議会報告

【質問項目】

・知事の政治姿勢 アメリカによるイラン攻撃、総選挙、憲法改定、消費税、県と市町村の関係、特別職参与の政治関与

・統一協会について

・中小企業賃上げ支援

・県民体育館再整備・アリーナ

・防災

・四国新幹線

・原発再稼働

・太陽光発電ガイドライン見直しについて

 

●細木議員 日本共産党、細木良です。日本共産党県議団を代表し、通告に従い質問いたします。

 

【政治姿勢 アメリカによるイラン攻撃】

●細木議員 まず、アメリカによるイラン攻撃についてお聞きします。

 アメリカとイスラエルは28日、イランへの大規模先制攻撃を開始。トランプ米大統領は、イラン政権を「巨大なテロ組織」と名指しし、「大規模かつ継続的な作戦」を実施すると宣言、イラン国民に対し「自分たちの政府を乗っ取れ」と、体制転覆を促しています。イラン最高指導者のハメネイ師を殺害し、1月のベネズエラ攻撃に続き、力による支配を公然と実行しています。攻撃では、女子小学校で100名以上の児童が犠牲になったと報じられています。世界の国際秩序と安定が脅かされています。

◆アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃は、国連憲章第2条第4項・武力攻撃の原則禁止などに明白に違反するものと考えますが、知事の認識はどうか。またアメリカ・イスラエル政府に対し、明確に抗議するよう日本政府に求めるべきではないか。知事に伺います。

 

○県知事 細木議員のご質問にお答えをいたします。まず、アメリカ・イスラエルによりますイラン攻撃への認識、そして県として政府に対して抗議をするよう申し入れるべきではないかといったお尋ねがございました。

先月末、アメリカ・イスラエルが、イランが核兵器で世界を脅かすことを阻止するといたしまして、イランに対して大規模攻撃を行いまして、多数の犠牲者が出たと報道されております。その後、イランの報復攻撃もあり、さらなる戦火の拡大が懸念される状況にあると承知をしております。

まず、今回の事案が国連憲章に違反するか否かについて、地方公共団体の長として論評をする立場にはないと考えております。その前提の上で申し上げますと、国連憲章の第2条第4項におきましては、武力行使の禁止が謳われておりますが、一方では憲章の第51条では自衛権の行使を認める規定も置かれております。このため、今回の事案が国連憲章違反になるかどうかということにつきましては、御指摘があった第2条第4項の規定に該当するかどうかというだけではなくて、憲章全体の規定から判断すべきものと考えます。

高市首相よりも、昨日時点では詳細な情報を持ち合わせているわけではなく、我が国として法的評価は差し控えると述べられております。その上で、日本政府の対応として、沿岸国も含め各国と意見交換をし、中東地域の平和を取り戻すために努力すると表明をされているところであります。もとより、この事案は外交安全保障に係る問題でございまして、国の責任において適切に対処していただくべきものと考えております。このため、県といたしまして、抗議を行うべき、あるいは行わないべきといった意思表明を行う考えはございません。

 

【政治姿勢 総選挙】

●細木議員 2月8日投開票された衆院選は、突然の解散であり、しかも投開票までが戦後最短のわずか16日間しかない異例の選挙でした。まず、予算編成期の多忙な時期に、選挙の準備に奔走された自治体職員をはじめ関係者の尽力に敬意を表したいと思います。

さて、今回の解散総選挙は、年度内の予算成立を後回しにしてでも支持率が高いうちにしかけた「奇襲解散」だったと多くのメディアが評していますが、今回のような解散総選挙のやり方が、憲法の冒頭に掲げる「正当に選挙された国会における代表者」を十分満たしているのか、考える必要があると思います。例えば、海外在住の日本人から、投票できる場所が少なかった上、期間自体が短く、郵便投票も返送が間に合わないことから、「投票を諦めざるを得なかった」「選挙権が保障されていない」との声があがっています(毎日2/6電子版)。また、何のために、どんな政策をするため真を問うたのか、ということもハッキリしない、国論を二分する政策の中身は語られないままでした。一方、YouTube 1億回再生などで莫大な広告費を投入し高揚感ある雰囲気を作り出し、「推し活」のような選挙だったと評されています。

自民党は、衆院の3分の2を超える316議席を獲得しましたが、短期決戦のイメージ選挙だったことに加え、小選挙区制が民意を歪めた結果です。自民党の議席の8割は小選挙区で、そこでの自民党の得票率は49.1%に対し、86%と過剰な議席を得ています。比例の得票率は、36.7%であり、全議席が完全な比例代表制であれば自民党の議席は170議席です。ここをしっかり自覚した政権運営が求められると思います。地元紙の社説(2/10)は、自民圧勝も「政権運営の白紙委任ではない」「数の力によらず、説明と議論を尽くす丁寧な政権運営が求められる」と指摘しています。

◆解散から選挙まで戦後最短期間となった今回の総選挙において、財政運営、外交方針をはじめ十分議論が深まった選挙だったと言えるのか。知事の見解をお聞きします。

 

○県知事 次に、今回の衆議院議員選挙におきましては、政策議論が十分に深まったのかどうかということについてのお尋ねがございました。

お話がありましたように、今回の衆議院議員総選挙は戦後最短となります、いわゆる短期決戦となりました。国論を二分する政策議論が十分に深まらなかったというご意見があることは、私も承知をいたしております。

今回の選挙戦の議論のあり方に関しまして、高知県の知事として評価をする立場にはございませんけれども、各党が公約を掲げられ、各候補者が政策を訴えました結果、短期間ながらも前回選挙を上回る投票率となったというのは事実だと思っております。こうした状況の中で有権者が判断をされた結果そのものは重く受け止めるべきものと考えます。いずれにいたしましても、今回の選挙で提示されました重要な論点につきましては、現在開会中の国会において丁寧に議論が深められまして、国民に分かりやすく説明がされることを期待をいたしております。

 

●細木議員 ◆また、「政権交代可能な二大政党制を生み出す」として導入された小選挙区制は、導入を主導した細川元総理、河野元衆院議長も「失敗だった」と回顧しており、価値観の多様化を反映した多党時代にふさわしい選挙制度への改変がもとめられるのではないか、知事にお聞きします。

 

○県知事 次に、衆議院議員選挙の選挙制度の在り方についてお尋ねがございました。

現行の小選挙区比例代表並立制は、従前のいわゆる中選挙区制が同一政党の候補者同士の争いを招き、政治に金がかかる一因ともなったという反省に立ちまして、平成8年の選挙から導入されたものというふうに理解を致しております。

導入前に多くの論者が期待をされたように、政権交代可能な二大政党制への移行を促すといった結果には必ずしも結びついていないというふうに見えますけれども、一方では政党本位の選挙制度、あるいは政治体制の確立につながっているという点は、私としては評価すべき点があるのではないかというふうに思っております。

お話がありましたように、現在のように価値観の多様化が進む中でありますが、ある意味だからこそ、民意の集約を重んじる小選挙区制を中心とした制度とするか、あるいは多様化する民意をありのままに反映をする比例代表を軸とした制度をとるかと、このどちらに重きを置くかということにつきましては、国や地域あるいは時代によって政治に期待される役割が異なるということが考えられますので、一概には言えないのではないかというふうに考えております。

現在国会におきましては、令和6年に設置をされました衆議院選挙制度に関する協議会におきまして、各党による議論が進められております。その中では、先ほどの民意の反映のあり方として、例えば中選挙区連記制の導入といった具体的な見直し案も提案をされているというふうに承知をしております。選挙制度は、各党の勢力の象徴に直結する事柄であります。政治的な思惑絡みの議論となることは避けがたい面はありますが、そうした観点だけにとらわれることなく、いわば民主主義の土俵作りということでございますので、各党・各会派の間で真摯に議論をし、合意点を見いだしていただきたいというふうに思っております。

ただ、その中でも特に人口減少と地域間格差の拡大が進む現状の中にありまして、私といたしましては、地方部の声が国政にしっかりと届けられる制度であるべきというふうに考えております。そして、二院制のもとで参議院との役割分担をどう図るかという論点も十分に議論を尽くしていただきたいというふうに思っております。

 

【政治姿勢 憲法改定】

●細木議員 高市首相は2月9日の会見で、選挙中にはほとんど触れていなかった憲法改定の国民投票の環境づくりを表明しました。この発言を憲法論から考えてみたいと思います。

古今東西を問わず、権力には腐敗や暴走によって国民に不利益をもたらす危険が常にあります。だからこそ権力を縛って国民の権利を守る立憲主義という知恵が編み出されました。憲法学者の木村草太氏は「憲法とは国家権力が過去に犯した失敗リスト。失敗を、これ以上繰り返さないようにするもの」と説明しています。立憲主義を前提にする限り、憲法による縛りを緩めるか否かは権力者を縛っている国民が決めるべきことで、縛られている権力者が主導するものではありません。ましてや日本国憲法上、首相には憲法尊重擁護義務が課されており、首相にも内閣にも憲法改正の発議権はありません。

政府も1980年11月17日政府統一見解において、「憲法の改正については、慎重のうえにも慎重な配慮を要するものであり、国民のなかから憲法を改正すべしという世論が大きく高まってきて、国民的なコンセンサスがそういう方向で形成されることが必要である。」と述べています。しかし、世論調査においても、政権に期待する政策として国民多数が求める政策は、物価高・経済対策・景気や社会保障政策で、憲法改正は急ぐ必要はないという世論が多数です。

