、土佐清水市の事案では、加害者の書いた顛末書を被害者に確認させようとし、「それよりもなぜ被害者からの聞き取りをしないのですか」と大きな怒りを買いました。
被害者側の事実、抱える疑問や不満についての聞き取りがされずに、加害者に振り回される中で、本人の降格申請を受け入れて、そして4月から児童の担任とし、その後懲戒免職処分となったことで、子どもたちや保護者に動揺が走るなど、新たな被害を広げることにもなりました。
◆被害の訴えがあった段階で、被害者側の要望も聞き取って、「適切な対応を講じる」という当然の対応がなされなかった原因と責任はどこにあるのか教育長に伺います。

○教育長 不祥事が発生した場合、まずは学校や市町村教育委員会が事実確認のため、被害者及び加害者の両者から、直接、事案に関する 聞き取りを行うことを基本としてきております。高知南高校の事案では学校は被害者に会って話をしたいと、申し出ておりますが結果的には会うことができず、その後、令和4年3月21日に県教育委員会の職員が被害者への聞き取りを実施しております。この初期対応を学校に任せていたこと、学校任せにしていたことについては反省すべき点であると考えております。
そして、土佐清水市の事案では被害者の方から事情を伺うよう市教育委員会に求めておりますが、被害者の方の体調面の状況もあり聞き取りが行われていない状況でありました。
被害者の方と会えないのであれば ご家族の方から被害の状況やいろいろな思い、要望等を聞き取るなど柔軟な対応を通じて、市教育委員会に助言したり、また協議をすべきであったと思います。この点についても、反省すべき点と考えております

●中根議員 はい。パワハラ・セクハラ、こうしたハラスメント問題というのは、受けた側が体調を崩す、そして、心身が本当に立ち上がることができないような状況になるというのは、当然の理です。ここにどのように聞き取りを行っていくのか、ご家族の方たちは、本当に資料を一生懸命つくって対応しようとしてきました。こういう観点、視点が、県教委に欠けていたということ、私は強く指摘しておきたいと思います。
今回、それ以外に、教育委員会の中に身内を守ろうとする体質があったと指摘せざるを得ません。土佐清水市の教育委員会の加害者を守ろうとした対応、これは県教育委員会から見てもおかしいと考え、対応にあたることが常識だったと考えます。南高校の事件もハラスメントへの見識をしっかり持った教育委員会が直ちに調査に入るべきでした。教育委員会の甘さが被害を広げたとの声は、どうしても拭うことはできません。
◆ハラスメントへの調査・検証・対応について身内意識を持っていたのではないか、こういうことについて、認識を教育長にお聞きします。

○教育長 そもそも、県教育委員会は、身内をかばう意識を持って対応するなどということはございません。
ただ、先ほど申し上げましたように、今回の事案において、初期対応を学校任せにしたことや市町村の教育委員会に適切な助言ができなかったこと、また、協議が行えていなかったことは安心すべき点であり、この点については、第三者委員会からもご指摘をいただいておるところであります。

●中根議員 どちらの事件も被害者の訴えに、何の報告もせずに長期間放置して、たまりかねて被害者側が教育委員会に連絡を取ることの繰り返しが長く続きました。
6月県議会のはた議員質問で土佐清水市のパワハラ事案について問われた教育長は、「処分の検討を進める中で、数回にわたって弁護士と相談を行い、任命権者として、直接被害者側の方にお会いするなど、適切に対応してきたものと考えております。」と述べました。
しかし、被害者が県教委から初めて事件確認をされたのは、さきほどおっしゃいました、今年の6月6日です。事件発生以来、土佐清水市教育委員会と県教育委員会から被害者への検証は何もありませんでした。
◆何をもって適切な対応というのか。今の時点での教育長の認識を伺います。

○教育長 本来、県教育委員会は、服務監督権のある市町村、市の教育委員会の調査を待って、対応をしていくことになります。
本事案につきましてもえ、市町村教育委員会に対し必要な対応を求めております。その上で、懲戒処分権者である県教育委員会が、被害者のご家族に直接会って事実確認を行ってきたところがございます。
さらに複数回にわたって弁護士に法的な見地からの意見を求め、処分量定の検討を進めてまいりました。 こうした懲戒処分権者としての一連の対応は取ってきたものであり、その趣旨で申し上げたものであります。