◆高市首相が憲法改正を提唱するのは立憲主義の理念や憲法尊重擁護義務を定める99条、憲法改正手続きを定める96条などに反するものと言わざるを得ない、と思いますが知事の認識を問います。

 

○県知事 次に、高市総理の憲法改正を提唱されることが、憲法尊重擁護義務違反ではないかというお尋ねがございました。

憲法99条は公務員の憲法尊重擁護義務を定めております。この点で、公務員たる首相が憲法を変えようとすること自体がこの条文に違反するのではないかという意見もお聞きをいたします。しかしながら、憲法改正に関しましては、当の憲法自らが第96条において改正を想定をした手続き規定を設けているところでございます。また、議員ご指摘のとおり、憲法改正の発議権は国会にございますが、総理自身も1人の国会議員であるというのは事実でございます。このため、私といたしましては、総理がこの96条の手続きに従って、憲法改正の議論を行うことは、これが直ちに99条に違反するものではないというふうに理解をいたしております。

 

●細木議員 高市氏は、改憲の中味について一回だけ、屋内の演説会で、「憲法になぜ自衛隊を書いてはいけないのか。彼らの誇りを守り、しっかり実力組織として位置付けるためにも、当たり前の憲法改正もやらせてください」と触れています(2日の新潟県での演説)。

しかし、現在の政府見解は、「自衛のための最小限度の実力組織であり、戦力にあたらず合憲である」とし、多くの国民もそのように意識しています。「自衛隊」を書き込めば、あとから加えた条項が優先されるため「戦力不保持」の条項が無効になり、要は普通の国の軍隊と同じ、専守防衛のタガがはずれ、集団的自衛権が行使できるようになります。これまでベトナム戦争の派兵を拒否できたのも、イラク戦争でも後方支援、非武装地帯での活動にとどまったのも、憲法9条が、集団的自衛権の行使、日本が攻められていないのに海外で武力行使する手を縛ってきたからです。

憲法に自衛隊を明記することは「彼らの誇りを守る」のではなく自衛隊員の命を危険にさらすことになります。私たちは日本の若者を他国のための戦争の道具にはさせない、という決意です。

◆憲法に自衛隊を明記すれば、集団的自衛権の行使に道をひらく、この本質を隠して、「誇りを守る」など情緒的説明で語ることは政治家として無責任ではないか、知事にお聞きします。

 

○県知事 次に、憲法への自衛隊の明記についてお尋ねがございました。現行憲法に関しまして、政府の確立された解釈によりますと、憲法は主権国家としての固有の自衛権までを否定していない、そして自衛のための必要最小限度の実力を保持することは認められるというふうな解釈がとられているというふうに理解しております。このようないわゆる専守防衛を旨とする自衛隊の合憲性に関する理解は、国民の間でも今や定着をしているというふうに考えております。

また、議員からいわゆる集団的自衛権のご指摘がございましたが、平成27年度にいわゆる安保法制が成立をいたしまして、現行憲法9条のもと一定の条件のもとで集団的自衛権の行使が限定的に許容されるに至っているというふうに理解しております。

私といたしましては、憲法への自衛隊の明記はこうした今までに積み上げられてきました憲法解釈、あるいは立法措置を引き継ぐということを前提として、改めて国民的議論を通じてこれらを確認をし、合意を図るとそういった趣旨で行われるべきだというふうに考えています。また、こうして憲法に自衛隊が明記をされるということによりまして、自衛隊の皆さんが誇りを持って国防の任務にあたることができるという点において、意義あるということだというふうに思っております。従いまして、ただ今申し上げましたような考え方に基づきまして、憲法に自衛隊を明記するということが、議員からご懸念がありましたような集団的自衛権の全面的な行使に道を開くということにはならないのではないかというふうに考えております。

 

●細木議員 ◆今求められるのは、30年の経済停滞、格差と貧困の拡大、かつてない少子化などの状況の下で、個人の尊厳、生存権、教育権、平等権などを定めた憲法の完全実施ではないか、併せてお聞きします。

 

○県知事 次に、個人の尊厳、あるいは生存権などの憲法理念の実現についてお尋ねがございました。憲法は国の最高法規であります。国や地方の公務員は憲法が掲げます個人の尊厳、生存権などの理念の実現を目指す責務を負っているというふうに考えます。

現に、現行Youtube憲法の制定以降、例えば第25条の生存権、第26条の教育を受ける権利こういった理念の実現を目指しまして、絶えず、時代の変化を踏まえた議論が重ねられ、数多くの施策が積み上げられてまいっております。

私自身はこうした努力に加えまして、社会経済情勢の変化に応じた新たな課題への対応といたしまして、例えば新しい人権としての環境権やプライバシー権、あるいは参議院の地方の府としての位置づけ、こういった論点に関しても議論がされて、憲法に新たに明文化をされるとそうした方向で具体的な立法措置に繋げていくという必要性についても、しっかりと議論すべきではないかというふうに考えております。

その上で、国と地方の行政がそれぞれの立場で、誰もが安心をして幸せに暮らし続けることができるように、憲法理念の実現に向けた努力を続けていくということが重要ではないかというふうに考えております。

 

【政治姿勢 消費税】

●細木議員 次に消費税について。

高市首相は、これまで主張したことのない「消費税減税」を突如、「悲願だ」とまで表現したことで、ほぼ全ての政党が消費税減税を掲げるという大きな流れができました。問題は財源です。日本共産党は国債発行にたよらない責任ある財源を提案しています。それは大企業や超富裕層を優遇している税の不公正にメスを入れることです。大企業の利益は4年連続で過去最高を更新しています。この11年間で大企業の税引き前利益は29兆円から77兆円に2.6倍なのに、法人3税は9兆円から15兆円、1.6倍にとどまっています。一方、内部留保は、334兆円から539兆円へと200兆円も増えています。   

法人税の実質負担率は、資本金1億円から5億円の中堅企業は20.6%、小規模企業が18.5%ですが、大企業は研究開発減税などさまざまな優遇税制のおかげで10%しか負担していません。

25年度の与党の「税制改正大綱」も法人税率の引き下げについて「収益が拡大したにもかかわらず、現預金が積み上がり続けた」とのべ、賃上げも「長年低迷してきた」として、「法人税改革は意図した成果を上げてこなかった」と認めています。また、個人の所得税も1億円を越えると負担率が低下する「1億円の壁」も課題となっています。

◆与党税制改正大綱の指摘をふくめ、大企業、超富裕層に応分の負担を求めるべきではないか。知事にお聞きします。

 

○県知事 次に税制の在り方に関連いたしまして、大企業やいわゆる超富裕層に応分の税負担を求めるべきではないかというお尋ねがございました。我が国の法人課税は原則といたしまして、所得の大小にかかわらず、一定の税率で課税をされる仕組みとなっておりますが、実際にはいわゆる租税特別措置などの適用によりまして、必ずしも大企業ほど所得に見合った税負担を負うというような実態にはなっていないという指摘がございます。

この点につきまして、政策目的の実現のための特例として、税の減免や優遇措置、いわゆる租税特別措置などを講じる場合には、税制の公平・中立・簡素という基本原則に鑑みまして、真に必要なものに限定するということが重要だと考えております。

お話がありました与党の税制大綱を踏まえて行われます令和8年度税制改正におきましても、現在の租税特別措置などについてゼロベースで見直しまして、例えば、大企業向けの賃上げ促進税制の廃止などの見直しを行うこととされております。また、個人の所得課税につきましては、ご指摘もありましたようないわゆる「1億円の壁」と言われる問題がございまして、利子配当などの金融所得が多額となります。高額所得者につきまして、実効的な税率が低下するという問題が指摘されております。そして、こうした方々に対して課税を強化するという見直しも今回の税制改正で盛り込まれているところでございます。

これらの見直しの結果、この令和8年度改正におきましては、既に法人課税で約7000

億円、これは全国別の数字であります。同じく個人の所得課税で約3000億円、合わせて約1兆円程度の増収が見込まれているということでございます。その分、いわゆる増税がこの分野についてはされておるということでございます。

今後、更なる租税特別措置などの見直しなどを検討する際には、研究開発の促進など企業の収益拡大に向けた努力、あるいは貯蓄から投資へのシフトを促す金融政策の影響、こういった点などをよく考慮をいただきまして、こうした見直しが一面では強い経済の実現を図っていく上で過度なブレーキをかけるという効果をもたらすことになるのではないか、とそうした点の懸念も併せ考えまして、丁寧な議論をしていただく必要があるのではないかというふうに考えております。

 

●細木議員 2月20日付け日経新聞が、国際決済銀行の発表をうけ、「円の総合的な実力を示す指数は変動相場制移行後の安値を更新し、ピークを付けた31年前の3分の1の水準に沈む」と報道しました。1994~2024年の30年間の指標を見ると大企業の純利益は16倍、株主配当は10倍ですが、賃金1.1倍、実質は0.9%のマイナスです。賃金が上がらずGDPの5割強をしめる家計の消費が冷え込み、経済が低迷し続けている。これが「失われた30年」の原因であることは明白です。

◆消費税の減税で家計を応援することが、物価高対策としても景気対策としても重要と思いますが、知事にお聞きします。

 

○県知事 次に、消費税減税によります家計の負担軽減についてお尋ねがございました。

近年の物価高や景気状況に対応いたしますために、家計の負担軽減を図ります。政策的な手段といたしましては、お話がありました消費税減税のほか、現金による給付あるいは検討が始まっております給付付き税額控除なども選択肢となるものと考えます。