●中根議員 たとえ、そういう主旨で認識をされて、行動されていたとしても、被害者・家族にはそのことは全く伝わらず、そして、本当に苦しい思いをさせ続けてきた。また、市の教育委員会などとの役割分担、これは大切にしながらも、あまりにも遅すぎれば、県教委がしっかりと眼を配る、こういうことがこうしたパワハラ問題、セクハラ問題については、第一に大切なことだと考えています。猛省を促したいと思います。
教職員・福利課が作成した「高知家ハラスメント対策ガイドブック」のパワハラの具体例に沿って、教育実習生は自分の受けた行為を書き込んでいます。それを見るだけでもここまでのパワハラを容認し、教育の場で人間を貶める行為が一人の教員だけでなく集団で行われたことに戦慄を覚えます。それでも学校は、県教委の指導もあって、パワハラがあったということをきちんと認めることができませんでした。
◆それぞれの現場への意識改善、それはその後どのように行われたのか、教育長に伺います。

○教育長 県教育委員会では、本年4月に教育実習を実施する際に遵守すべきルールを定め、各校長に対して実施は開始される前にも、5月中旬までに全教職員に周知し徹底することを求めております。
また6月には、人事担当者が全学校を訪問し、校長との協議の中で通知したルールの徹底を改めて求めたところであります。さらに、この秋には本年度の教育実習が終了する予定でありますことから、教育実習を行った全ての学校に対し、ルールに基づいた対応が適切に行われたのか確認することとしております。その際、不十分な対応が見られた場合には、原因の分析と改善策の策定を求めるなど指導を行っていくこととしております。

●中根議員 おっしゃったように、今ちょうど教育実習の時期になりました。教育実習生に対して、以前は、朝は誰よりも早く出勤をし、教職員のお茶やコーヒーの砂糖の数まで覚えさせ、教員がみんな帰ってから帰ることができる、こういう指導がされていたわけです。こうした指導がもうなくなっているという、その確認を今後もしっかりしていただきたいと思います。
どちらの事件も、一見普通に見える学校現場で起こっていることに深刻さを感じます。 ハラスメント行為にあった被害者をなぜ守れなかったのか、徹底検証することが大事だと思います。
土佐清水の件です。一旦収まったかに見えた加害教員のハラスメントに、被害者は突発性難聴を発症し出勤できなくなりました。ハラスメントが再び始まった直後にすべきであった、「加害者を隔離し、被害者の就労環境を整える手立て」などが一切されていません。被害者を病休・年休の期限が切れたからと退職に追い込み、加害者をそのまま教頭として現場に残した学校と教育委員会の対応はあまりにもひどいものでした。
◆ここで、なぜ、被害者を守れなかったのか、何をすべきだったのか教育長に伺います。

○教育長 土佐清水市の事案につきましては、最初のハラスメント行為を市町村教育委員会の指導の範疇として、県に報告されず、また再度のハラスメント行為につきましても被害者が病気に入るまで県には報告されておりませんでした。そして、結果として被害者が退職に至っております。
この間の市町村の教育委員会におけるハラスメントの認識と対応には問題があったと言わざるを得ないものと考えます。そして、県教育委員会としましては、任命権者としてハラスメントを含め、不祥事の発生時における服務監督権を有する市町村教育委員会の対応力の向上などについて、これまで以上に積極的に関わっていかなければならないと考えているところであります。また、この点につきましても 第三者委員会からも指摘をされたところであります。