このうち、消費税につきましては言うまでもなく社会保障制度を支えます極めて重要な財源であります。また、その収入の約4割は地方に配分をされますので、消費税減税に伴います地方財政への影響は甚大なものとなります。

このため、社会保障制度や地方財政が立ち行かなくなるというようなことがないように、消費税減税に関しましては、安定的な代替財源の確保策とセットで慎重に議論をしていただく必要があるというふうに考えております。

さらに申し上げますと、消費税減税の手法は1つにはレジシステムの改修なども必要となりまして、現金給付と比べて即効性に乏しい、時間がかかるということになります。それから、高所得者も一律に減税になるため、財政への影響が大きくなる、さらに民間の調査結果によりますと減税額に見合う経済効果が期待できないのではないか、というような指摘もある、こういった課題があるのではないかというふうに考えております。

そのため、家計の負担軽減策といたしましては、こうした論点も十分に踏まえていただきまして、その時々の経済財政状況に応じて、最も適切な手段が選択されるべきでないではないかというふうに考えております。

 

【政治姿勢 県と市町村の関係】

●細木議員 地方分権一括法の制定などで、国と地方の関係は、上下関係でなく対等・協力となっています。意見の違いについては国と地方の協議の場が設定されています。そうしたもと、全国知事会など地方団体からの政策提言も活発になされています。国の予算案でも、社会保障費のフレームに高齢化率だけでなく、物価高騰分が反映されたことや介護報酬の期中改定がなされたこと、公立小学校の給食費の負担軽減など、十分とは言えないまでも、地方団体の提案・主張が盛り込まれています。

 この地方分権一括法の制定の中、市町村と都道府県の関係においても、市町村が処理する機関委任事務への都道府県知事の指揮監督権や市町村に委任した事務について処分の取消・停止権が制度とともに廃止されました。市町村の条例を都道府県が定める統制条例の違反として無効にできる規定も削除されました。国と地方の関係同様、対等・協力の方向へ大きく舵を切り、両者とも地域における総合行政主体として対等であり、市町村は基礎自治体として、都道府県は広域自治体として、それぞれの役割を果たしていくという関係にあります。

現在、県は人口減社会に備えて「賢く縮む」として4Sプロジェクトに取り組んでいます。小規模の自治体が多い本県において、消防、高校、生活交通、医療・介護、上下水道などのインフラをどう維持・充実させていくか、いずれも重要な課題であり、それこそ忌憚のない話合い、マネジメント用語で言えば、心理的安全性が確保された空間で様々に知恵・意見を出し合うことが、これまで以上に重要となっていると思います。

 ところが、「新年度予算の人口減少対策総合交付金」13億円について、説明で 「4Sプロジェクトの各取組への市町村の参画状況に応じた交付金の重点配分を実施」と記載されています。対等の立場で地域がかかえる課題の解決に協力しあう、のが県と市町村の関係だと思います。そこに県の施策への協力状況を査定して財政で誘導するという発想はいかがなものか。力づくで「協力」させようとしていると映り、信頼関係を弱めることになる危険があります。先月、消防広域化の基本計画が策定されました。来年度消防広域化に関する実務協議会(任意協議会)が設置されますが、「任意」でありながら参画の有無が4Sプロジェクト重点配分のペナルティにつながっています。

◆4Sプロジェクト重点配分のありかたについて、県と市町村の間での指摘したような信頼・協力関係への懸念はないのか知事にお聞きします。

 

○県知事 次に、人口減少対策の総合交付金におきます4Sプロジェクトの重点配分の在り方についてお尋ねがございました。

この交付金は、県と市町村に共通をいたします最大の政策課題であります人口減少問題の克服に向けまして、県とベクトルを合わせて取り組んでいただける市町村を特別に支援をするそうした目的で設けたものでございます。

このために、大変高い交付率によって手厚く支援を行います4年間の時限的な財政措置として創設をいたしました。人口減少対策におきましては、若者の減少に歯止めを係る、いわゆる緩和策に加えまして、人口減少下でも地域に必要な公共サービスを確保するために取り組みます4Sプロジェクトも大変重要な柱となっております。

従いまして、この思いを共にし、県と一体となって4Sプロジェクトに取り組んでいただける市町村に対して、交付金のいわゆる基本配分型の部分を重点配分する仕組みを導入したいと考えたものでございます。

来年度は消防広域化や県立高校の振興再編など、4つの重点、プロジェクトの県との協議の場への参画を指標といたしまして、その参画の状況を交付金の配分に反映をすることを予定しております。具体的には、まず年度当初の段階では各市町村の基本配分型の一律10%相当の金額について配分を留保したいと思っております。ま、その上で協議の場へ参画いただいている市町村に対しましては、秋ごろをめどにこの留保を解除いたしまして、本来の配分額を全て交付する、こうした形での運用を考えております。

この仕組みに対しまして、御指摘がありましたように、協議の場から離脱をしようとする市町村からすると離脱する場合のペナルティと受け止められる可能性がある、この点は否定はいたしません。しかしながら、この交付金は県が市町村に言えば一律に義務的に交付するといったような性格のものではございませんで、先ほども申し上げましたとおり、県と足並みを揃えて人口減少に立ち向かって、共に戦っていただく市町村を特別に支援しようということで設けたものであります。

このため、私といたしましては、4Sプロジェクトに前向きに対応いただける市町村にはそうでない市町村と比べて手厚く支援をするということは、むしろこの交付金の趣旨に沿うものと考えているというところであります。

こうした考え方に基づきまして、市町村の皆さんには今後も丁寧に説明を行いまして、理解と納得をいただきながら、この4Sプロジェクトの取り組みを共に推進してまいりたいと考えております。

 

【政治姿勢 特別職参与の政治関与】

●細木議員 次に、今回の衆議院選挙において特別職参与が、特定の候補者の演説会などに出席し、応援演説など行ったことが報道されました。特別職「参与」は、地方公務員法36条に基づく政治的行為の制限が課せられている一般の公務員との違いはあるとはいえ、

◆選挙で選ばれたものでもなく税金で雇われた「参与」が、特定政党の候補者を応援することはおかしい、許せない、などの声が県民から聞かれます。こうした県民の声に知事はどう答えるのか、伺います。

 

○県知事 次に県の参与が選挙におきまして、特定政党の候補者を応援することの是非についてお尋ねがございました。

地方公務員の政治的行為につきましては、中立性・公正性の確保という観点から、例えば地位を利用した選挙運動を行うといったことは禁止をされるなど、法令によりまして厳しい制約が課せられております。中でも、具体的な行政事務の執行に直接従事をいたしますいわゆる一般職の公務員につきましては、公の選挙での投票や署名、募金などを呼びかける、こうした運動を行うことまで禁止されておりまして、行政委員などの特別職の公務員と比べて、特に一般職の場合は厳格な制限が課せられているというのが、今の制度でございます。

一方でこの問題は公の選挙と言います民主主義におきます重要なプロセスにおきまして、表現の自由、集会結社の自由という憲法上、最も尊重すべき、基本的人権の行使を許容すべきか否かという問題でもあるわけであります。そう考えました時に、私といたしましては、それが一般職によるものか、特別職によるものかを問わず、法令の定めるルールを遵守をし、節度をもって行われる限りはできる限り本人の意思を尊重する方向で対応すべきではないかというふうに考えております。

県の参与は特別職の地方公務員でありまして、法令上は公の選挙での投票勧誘に当たる活動までは禁止されておりません。また、今回の選挙に際しまして、私から参与に対しましては、特定の候補への応援活動に従事をする場合には公務遂行におきます中立性・公平性について、県民の皆さんから疑念を抱かれたり、あるいは今後の公務遂行に支障をきたしたりするような言動に及ぶことは、厳に慎むように申し渡しております。

私といたしましては、参与におきましても、これを踏まえて法令を遵守し、節度のある対応を取られたものと信じております。参与には、引き続き、公務とそれ以外の活動との線引きを明確にしながら、ご自身の経験、ネットワークを十分に活かしていただいて、官民連携の深化に向けて手腕を発揮いただきたいと思います。その上で手掛けたプロジェクトにおいて具体的な成果を出す。そういうことによりまして、県民の皆さんの期待に応えていただきたいと考えております。

 

【統一協会について】

●細木議員 次に統一協会について伺います。正体を隠した違法な勧誘や霊感商法などの反社会的行為で、人材と資金を獲得し韓国本部への献金を約40年間も継続してきた統一協会。東京地裁の判決では、被害は少なくとも1559人、計204億円に上ると認定、解散命令を決定しました。東京高裁は、明日にも解散命令の可否を決定する予定です。

韓国当局は、汚職事件に関する旧統一協会の韓鶴子総裁への捜査の過程で、韓総裁に対する教団幹部からの報告がまとめられた3200ページもの内部文書=「TM(トゥルーマザー)特別報告」書を押収しました。この報告文書では、高市首相の名前が32回も登場し、「高市氏が自民党総裁になることが天の最大の願いである」など高市総裁誕生を熱望、教団幹部と日本の政治家との面会ややりとりに関する記述が多数含まれており、前々回の総選挙において自民党国会議員290名を支援してきたことなど日本の政界工作の目的が赤裸々に語られています。また地方議員・中堅議員のネットワークについても「日韓トンネル推進決議」に協力した議員などが報告されています。こうした重大な文書について、首相は「出所不明の文書で、明らかな誤り」と発言、自身の教団との関係も隠し続けています。政治家が教団との関係を認めず隠ぺいすれば関係を断ち切っていないと思われても仕方がなく、こうした新たに判明した疑惑に対し、明確に説明し、関係を断つことが最低限の責任ではないでしょうか。

「旧統一教会被害者と支援者の会高知」を立ち上げ、実名で行動しマスコミで全国報道もされた南国市の橋田達夫さんはご自身も被害者であり、統一協会の非道で違法な勧誘や献金などの実態を告発し、県内で相談活動などの支援を続けられています。

◆東京高裁での教団解散命令を目前にし、橋田さんはじめ被害者のみなさんに対し、知事はどのような言葉をかけるのか、伺います。

 

○県知事 次に旧統一協会の被害者の皆さんに対して、どのような言葉をかけるのかというお尋ねがございました。私自身、橋田さんや被害に遭われた方から家庭崩壊、あるいは経済的な困難など、長年にわたる辛く壮絶なご経験をこれまでにも直接お聞かせをいただきました。皆さんがこれまで抱えてこられた御労苦、あるいは辛さ、悲しみ、こうしたものに改めて言葉では言い尽くせない心の痛みを感じております。

明日にも下されます東京高裁の判断が解散命令の維持であった場合、宗教法人格の創喪失あるいは精算手続きが具体的に開始をされるということを意味するというふうに伺っております。そうなりますれば、被害者の方々の切実な訴えが、司法によって認められた非常に重い判断となるというふうに考えます。

このことは、あえて実名で被害を訴えてこられました橋田さんをはじめといたしまして、被害者の方々の粘り強い取り組みが実を結んだものと考えます。今後、被害の回復が早く進みますとともに、少しでも被害者の皆さんの心が安らぐことを願っているところであります。

 

●細木議員 県内にも多数の被害者がおり、解散命令をきっかけに今後相談など増加する可能性があります。安倍首相を襲撃した山上氏を生んだ二世問題についても、被害者に寄り添い救済することが悲劇を生まないためにも重要です。橋田さんは、声を出したくても出せない被害者も多いと話されています。現在、県では、消費生活センターで統一協会に関する相談を受けられているようですが、ホームページはじめ積極的に広報されていないように見受けられます。

◆これまでの相談件数や内容はどのようなものがあり、どんな対応を行ったのか。また広報の強化を求めるものですが、文化生活部長にお聞きします。

 

○文化生活部長 これまでの相談や窓口の広報強化についてお尋ねがございました。

旧統一協会の問題が再び注目され始めた令和4年度以降、県立消費生活センターに寄せられた相談は献金の返還を求めるものなど、令和4年度に3件、令和5年度に1件の計4件で、全国的な弁護士組織の相談窓口を紹介するなどの対応を行っています。

また、霊感商法を含む悪質商法に関するパンフレット等の作成・配布を通じて、その手口や対処法と合わせて、県や市町村、法テラスなどの相談窓口の周知を図ってまいりました。

県としましては、潜在的な被害者の方などからの相談に繋がるよう、ホームページやSNS、ラジオなどの様々な広報媒体を活用し、引き続き相談窓口の周知に取り組みますとともに、専門機関とも連携しながら、しっかりと相談に対応して参ります。

○子ども・福祉政策部長 宗教を背景とする虐待を受けた児童への対応についてお尋ねがございました。

保護者が児童の権利を侵害し、心身の状態に著しい影響を与える場合は、宗教の信仰等を理由としたものであっても児童虐待に該当します。

虐待が疑われる場合は、各関係機関が宗教等の信仰を背景とした事案の特徴に留意しながら適切に対応し、支援することが重要でございます。

例えば、宗教等の教義の影響を強く受けている児童は、自らの状況を理解できていない場合や、他人が関わることに大きな不安を抱いていることがございます。このため、支援等に当たりましては、児童の気持ちに寄り添いながら丁寧な聞き取りを行い、気持ちの整理を促しながら客観的に問題を把握する必要があります。

また、カウンセリングや生活支援など必要なサポートが受けられるよう、専門機関や市町村に適切に繋ぐことが大切です。

児童相談所をはじめ、福祉保険証、精神保、健福祉センターなど県の支援機関におきましては、引き続きこうした点に留意しながら様々な相談に丁寧に対応をしてまいります。

 

●細木議員 宗教二世問題では、昨年7月原告8名が宗教虐待による人生の破壊、信教の自由の侵害等を理由に東京地裁に提訴しています。原告らは人格権の侵害として、「信教の自由」「婚姻、交際の自由」「適切な養育」「人格の否定、自由意志決定、成長発達」を挙げ、心理的・身体的な「虐待」やネグレクトを受けてきたことを訴えています。

教団サイドの情報では、親が入信前の子どもである「信仰二世」が3万人、入信後に生まれた「祝福二世」は5万人であり、潜在的に多くの人々が苦しんでいることが想像されます。

◆宗教虐待は児童虐待であり深刻な人権問題です。児童相談所はじめ県の各支援機関において、宗教を背景とする虐待を受けた児童に寄り添った対応を求めるものですが、子ども・福祉政策部長に伺います。

 

【中小企業賃上げ支援】

●細木議員 来年度予算で、所得向上に向けた取り組みを進める県内企業に補助する「所得向上総合補助金」制度を新設し、予算15億円が組まれています。この制度は、賃上げした上で県の示す「収益の確保」や「人材・組織課題の解決」への取り組みに応じて補助金が支給される仕組みで(補助限度額10万円〜5000万円)、一次産業から三次産業まで幅広い業種に横断的に対応する方針です。

日本共産党県議団が議会等でこれまで繰り返し求めてきたもので、種々の条件はあるものの今までの一線を画すもので評価できるものです。また県内企業の賃上げを推進するための補助費用としても8億8000万円の追加があります。

こうした県の新たな制度は、最低賃金引上げへの対応、離職防止、人手不足解消のため業者のみなさんから切望されていたものですが、この制度の活用を通じ企業の業績があがり持続可能性を高めること、税収増など好循環が生まれることも期待されています。

◆中山間地域などでなくてはならない業種や店舗などを残し、住み慣れた場所で住み続けられるためにもこうした制度が、中小零細業者にこそ活用できるための手立てが必要です。どのような支援を行うのか。再来年度以降の制度の見込み含め、産業振興推進部長に伺います。

 

○産業振興推進部長 中小企業の賃上げに向けた総合補助金などの活用支援と、再来年度以降の見込みについてお尋ねがございました。

新設する所得向上推進企業等総合支援事業費補助金や賃金向上環境整備事業費補助金については、幅広い分野における小規模事業者や個人事業者にも積極的に活用していただきたいと考えています。

制度の周知にあたっては、現在、庁内の担当部局から関係する業界業界団体等を通じた情報提供を行っておりますほか、県内7カ所の地域本部においても、市町村や地域の事業者への周知活動を行っているところです。

加えて、新聞広告をはじめとする様々な媒体を活用した広報を行うこととしています。

また、事業者の中には補助金の活用に不慣れな方もいらっしゃると思われます。そのため、地域本部のサポートのほか、事業者の皆様にとって身近な存在である地元の金融機関や商工団体などにも申請手続き等に対する支援についてご協力をいただくこととしています。

引き続き、各関係機関とも連携しながら県内全域で幅広い業種にわたって持続的な賃上げが可能となりますよう、庁内一丸となって全力で取り組んでまいります。

再来年度以降の事業実施につきましては、これらの施策の効果を令和8年度に検証した上で検討してまいりたいと考えています。

 

【県民体育館再整備・アリーナについて】

●細木議員 次に、県民体育館再整備についてお聞きします。

 昨年12月議会での日本共産党の塚地議員の質問において、県が高知市の教育施設であるアスパルこうちのグラウンド全面活用案を、検討会にもはからず頭越しで「最終案」として拙速に提案した点を批判しましたが、その後の経過は、まさに、指摘し懸念した通りの状況になっています。

 12月18日の第4回検討会では、冒頭で前田委員長が「ここの検討会の場で、我々の意見が反映されないのであれば、この検討会の意義とは何なのか」と、頭越しに「最終案」を決定する県の姿勢に疑問を呈しました。結果として、当初予定していた年度内の基本計画案策定は来年度に先延ばしとなっています。スケジュールありきで拙速に進めてきた県の姿勢に、検討会からも待ったがかかったものです。

 議論の経過を振り返れば、そもそも、基本計画検討会の前段となる「令和6年度県立スポーツ施設のあり方検討会」で示された取りまとめ「県民体育館の再整備等における考え方の方向性」では、メインアリーナはバスケットボールコート2~3面、サブアリーナはバスケットボールコート1面がとれる広さを想定して、現有地での整備を結論づけていました。

 それが、現県参与でもある大石宗氏も含め名を連ねた土佐経済同友会の2025年8月の提言において「アスパルこうちのグラウンドと一体整備を」とされ、この方向で議論が急転回していきます。「複数のプロスポーツチームのホームゲームを行う会場としての活用を計画するのであれば、(現有地では)十分な広さとはいえない」とのグラウンドを含めた計画に拡張する提言に応じ、県はその後9月の第2回検討会に、突如、アスパルこうちのグラウンドを含めた整備案を提案しました。