●中根議員 本当に、教育をするなら高知県でやりたい、そして、夢を持って子どもたちと対応していきたいと頑張っていた二人の若い人たちの将来を、無残に打ち砕く形になったこの事件、本当に悲しい事件だと思うし、被害者が心から納得できる解決の上で再発防止につなげていかなければならない、こう考えます。
まずは聞き取り調査をきちんとすること。この間の経過をしっかり報告をして被害者に謝罪をすること、再びこうした事件を起こさない対策の方向を示すことは早急にすべきことです。
◆ハラスメント事案は解決したとお考えでしょうか。被害者には何の報告もなく、まだ事件は終わっていません。こういう段階だと思っています。きちんとした納得できる対応をすべきだと思いますが教育長に伺います。

○教育長 今回のハラスメント事案は解決したなどとは考えておりません。
県教育委員会としましては、今回の事案の検証を行い、今後の対策につなげ、ハラスメントのない学校を作っていくことが本当の解決に向けた道筋であると考えております。 そして、現在、事案の検証と今後の対策については、一体的に検討していくこととしており、その過程において対策の実効性をより高める観点から改めて、被害者からのご意見を聞くことや第三者委員会を開催することも含め、対応を検討しているところであります。

●中根議員 本当に最初に立ち戻って解決のためにしなければならないことが、まだまだ残っている、そこにきちんと第三者委員会の声も入れていくこういうお話をされたと感じています。ぜひ、真摯に向き合っていただきたいと思います。
9月4日に、第一回第三者委員会が開かれました。出された意見を、教育委員会内部で検討する「不祥事防止対策プロジェクトチーム」を作って、ハラスメント防止対策も含め検討にあたるという教育長答弁がありました。しかし、これまでのハラスメント対応の教育委員会の不十分さ、指摘した加害の責任を考えると、同じメンバーでの検討チームはありえない判断です。
 2019年9月に神戸市で教員間ハラスメント事案が発覚し、神戸市教育委員会は、行った内容について少し説明をしたいと思います。神戸市教育委員会は、10月に「神戸市立小学校における教員間ハラスメント事案にかかる調査委員会」を弁護士だけで構成しました。そこで事実認定を行っています。それだけではなくて、それを受けて事案の原因や再発防止策については、その弁護士が作った調査委員会の事実認定を元にして、さらに多面的な観点から分析し、調査委員会の意見を補足するために「再発防止検討委員会」を作り、そこには法律家、臨床心理士、社会保険労務士、労働行政担当者、労働組合代表、教員代表が関わってきます。こういう皆さんで構成されていて、審議は公開が原則、県民に報告書の形で公開しています。これは、こうしたハラスメントはどこにでも起こり得ることだという、そういう認定の下で、皆さんにも結果を公開し、そして、しっかりとこの検証にも関わっていただく、こういう思いで報告書の形で公開をしているといわれています。
◆今後、高知県でも調査権限を持つ外部専門家によって被害者の声に基づく徹底的な検証を行うことができる専門機関を作ることを求めますがいかがでしょうか。教育長に伺います。

○教育長 第1回目の第三者委員会では多岐にわたって厳しいご指摘も含め、様々なご意見・ご助言を頂いたところであります
委員の皆様は、それぞれのご専門の立場から、客観性を持って発言されたと認識しております。従いまして、今後とも、第三者委員会の皆様のご意見を真摯に受け止めながら、適切に対応していきたいと考えております。

●中根議員 その真摯に受けとめて対策をつくるそれが、今までと同じメンバー、教育委員会のメンバーであることに私は問題を感じています。
◆また、今作られている第三者委員会は「原則非公開」とされています。これは「県の審議会等の公開に関する指針」に書かれた、「原則公開」に背くものであり、不適切でないでしょうか。教育長に伺います。

○教育長 審議会等の会議の公開に関する指針では、個人情報について審議を行う場合などは非公開にできるとされているところであります。
第三者委員会は主たる目的がハラスメント事案の事実認定という極めて配慮を要する個人情報を取り扱うものであることから、あらかじめ非公開としているものであり、指針に沿った対応であると考えております。

●中根議員 そうお答えになりましたが、
◆第三者委員会など審議会を設置するときに、県の指針をしっかり認識されていましたか、その点について、教育長にお伺いしておきたいと思います。