 また、一方で、再整備の財源として、公共施設等適正管理推進事業債を使うためには、施設の集約が前提となります。その結果、ぢばさんセンター大ホールの集約が課題となり、そのMICE機能を引き受けるためには、サブアリーナが1面では狭いとの議論となっていきます。結果、プロスポーツやMICEの開催に向け、メインアリーナに十分な空き日数を確保するためとして、サブアリーナがコート2面へと大型化します。

 サブアリーナ大型化を受け、12月、知事と高知市長は、アスパルこうちのグラウンドを使用する案をトップ会談で「合意」。その結果、それまでは別途整備としていたプールも現地整備とする「最終案」が、県から示されました。MICEをアリーナで開催するために必要な地下駐車場の整備も盛り込まれました。

 このように、事務局の県が、議論の経過を無視した整備内容を検討会に提案し、議論を二転三転させたことが、冒頭の前田委員長からの発言につながっています。

◆検討会での意見が反映されないとの委員長の言葉は重いものですが、検討会を軽視し事務局案を二転三転させることで、議論を混乱させた責任を県としてどう考えているのか、知事にお聞きします。

 

○県知事 次に、新県民体育館の基本計画検討会の議論に混乱があったのではないかということでがございました。

ご紹介をいただきましたが、昨年度に今の検討会の前身といたしまして、「県立スポーツ施設のあり方検討会」を開催いたしました。1年かけた議論の中で、新たな県民体育館は現状レベルのスポーツ大会などが開催可能なフロア面積を確保した上で、アリーナ機能を加えて現在地に整備するという旨の基本方針を確認をいたしました。

本年度の基本計画検討会は、こうした前年度定めました基本方針をベースといたしまして、併せて武道館の集約化、プールの整備についても検討をするということを前提に議論を開始したものであります。この検討を進める中で、委員の方々から1つには県民や市民関係者の意見をもっと聞いてみてはどうか、また1つには高知市中心部と連動したまちづくりの視点が必要ではないか、また、もう1つには高知ぢばさんセンター大ホールとの集約も検討すべきではないか、こういった意見を含めます様々なご意見をいただいたところでございます。

こうした委員の皆様からのご意見を受けまして、例えばオーテピアや高知市役所などに、この体育館の整備に関するパネルを設置し、期待することなどを県民の皆さんにお聞きをいたしました。その結果、駐車場を広くして欲しい、音楽コンサートを見たい、料金が安く、県民が使いやすい施設にして欲しい、といったご意見をいただいたところでございます。

このほかご指摘もいただきましたように、今今の検討会の委員の皆様からは、ぢばさんセンター大ホールとの機能集約との関連において、改めて旧高知南中高跡地などのより広大な敷地での整備も検討すべきではないかというご意見も出されました。この点につきましては、今年1月の検討会で、この対象となります敷地の情報が比較できるような資料をお示しをしまして、中心市街地から徒歩20分圏内の現在地が最適であるという県としての考え方を改めて説明をし、この点はおおむね理解を得たのではないかというふうに考えております。

このようにこれまでの検討会におきましては、第1回の会議におきまして共有をいたしました基本計画方針、これを土台といたしまして、委員の皆さん、あるいは利用者の方々の意見も踏まえて、様々な議論を進めてまいりました。その中で修正すべき点を手直しをして参ったというふうに考えておりまして、その上でさらに高知市との合意内容も勘案をして、実現可能性のある配置案に進化をさせてきたものというふうに考えております。

今後はぢばさんセンター大ホール側との調整、あるいは運営方式の在り方などの議論を深めていく必要があると考えております。このため、新年度に向けまして検討会の体制を強化した上で、今年の夏頃までには基本計画を策定できますように、しっかりと議論を進めたいと考えております。

 

●細木議員 第5回検討会では、南高校跡地やぢばさんセンターなど、委員から、現地以外での整備を含めた検討が求められましたが、第6回検討会では、事務局である県が、現地整備を強調し、アスパルグラウンドを全面活用する案を強引に進めているのが現状です。第6回検討会を傍聴した不登校生徒の保護者は、「前回の検討がなかったかのように話が進み違和感がある」と述べています。

 第6回検討会の中で、次のようなやり取りがありました。前田委員長が、今後10年~30年のスパンを見据えたとき、武道館・プールなどの社会体育施設を、向かいの高知工業高校内に設置するような集約の仕方はできないかと提案、県スポーツ課は「工業高校の学校活動に影響が出てくるので非常にまずい。一つの手として考えられないことはないが難しい」と答弁しました。確かに、学校活動への影響は避けられず「非常にまずい」というスポーツ課の言い分はもっともです。

◆であるならば、同じ教育施設であるアスパルこうちのグラウンドを保護者や当事者の反対の声を押し切って全面使用することが、なぜ、可能なのか?明らかに、ダブルスタンダードであると考えるが、知事にお聞きします。 

 

○県知事 次にこの整備に関連しまして、アスパルこうちのグラウンドの全面仕様についてのお尋ねがございました。

現在の県民体育館の敷地は、高知市から無償でお借りをしております。今回の再整備に当たりまして、アスパルこうちのグラウンドと南消防署跡地の土地使用の可能性につきまして、所有者であります高知市との間で、令和6年から協議を重ねて参っております。

再整備の議論が進む中で県といたしましては、社会体育施設に加えてアリーナ機能を有する複合施設を整備をしていくというためには、グラウンドの全面使用が必要だという方向性に至ったところでございます。合わせまして、プールの整備につきましては、現在地のほか、周辺の複数の県有地などを候補地として検討していくことといたしました。

そうした中で、高知市長からグラウンドの全面使用にあたりましては、保護者の方々のご意見も踏まえて、教育的な配慮を求めるとの要請がございまして、県としましては、アリーナの屋上に、人工芝を敷設するといったできる限りの対応を行うことにいたしました。

併せて、高知市長からはプールの整備について、周辺住民の方々の強いご要望があること、そして社会体育施設としての機能も必要であるという考え方から、体育館本体との一体的な整備を求Pめるという旨の申し入れもございました。これらを受けまして、アリーナを核としたまちづくりの観点も踏まえて、県としての最新案を決定いたしました。

先ほど議員の方からは同じ教育施設で扱いがダブルスタンダードになっているのではないかというご指摘ございました。けれども、ただ今申し上げましたように、アスパルこうちへの教育的配慮、あるいはプールの設置場所につきましては、土地の所有者であり、無償で提供していただく、いわば本事業の共同事業者・パートナーと言えます高知市からの強い要望できる限り尊重しまして、現在の方針を決定した。その結果によるものであります。

 

●細木議員 前田委員長は第6回検討会の最後に、「かなり狭い場所に色々な機能を入れている。取捨選択が出たときにどういった判断で行われるのかも念頭に進めるべき。県民に対しての説明は、当初プロスポーツであったりコンサートも強調されてきたが、“スモールスタート”ということを伝えていかなければならない」と述べ、観光振興スポーツ部長も「すべての懸念事項が盛り込めるか、物理的な部分で難しい面もある。コスト面でも難しい面が出てくるかもしれない。個々に協議していく。プロスポーツとコンサートが先に強調されたということはあろうかと思う。今回、社会体育施設にアリーナ機能をプラスしていくんだと方針も出させていただいた。スモールスタートということも出させていただいている。議論されたポイントは、しっかりと県民の皆様にも見ていただき、理解を得たい」と応じています。

 プロスポーツありき、コンサートありきで稼げる施設を、と進められてきた議論が、事実上、大きく方向転換せざるを得ない状況となったと言えます。狭い敷地に、事務局の県が、様々な機能を詰め込んだ結果、現地整備の困難が生じています。

 現状案は、プールと武道館の集約や、コンサート、プロスポーツ等の興行、MICE開催、各種スポーツの競技大会開催などあらゆる機能が盛り込まれており、どの分野にとっても、使い勝手の悪いものになりかねません。一例を挙げれば、現状競技場が4面あり、大会には4面が必要な武道館は、新アリーナでは3面の競技場しか確保されません。また、MICEに不可欠な駐車場機能は、地下駐車場として南海トラフ地震における津波浸水区域での整備ともなり、はたして安全性は保障できるのかも問われます。

◆委員からも狭い場所への機能詰め込みに懸念が示され、「すべての事項を盛り込めるか、物理的、コスト面で難しい面が出てくる」可能性を部長も認識する現状案のまま検討を進めるつもりか、大きく見直す必要があるのではないか、知事にお聞きします。

 

○県知事 複数の施設を一体的に整備する最新の配置案を見直すべきではないかというお尋ねがございました。メインアリーナ、それからサブアリーナ、武道館、プールを含みますと最新の配置案につきまして、検討会では、ご指摘もありましたように、複数の施設を詰め込み過ぎではないかというご懸念の意見もいただきました。

ただ、この複数の施設を一体整備することにつきましては、基本計画の策定を担当しております設計事業者に技術的専門的な見地からしましても、物理的に実現は可能であるということを確認をいたしました。その上で、先月の検討会におきまして、資機材の搬入、搬出口、人や車の導線、地下の駐車場なども含めまして、各施設の配置を示しました平面図を提示をいたしたところであります。

さらに、今後の創意工夫といたしまして、設計段階におきましても、例えば各施設の受付を一本化して待合スペースを広くするなど、ゆとりを持たせるための工夫を検討したいと考えます。また、完成後の運営におきましても、例えば、メインアリーナで展示会、サブアリーナで競技大会を同時開催するといった場合に、それぞれの事業者の動線を明確に分けるなどの安全対策を講じるということができるのではないかというふうに考えております。

さらに、地下駐車場の設置に関する安全性について、懸念をされるお声もお聞きをいたしますが、まいわゆるL2+の巨大地震が発生した際を想定をしますと、地上に置くか地下に置くかを問わず、駐車場は浸水することを想定をしておかなければならないと考えております。特に地下駐車場につきましては、人命を守ることを第一に津波に耐えられる躯体構造を採用すること、利用者が垂直避難できる会談を複数設けること、さらには避難訓練などの防災対策を徹底すること、こうしたことでえ安全対策をしっかり取って参りたいと考えております。

このような最新の配置案の考え方、そして懸念事項への対策案を今後の検討会でしっかりと説明をいたしまして、委員のご意見もお伺いしたいと思います。その上で、修正が必要な部分があれば、手直しをして基本計画をまとめたいと考えております。

 

●細木議員 県は第6回検討会で、スモールスタートを打ち出し、プロスポーツに必要なVIP席やセンターハングビジョンなどを後から整備するとのことですが、

◆プロバスケットボールチームをはじめとしてプロスポーツチーム等の誘致や創設に関して、現状、県としてどのような見通しを持っているのか、観光振興スポーツ部長にお聞きします。

 

○西観光振興スポーツ部長 プロスポーツチームなどの誘致や創設の見通しについてお尋ねがございました。

県内で新たなプロスポーツチーム等の試合が観戦できたり、地元チームが誕生することは競技力の向上はもとより、観光や地域経済の活性化にも大きく貢献するものと考えています。

このため、来年度から新たにバスケットボールのBリーグやバレーボールのSVリーグなどの試合誘致に取り組むこととしております。まずは、県と関係性のある関西圏を中心としたチームの誘致に取り組み、県民の皆様がプロの技を間近で見られる機会を設けていきたいと考えております。

その際には、スポーツ教室の開催なども合わせて実施し、県全体でプロスポーツ等への関心を高め、チームの誘致や創設に向けた機運情勢を図ってまいります。

また、誘致に取り組む中で、屋内プロスポーツチームなどの関係者から施設整備に係る助言もいただきながら、新県民体育館の整備へ反映させたいと考えています。

合わせまして、プロスポーツチーム等の創設については、経営面で中心となる運営会社やメインスポンサーの確保が必要不可欠であり、創設へのハードルはまだまだ高い状況です。

こうした中Bリーグが全都道府県でのチーム創設を目指し、本県を含む6県においてチーム創設に向けた支援を表明されました。

これを受け、本県もBリーグ関係者との協議を始めたところです。今後も関係者との協議を続けていきながら、チーム創設に向けた民間の動きなどとも連携し、新たなプロスポーツチームの誕生に向けて必要な支援をしっかりと行ってまいります。

 

●細木議員 プロスポーツ等での活用を予定しているため、プロレベルでの規格に応じられるよう、さまざまな基準が要求され、設計段階でも対応せざるを得ません。スモールスタートと言いながら、まったくスモールスタートになり得ないのが現状です。

◆この際、あらためて県民に使い勝手の良い社会体育施設を整備することを基本に、あり方検討会が示した当初の「方向性」に立ち戻り、サブアリーナをコート1面として、スモールスタートの議論を進めるべきではないか、知事にお聞きします。

 

○県知事 次に、アリーナの規模自体を見直すべきではないかということで、スモールスタートの議論といったお話をいただきました。新しい県民体育館は県内外から多数の方が集い、交流をする場となることでにぎわいが生まれ、特に若者・子育て世代にとってシンボリックな施設となることを目指したいと考えます。

そのため、武道館、プールを含む社会体育施設に加えまして、アリーナ機能を融合させた複合施設として再整備するという配置案といたしております。具体的には、メインアリーナで今までの規模ではできなかったアマチュア競技の全国大会やプロスポーツの試合、そして、大規模な音楽コンサート、展示会などの開催を想定しております。そのために、現在の県民体育館で行っております競技大会などをサブアリーナで開催できるようにする必要はございますので、サブアリーナにつきましては、バスケットコート2面分の広さが必要だと考えているところであります。

検討会の委員の皆さんからも多くの競技者が利用できること、そして、これまでできなかったイベントの開催ができること、これからこういったことから経済効果が高まるといった肯定的な意見をいただいております。従いまして、新しい県民体育館が、本県のスポーツ、文化、教育、経済などの活性化を図ります上で、大きなインパクトを生むためには最新案でお示しをした規模は是非とも必要であるというふうに考えております。

 

【防災】

●細木議員 来年度予算では、議会質問や共産党県議団が予算要望で求めてきた2000年度建築の木造家屋までを対象に、耐震診断事業の拡充が予算化されました。診断申請状況や県民の要望を聞きながら早急に改修事業へとさらに拡充するよう求めます。

また、避難所環境整備事業として「トイレカー」「キッチンカー」「シャワーカー」配備や、県立高校の空調整備などが予算化され評価できます。来年度の国の予算では緊急防災減災事業債がさらに延長され、活用例として避難所環境整備の新たなメニューも示されています。

国は一昨年発生した能登半島地震における避難所について、スフィア基準を満たしているかの確認を行い、実 質的に全ての避難所でこの基準を満たしていることを確認した、としていますが、住民の満足度とはかけはなれているのではないかと感じています。

刻一刻とせまる南海トラフ地震発生後、スフィア基準に基づいて避難所の質と向上に配慮した発災時の避難所を開所するための事前の準備がいよいよ重要になっています。

◆国は緊急防災減災事業債の活用例として、避難所への厨房施設、入浴施設、洗濯コーナーの整備メニューなどを示しています。避難所環境整備をすすめるため、こうした施設整備についての必要性と今後の対応について危機管理部長にお聞きします。

 

○危機管理部長 まず、避難所の環境整備を進めるための施設整備の必要性と今後の対応についてお尋ねがございました。

国は能登半島地震の教訓や国際的なスフィア基準を踏まえ、令和6年12月に避難所の取組指針やガイドラインを改定しました。

この中では避難所生活が長期化するほど、健康への負担は増大し、心身に悪影響を及ぼすことから、生活の質の向上を目指すための施設整備の必要性が示されています。

このため、県では第6期南海トラフ地震対策行動計画に、災害関連死の防止に向けた避難環境の整備の強化を重点課題に位置づけ取り組みを拡充したところです。

具体的には、市町村における避難所の居住スペースを確保することや簡易ベッド、簡易トイレ、炊き出し用資材などの備蓄について、新たに目標を設定し、取り組みを進めています。こうした避難所の環境整備は、一義的には市町村が実施することになりますので、県では地域防災対策総合補助金により、市町村を財政的に支援しております。

加えて、来年度からは国の補助金を活用して避難所などの設備に対する補助金を創設し、支援を強化しようとしています。さらに、大変手厚い財政支援制度である緊急防災減災事業債がこの度延長され、対象事業も拡充されたことで、厨房や入浴、洗濯といった設備の整備が進めやすくなりました。

今後ともこうした各種の財政支援制度の活用を市町村に促し、スフィア基準を踏まえた避難所環境の整備を進めてまいります。

 

●細木議員 発生から2年余りとなった能登半島地震での犠牲者は723人、うち災害関連死は、富山・新潟で亡くなった14人を含め495人となりました。災害関連死など命に直結する「トイレ問題」の解決について伺います。

新聞報道では、発災後のトイレに関する備蓄状況について市町村の備蓄達成率(2025年4月現在)が公表されました。調査結果によると「簡易・仮設」「携帯」それぞれ単独で目標を達成していたのは16市町村に止まっており、備蓄ゼロの自治体もありました。

市町村は、スフィア基準に沿って 災害発生当初は、避難者50人当たり1基、その後、避難が長期化する場合には20人当たり1基、女性用と男性用トイレの比率 は3:1、トイレの平均的な使用回数は、1日5回 として、備蓄や災害時用トイレの確保計画を作成することが求められています。

改めて、スフィア基準の正式名称は『人道憲章と人道支援における最低基準』ですが、その理念は「被災者は尊厳ある生活を営むことができる権利を持っている」ということです。ゆえにトイレの備蓄数など数値的な基準を満たしていれば良いのではありません。2018年にまとめられた「スフィアハンドブック」の「し尿管理」の項目のうち、「トイレへのアクセスと使用」では、住居と共用トイレの距離を50メートル以内に設置することや、子ども、高齢者、妊婦や障がい者含むすべての人が安全に利用できるようなトイレを設置するよう記され、基本指標として女性や少女にとって安全であると報告されたトイレの割合なども求めています。

◆発災後の「トイレ問題」を解決するため、人道的に配慮されたスフィア基準に基づいた「し尿管理」とするための課題と対応について、危機管理部長にお伺いします。

 

○危機管理部長 次に、スフィア基準に基づいたし尿管理とするための課題と対応についてお尋ねがございました。

議員ご指摘のスフィアハンドブックには、し尿管理基準の基本指標として人々が生活する場などに排泄物が存在しないこと、適切な共用トイレの割合や住居との距離、排泄物が廃棄されていることといった内容が示されています。これらに対する本県での大きな課題は特に避難所のトイレだと考えています。

県では、平成26年に避難所運営マニュアル作成の手引きを策定し、トイレのスペースの確保や使用のルールなどを定めて市町村に周知しております。

しかしながら、現在の手引きではまだスフィア基準の指標を記載していない項目や数値がありますので、今年度中に手引きを改定するように作業を進めているところです。また、全ての市町村が策定している災害廃棄物処理計画では、仮説トイレの必要基数やし尿の回収と処理の体制についても記載されており、計画の実効性の確保に向けて、県としても積極的な支援に取り組んでいるところです。