○教育長 はい。そのように認識はしておりました。

●中根議員 次に、急ごしらえで県教委の「ハラスメント対応マニュアル」が7月に通知されました。教育長は、8月1日の総務委員会で、検証後に必要ならマニュアルを見直すこともありうるという発言をされています。
7月のマニュアルについては、すでに、教職員の皆さんからも、管理職が相談窓口では相談しにくい、当事者への対応の不十分さ、不透明な認定システム、不服申立制度の不備など、少なからず問題が指摘されています。
◆ハラスメント対応マニュアルについては、マニュアル検討委員会を立ち上げ、専門家や職員団体とも十分な話し合いを持ち、より実効性の高いものに見直していくことが必要だと思いますが、教育長の見解をお聞きいたします。

○教育長 ハラスメント事案等への対応マニュアルは、事案への適切な対処に向けて、まずは迅速な対応が必要との考えから、策定をして配布したものであります。マニュアルも含めまして、ハラスメント対策につきましては、第三者委員会のご意見も伺いながら、継続的に必要な見直しを行っていく考えであります。

●中根議員 高知県の現行の外部相談窓口、これは相談員は弁護士と公認心理士のお二人です。ここに教員専門に対応できる人の追加配置がまずは必要だと考えますがいかがですか。教育長に伺います。

○教育長 外部相談窓口に限らず、教職員も相談体制の充実が必要であると考えております。 そして、現在、書面について検討を進めているところであります。

●中根議員 ぜひ、早い検討実施をお願いしたいと思います。
◆これらの県教育委員会が背負っている課題を、どのような日程で今後見つめ直し、見直していくのか、具体的に教育長に伺います。

○教育長 教職員の不祥事が相次ぐ事態を受けまして、現在、不祥事防止対策プロジェクトチームを設置し、ハラスメントを含めた更なる取り組みの強化策を検討しているところであります。今後、スピード感を持って対策を取りまとめ、事案の検証と合わせて公表し実行に移していきたいと考えております。

●中根議員 ハラスメントとは何か、加害者だけではなくて、教育委員会と現場の認識が被害者を守るどころか逆に追い詰めたという自覚を持って、これらの対応にあたっていただきたいと思うんです。被害者を置き去りにしない、解決策を求めるものです。今回のパワハラ・ セクハラ事案の徹底的な検証と解決が行われること、対策が今後に生かされるよう強く求めておきたいと思います。

【特別支援教育の体制について】            
●中根議員 次に、特別支援教育の体制について、お伺いをしたいと思います。
医療的ケア児について、2月の県議会で、米田前県議の質問で詳しく取り上げました。そして、「県の重要施策の一つとして取り組みを進めていくべき」との問いかけに、知事が、医療的ケア児、その家族の皆さんと直接話し、改めて心身の負担の重さ、大きさということを実感したことにも触れて、「一連の取り組みを日本一の健康長寿県構想の中に、明確に位置づけをいたしまして、医療的ケア児とご家族が安心して生活を送ることができるように進めていく」と決意を述べられています。そのことを踏まえ、この間寄せられた新たな県民の願いについてお聞きいたします。
 看護職員の確保について、2月県議会の質問で、配置の状況と今後の取り組みについては、丁寧な答弁をいただきました。が、特別支援学校の現場では安定的な看護師確保のために正採用の看護師を増やしてほしいとの声があがっています。
◆看護師数と、その中の正規雇用の看護師数、会計年度任用職員、パートとしての看護職員のこの人数はそれぞれどのようになっているでしょうか。教育長にお聞きします。

○教育長 本年度県立特別支援学校では、医療的ケアが必要な児童生徒が8校に23名通学をしております。
この23名の児童生徒に対して、必要な医療的ケア看護職員数につきましては、前年度に各校が児童・生徒の実態を見つつ検討し、それを求む県教育委員会と学校が協議を行い、決定をしております。
本年度、必要な看護職員数は19名となっており、現在19名の予算額で33名雇用をしております。この中に正規雇用はおらず、全員がパートタイムの会計年度任用職員として、ローテーションを組んで対応している状況であります。

●中根議員 全員が会計年度任用職員ということで、少し驚きました。
◆今年、2023年度の学校に配置されているその看護師は欠員なく必要な人数が配置されているのかどうか、教育長におうかがいします。

○教育長 先ほど申し上げました通り、この医療的ケア看護職員数につきましては、学校と十分に協議を行って決定したものであり、本年度は欠員もなく、必要な人数は配置できていると認識しております。

●中根議員 本年度は本当に良かったんだと、場合によっては看護師を確保するために、苦労しているというお話を伺っています。
現場では、必要な看護師の人数が確保できなければ、採用されている看護師が希望の範囲を超えた働き方をすることでその年度をしのいだり、保護者の付き添いによる登校が不可能な時には児童は欠席せざるを得ない状況が生じることになったりで、苦慮することがあるとの声をお聞きしました。
安定的な看護師の確保のために、まず必要な人数を正規採用とすること、年度の終わりぎりぎりに行っているパート職員などの採用時期を今より早めることなど、新たな手立てが必要ではないかと思います。
多様な障害に向き合って、発達を促して、そして命を守る看護師の仕事が、年度ごとの雇用となる会計年度任用職員の形では、継続した研修や育成、資質向上につながりにくいとの声もあります。また、常時児童のそばに看護師がいなければならない学校では、看護師同士の打ち合わせ、話し合い、マニュアル作成の時間などが6時間勤務時間内の現在では全く取れないと、悲鳴があがっています。
児童生徒に対応する時間以外の勤務時間の保障として今の6時間勤務を7時間勤務にしてほしい、そのことでもっとトータルで、みんなの話し合いをしながらの介助ができるようにしたい、こういう声なんです。対象児童生徒の実態が違うために、それぞれの業務や雇用条件は変わるにしても、現場の状況をよく聞き、巡回看護師の配置も含め、正規雇用で臨機応変に対応できるゆとりを現場に作ることが求められています。医療的ケア児支援法から見ても、これまでの在り方を教育委員会として見直す必要があるのではないでしょうか。
◆この現場の声をどう受け止めるのか、教育長に伺います。

○教育長 勤務時間の延長を求める声などにつきましては、私も聞いているところであり、その勤務実態がどうであるのか、また、他に工夫すべきところはないのか、調べるように指示を出しているところであります。
この調査の結果も見ながら、出てきた課題につきましては、各学校の校長とも協議を行い、必要に応じて対応を検討していきたいと考えております。

●中根議員 医療的ケア看護師をすべて会計年度任用職員に頼るというその中での矛盾がある、こういう点が本当に改善されなければいけない、そういうふうに考えます。
必要とする医療的ケア看護師をすべて、正規職員として採用することが、安定した児童への対応に直結するものと思いますけれども、この点での、教育長の考えをお聞きします。

○教育長 看護職員は、児童生徒の医療的ケアに従事することが主な業務であり、従事が必要な時間帯等を踏まえますと、必ずしもフルタイム勤務である必要性は高くないと考えております。また、現在は一定の人数を確保し、休暇取得等の場合にはシフトを変更するなど、柔軟な対応を行うこともできている状況であります。
これらのことから、現在の体制については、一定合理性があるものと考えております。なお、医療的ケアが必要な児童生徒の状態や人数、また、看護職員も業務内容や勤務状況等によっては勤務形態のあり方を検討することも必要であると考えております。

●中根議員 根本的に人と時間を十分に確保し、ゆとりある教育体制を作っていくことが各方面で求められている中です。ぜひとも検討をよろしくお願いいたします。

【特別支援学校の修学旅行要綱】
○教育長 次に特別支援学校の宿泊を伴う学校行事への保護者の参加体制についてお伺いします。
 学校教育の場での様々な取り組みは、児童生徒の興味や関心発達を促すと同時に親と離れる時間は成長にもつながるといわれています。特に修学旅行は子どもたちの楽しみな行事の一つですし、学びにとって重要です。特別支援学校の学校行事を学校や県教育委員会が責任をもって対応することが基本だと考えますが、保護者の皆さんから、この修学旅行について、「特別支援学校修学旅行介助者取扱要綱」にある介助者選定方法に、「修学旅行の介助者は保護者を原則とし、介助業務の経験などを考慮し修学旅行の目的に合致する適任者を校長が要請する」と記されていることに疑問の声が上がっています。
◆この要綱はいつ、どこが作成したものなのか、教育長にお伺いします。