今後とも発災時に全ての人がトイレを安全安心に利用できるよう、スフィア基準に基づいたし尿管理を目指して取り組んでまいります。

 

●細木議員 ◆県内のトイレ備蓄状況について、課題認識や今後の市町村への支援など検討すべきではないかと考えますが、危機管理部長に伺います。

 

○危機管理部長 次に、トイレの備蓄状況についての課題認識と今後の市町村への支援についてお尋ねがございました。

県では改正された災害対策基本法を踏まえて、昨年11月に高知県備蓄方針に基づく市町村の公的備蓄物資の備蓄量を公表しました。

このうち、トイレについては、簡易仮説トイレと携帯トイレの備蓄量を合わせますと、ほとんどの市町村が目標量を達成しております。しかしながら、2市町ではそれらの備蓄量の合計が目標に足りておらず、課題だと認識しております。

また、トイレに必要不可欠なトイレットペーパーの備蓄量についても14市町村で目標量に届いておらず、こちらも課題だと認識しております。

県の備蓄方針では、各市町村におけるトイレやトイレットペーパーの備蓄の達成目標を令和9年度としており、県は補助金で市町村の備蓄を財政支援しております。

さらに、下水道などの復旧作業の長期化に備えた対応も課題であるため、来年度は長期の使用が可能な大容量トイレの整備も対象とする新たな補助金を創設しようとしています。

今後とも災害関連死に繋がりかねないトイレ問題の解決に向けて、市町村への財政支援を行ってまいります。

 

●細木議員 県は、トイレは原則として最低でも3日分以上は個人で備えるよう要請し、その上で不足分を公的な備蓄でカバーする方針を打ち出しています。2024年に行った県民意識調査では、「携帯・簡易トイレを備蓄している」と答えた人は32.8%に止まっています。災害ボランティアとして県外での被災後の状況に詳しい「さんすい防災研究所」の山崎みきおさんは、「南海トラフ地震後外部支援はないことも覚悟し、個人で1か月分のトイレを備えるべき」と警鐘をならしています。

◆家庭において、「携帯・簡易トイレ」備蓄率を上昇させるため、今後、県がすべき取り組みについて危機管理部長に伺います。

 

○危機管理部長 最後に、家庭における携帯トイレや簡易トイレの備蓄率を上昇させるための取り組みについてお尋ねがございました。

県の備蓄方針では、国から支援物資が届くまでの3日間は個人備蓄を原則とし、最低でも3日分以上、可能であれば1週間分以上の備蓄について啓発を強化することとしております。

家庭での携帯トイレや簡易トイレの備蓄状況につきましては、3年ごとに県民意識調査を行っており、備蓄していると答えた人は、平成30年度は11%、令和3年度は19%、令和6年度は32%と上昇はしているものの、まだまだ不十分な状況です。

また、令和6年度の調査で、携帯トイレなどを備蓄していると回答した人に備蓄量を訪ねたところ、3日分以上は57%であり、量としても不十分な状況と言わざるを得ません。

このため、今後家庭での携帯トイレなどの備蓄に関して様々な媒体を活用して啓発をさらに強化いたします。具体的には、来年度に改訂する予定の防災啓発冊子「南海トラフ地震に備えちょき」の中に携帯トイレなどの説明を大幅に追加し、全戸に配布したいと考えております。また、その内容をSNSや防災イベントなど様々な機会を捉えて啓発することで、家庭における携帯トイレなどの備蓄率が上昇するよう積極的に取り組んでまいります。

 

【四国新幹線】

●細木議員 次に、新幹線について伺います。

スマートシュリンク真逆の“いけいけどんどん”に見える「新県民体育館整備」そして「四国新幹線」。大阪までのリニア開通にあわせ2037年開業を目指すため「5つのメリット」(①四国ネットワーク中枢都市圏形成、②四国経済の活性化、③西日本との相互交流活発化、④防災力の向上、⑤公共交通ネットワークの骨格)を示し、県は学校への署名強要、先月は県主催「新幹線を考えるシンポジウム」開催するなど、経済界とともに前のめりの姿勢を強めています。日本共産党高知市議団が現在行っている「市民アンケート」の中間報告(集約数880件)では、四国新幹線について、「早期に実現してほしい」165件(18.8%)、「まずは身近な公共交通を維持・改善してほしい」579件(65.8%)の結果からわかるように、県民は四国新幹線を早急に取り組まなければならない県施策の重要なテーマとは考えていないことが見て取れます。

交通の専門家は、「新幹線の建設自体が目的化してしまう状況は最も危うい。大都市はともかく、地方都市は、低空飛行でもいいから墜落しないような、持続可能な社会をつくることを強く意識する必要があるのではないだろうか。」と指摘しています。

この間、整備新幹線の一つである、西九州新幹線を調査してきました。西九州新幹線は、22年に武雄温泉〜長崎間が先行開業したものの、新鳥栖〜武雄温泉間は、沿線自治体である佐賀県の同意を得られず、着工の見込みが立っていません。既存のレール幅を活かし車両の幅を変更できるフリーゲージトレイン構想も頓挫しました。

現在の枠組みの下では、佐賀県内の新幹線区間の一部建設費を佐賀県が負担する必要がありますが、比較的短時間で福岡市内に移動できる佐賀県民にとって、新幹線は必要不可欠とはいえず、整備新幹線が開業すれば並行在来線は原則としてJRから経営分離されることになっており、利用者にとっては運賃の引き上げや、既存の特急列車が使えなくなるなどの不便を強いられる可能性を含んでいます。四国新幹線でも基本計画路線の整備計画を検討する段階になった時には、沿線自治体の人口減少などが進み、新幹線そのものの必要性に疑義が呈されるということも考えておかなければなりません。

別の交通の専門家は、「新幹線は、建設費用だけでなく、開業後の維持管理費用も莫大。これらの費用を賄うためには、十分な利用客数と運賃収入が必要ですが、四国の人口規模や、既存の交通機関との競合を考えると、採算性の確保は容易ではない。」「四国は全国的にも人口減少と高齢化が進行している地域。将来的に新幹線の利用客数が減少する可能性があり、需要予測の不確実性が高まる。」「既に高速道路や航空路線、そしてJRの在来線特急など、様々な交通機関が四国内に存在しており新幹線が導入された場合、これらの既存交通機関からの転移需要がどの程度見込めるのか、正確な需要予測が求められる。特に航空路線との競合は激しくなるだろう」「採算性を確保するためには、ある程度の運賃設定が必要となるが、高すぎる運賃は利用客離れを招く可能性があり、利用客が負担できる範囲で、かつ採算が取れる運賃設定を見つけることは、非常に難しい」などの課題を挙げています。

2014年に四国新幹線整備促進期成会が行った調査で、新幹線の経済効果として示される「費用便益比」は1.03でぎりぎり1超えとなっていますが、10年以上経った現下の人件費上昇と物価高騰で根拠のある数字とはもはや言えなくなっています。全国的にも新幹線を整備した自治体では財政の負担問題、トンネル開発等による地下水や生態系など環境への影響、騒音・振動被害、森林伐採による災害誘発、在来線本数の減少など公共交通への影響なども報告されています。

◆メリットばかりを羅列し、やみくもに四国新幹線実現に向け、推進の旗を振るのではなく、デメリットも含め県民に示した上で、施策を推進するのかどうか判断すべきではないでしょうか。知事に伺います。

 

○県知事 次に、四国の新幹線の整備についてお尋ねがございました。

議員からお話がありましたように、新幹線の整備におきましては、並行在来線の経営分離や収支、採算性、投資効果、いわゆるB/Cなどクリアすべき課題がございます。こうした様々な課題に対しましては、四国4県の官民が連携をしまして、専門的な調査や検討を重ね、その結果も公表しながら取り組んでまいりました。

例えば、並行在来線の経営分離や収支採算性の問題につきましては、平成26年の調査におきまして、新幹線の収益により、JR四国が引き続き在来線を維持することが可能との試算結果が示されております。また、いわゆるB/Cに関しましては、整備計画路線として着工はしております他の地域と比較しても遜色のない水準が見込まれております。

これ以外にも様々な課題がございますけれども、いずれも関係者の努力によって解決していくことが可能だと考えております。そして、こうした課題解決のためのコストを考慮しても、新幹線の整備は観光やビジネス面を通じた経済の活性化、災害対応力の強化など、そのコストを上回る大きな効果が見込まれるというふうに考えております。

何よりも新幹線の整備につきましては、本県を含む四国が他の地域と同じスタートラインに立って地域間競争に臨むことができるように、国土政策として国の責務と言うべきものでもあるというふうに考えております。

引き続き、新幹線の必要性に加えまして、こうした課題や整備に関するコストなどの情報も併せて、広く県民の皆さんにお伝えをしてまいります。

また、四国4県の官民や、思いを同じくいたします全国の基本計画路線の推進団体とも協力いたしまして。地方の財政負担の軽減策など、さらに具体的な課題の解決に向けて取り組んでまいります。

 

【原発再稼働】

●細木議員 首相は施政方針演説で原発について「原子力規制委員会により安全性が確認された原子炉の再稼働加速に向け、官民を挙げて取り組みます」と述べ原発固執の立場を表明しましたが、まさに「安全性」そのものを揺るがす問題が、この間相次いで発覚しました。