○教育長 「特別支援学校修学旅行介助者取扱要綱」は、国の特別支援教育の修学奨励費の 修学旅行付添人経費で支払いできない部分を補うもので、この方向につきましては県教育委員会が作成し、平成11年10月1日に施行されたものであります。

●中根議員 修学旅行に仕事の都合や様々な事情で付き添い介助できない保護者は、必死で適任者を探さなくてはなりません。宿泊介助を伴いますから療育手帳を持ち、一人につき介助者一人を配置する場合には、女児には女性介助者を、男児には男性介助者を探します。
◆これまで仕事が休めない、介助者が見つからないなどで修学旅行に行けなかった事例はあったでしょうか、教育長に伺います。

○教育長 令和2年度から現在までの時点で、仕事が休めないなどの理由で修学旅行に行けなかったという報告は県教育委員会の方には上がってきていない、と承知しております。

●中根議員 保護者だけでなく、学校も、その保護者がいけない場合には、人を探すということが、求められ一生懸命さがしているというのが現状です。
修学旅行だけでなくて、宿泊学習なども取組の中には含まれていますが、宿泊合宿に保護者の都合がつかず行けなかった実態があると聞いています。
 障害の状況が多様であるために、保護者が行くことが必要な場合もあり、それは介助者として保護者に参加してもらうことは、もちろん大切なことですが、柔軟な対応をしながらも学校行事は基本的には先生を中心に行っていくことが教育行政の責任であり、保護者の負担を前提にすべきではないというふうに考えるんです。 
◆修学旅行は親ありきではなく先生に担っていただく教育実践ととらえ、「介助者は保護者を原則とし」、この原則とし、という部分は、削除すべきではありませんか。教育長に伺います。

○教育長 修学旅行における介助者は、引率教員に加えまして児童生徒の障害の実態に応じてより適切な支援を行うために1名から2名配置をしております。
その際に、児童生徒の障害の状態を最もよく把握している保護者の方に介助者をお願いすることは子どもに安心感を与えるためにも、適切ではないかと考えるところであります。
しかし、家庭の事情や児童生徒の障害の状況はそれぞれ異なりますために、介助者が保護者を原則としつつも、仕事が休めないなど、旅行が困難な場合は学校が適切な介助者を確保するなど、柔軟な対応を行っており、今後もこうした対応を継続していきたいと考えております。

●中根議員 本当に医療が必要、そして、障害を持つ子どもたちの保護者というのは、先の見通しをなかなか持てない、到達をどこまで持っていくかということで、日々、子どもの命と向き合いながら、必死になって介助にあたっている、こういう方たちです。
この方達に学校行事に、参加することをまず原則にするというこの考え方は改めることが、現在の医療的ケア児の支援法などについても大事な部分ではないでしょうか。
また、先生方からは、「高知県立学校修学旅行及び海外研修旅行について(通知)」の引率教員が、特別支援学校の場合「参加児童・生徒数を3で除した数」としているところを「担任教員全員」として、加えて「重度重複など、子どもの実態に応じて教員数を柔軟に対応できる」としてほしいという、声があがっています。
◆引率教員についても、見直しができないのか、教育長に伺います。

○教育長 重複障害の児童生徒で編成する学級が、児童生徒数 3人で1学級を標準としていることから、特別支援学校の修学旅行引率人数を、参加児童生徒数を3で除した数としたものであり、この考えは一定適切なものであると考えております。
なお、障害の状況等に状態等により規定人数では安全な旅行の実施が困難と考えられる場合には、学校との協議を元に増員の対応をすることとしているものであります。

●中根議員 特別支援教育の中でも、保護者の負担を子どもの実態に合わせながら軽減する このことを今考える時代だということで、改めて、現場の声をもとに改善していっていただけるよう要請をしまして、全ての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。