中部電力浜岡原発は、想定する揺れを過小評価する耐震データ不正が発覚しました。基準地震動を策定する際、計算条件が異なる20組の地震動から「意図的」に代表波を選び、つじつまが合うよう不正なデータ捏造を行ったものです。早く審査を通過し再稼働を急がせるため会社幹部が圧力をかけていたとも報道されています。原子力規制委員会の山中委員長は「とんでもない暴挙。安全規制に対する暴挙。基本原則を全く無視した暴挙」と怒りをあらわにし、「安全に直接関わる審査データの捏造、明らかな不正行為だ」と断じ、1月14日の定例会合で、浜岡原発3号機・4号機の再稼働に向けた安全審査を白紙にすると正式に決定しました。浜岡原発は南海トラフ地震の想定震源域直上に位置しており、本来即刻廃炉にすべき原発です。

また14年ぶりに再稼働し、来月から営業運転を行う東京電力柏崎刈羽原発6号機では30年超え運転に必要な長期施設管理計画の認可を巡って、東電が原子力規制委員会に提出した申請書に30件もの誤りがあったことが先月判明しました。

国民の命に直結し、“国富”を喪う福島原発事故からまだわずか15年。いまだに原子力緊急事態宣言は発出されたままです。安全性を根本から揺るがすデータ捏造などあってはならず、中部、東京電力に再稼働および原発を運転する資格はありません。

浜岡原発はじめ各電力会社は基準地震動に関わる地質調査は外部委託しており、「総合地質調査」「阪神コンサルタンツ」「ダイヤコンサルタント」などの3社が今回の浜岡原発の不正に関わっている疑いがもたれていますが、現段階で特定はされていません。原子力規制委員会は、中部電力以外の水平展開=波及調査は行わない方針を示していますが、「データ捏造はその他の原発でも行われているのではないか」と国民・県民から不安の声が上がっています。

この間、この問題について日本共産党が行った記者会見では、四国電力伊方原発については、設置変更許可申請書の添付資料に他の原発資料に存在する「地質調査会社一覧表」が欠落しており、現在までどの業者に委託してきたのか分かっていません。

◆伊方原発について、どこの会社に地質調査を委託したのか、基準地震動データの捏造はなかったとの明確な発表があるまでは伊方原発3号機は運転中止をすべきです。このことを四国電力に強く求めるべきです。知事に伺います。

 

○県知事 最後に伊方原発の地質調査会社の特定、あるいは運転中止を求めるべきとのお尋ねがございました。

原発の稼働に当たりましては、安全対策が万全であることが大前提でありまして、これに係る情報開示を行うことが必要と考えております。国は、今年の1月に中部電力以外の電力会社において、基準地震動策定におけます同様の不正事案はないとの報告を受けている旨の公表をされております。また、同月四国電力からもデータを意図的に操作するといった行為は行われていないことを確認したとの公表がなされております。

県といたしましては、これらの調査結果から少なくとも現時点において3号機の運転中止を求める必要はないものと考えております。

私からは以上であります。

 

【太陽光発電ガイドライン見直しについて】

●細木議員 最後の項目、太陽光発電ガイドラインの見直しについて伺います。

高知県地球温暖化対策実行計画が今年度末に改訂され、現在パブリックコメントが実施されています。今年度期限を迎える「新エネルギービジョン」は今回から高知県地球温暖化対策実行計画に包含されることになりました。

全国各地でメガソーラー発電は、環境や景観破壊、土砂崩れを誘発するなど問題が山積しています。FITが終了し、売電でなく「自家消費」する太陽光発電の場合は、県の「太陽光発電施設の設置・運営等に関するガイドライン」の対象外となり、地元説明会を開催しなくても良いことになっています。高知市吸江地区の旧結婚式場跡地では太陽光発電パネル設置工事が行われていますが、地元町内会は工事についての地元説明会を開催するよう業者に要請したものの「(県のガイドラインの対象ではないため)開催する義務はなく、(説明会開催についての)要望に応じることはできない」と全く誠意が感じられない回答が返ってきています。そんな状況の中、パネル設置が淡々と進んでおり、地域住民は、急傾斜地域のため地すべりなど安全性、騒音、隣接地への影響など強い不安を抱えて生活されています。

◆新エネルギービジョン改定の時期にあたり、住民の不安が解消されるよう「太陽光発電施設の設置・運営等に関するガイドライン」を改定すべきと思いますが、林業振興・環境部長に伺います。

 以上、一問といたします。

○林業振興環境部長 新エネルギービジョンの改定に合わせた太陽光発電施設のガイドラインの見直しについてお尋ねがございました。

県の太陽光発電施設の設置運営等に関するガイドラインは固定価格買取制度、いわゆるFIT制度の認定を受けた一定規模の発電施設を地上に設置する事業者を対象としています。ガイドラインでは、事業者に対して各種関係法令の遵守のほか、市町村への事業内容の届出や地域への事前説明・協議などの対策を実施することを求めております。こうした中、近年FIT制度のない多様な太陽光発電事業が増加しており、ガイドラインの見直しが課題となっています。

ガイドラインの見直しについては、本県における今後の再生可能エネルギーの導入の方向性と整合を図る必要があることから、高知県新エネルギービジョンの改定に合わせて検討を進めてまいりました。

本年度中に見直しをするガイドラインではお話にありましたFIT以外の自家消費型の太陽光発電事業につきましても、事業者に対して地元説明会の開催などを求めていくことを考えております。県としましては、引き続き各種関係法令やガイドラインに基づき、再生可能エネルギーが地域と調和した事業となるよう、事業者に対して指導等を実施してまいります。

 

【第二問】

●細木議員 はい、それぞれ答弁ありがとうございました。

やっぱり4Sプロジェクトの人口減少対策総合交付金のあり方については、やはり上下関係、そしてペナルティありきというふうにとらざるを得ないというふうに思っています。

人口減少に対して、県内の市町村の各首長はそれぞれ、もうこれは最大の課題だと思って頑張ってると思うんです。それはそれとして、このお金に色をつけていくというのは、やはり対等協力関係に私は懸念を感じざるを得ません。その点、伝えておきたいと思います。

それと、参与の問題については、先の議会で大阪府の参与の公開のことについて、ちょっと紹介もさせていただきましたけれど、職務執行状況の公開とか、活動に際しての経費がどのぐらい支出をされたのかということについては、今議会も一定報告されるというようなことも聞いていますが、是非そういうものをしっかりと公開して欲しいと思います。

あと、統一協会の宗教2世の問題では、私自身ホームレス支援と貧困問題を考える高知ネットホップの活動に参加をしています。先ごろ、社会貢献財団の安倍昭恵理事長が来高してまして、講演をいただきました。安倍首相襲撃した山上氏のことについても、講演の中で触れられて、相談できる方がおったら変わったのではないかと、殺人は絶対に許されるものではないが、そういう相談できる人がおれば…という話をされたのが非常に印象的に残っています。是非、あの関係の支援機関でしっかりと広報も強化していただいて、しんどい思いをしている宗教二世の方の救済をしっかりとして欲しいと思います。

あと、賃上げ支援の中小企業の補助金については、今朝の高知新聞の地空というコラム欄でも紹介をされていたように、東洋町のスーパーの例がありました。地域で住み続けられるためには、本当にこうしたスーパーというのが大事なんだなっていう風に思って踏ん張って頑張っているこう商店とか、業者の皆さんがまずこれ使えるそういう支援をしていただいて、この賃上げ支援の補助金を有効に活用できるように是非支援をお願いしたいと思います。

それと体育館のことです。

ぢばさんセンターのあり方は、今後どういうふうに結論が出るのかっていうことが非常に大きなファクターとしてあると思うんですけど、ぢばさんセンターは8億円かけたら数十年長寿命化ができるということです。それと合わせて在り方検討委員会の時にも出されていたと思いますけど、春野の総合運動場の活用の仕方も含めてMICEであるとかBリーグであるとか、そういうものを総合的に考えて、本当に県民体育館のあり方っていうのを考えていかないといけないんじゃないかなと思います。知事は、記者会見等でもう何年も議論をしてきたので、もうそろそろ結論を出さんといかんということですけど、プールや武道場が併設されたトップダウンの案は昨年8月に提案されたばかりで、まだ1年も経っていません。

詰め込み過ぎで中途半端、機能不全となるかるぽーとの二の舞となるっていうふうな、県民の声も出ています。今年、夏頃っていうことで策定の時期を今申されましたけど、県民参画でしっかり進めるということで、性急に進めてはならないと、みんなが活用できて愛される新県民体育館ができるように、私たちもしっかりと提案をしていきたいなと思っています。

それと、防災の面では、先ほど、長期で下水道が使えない場合の対応のことについても答弁がありました。内閣府のトイレ確保管理ガイドラインで下水処理に関する防災対策というところで、下水道処理区域外内にかかわらず災害時の利用を想定した合併処理浄化槽を避難時に設置し、対応することなども求められているということが記載があります。是非、こうした提案なども、中山間地域などで避難所をやる、また下水道施設が整備されている、そういう区域内でもこういう考え方でもあるのではないかなというふうに思いますので、是非検討もお願いしたいと思います。

それと、公共交通新幹線のことについては、デメリットも含めて広く県民に示していただくという答弁がありましたので、これしっかりと履行していただきたいというふうに思います。

そして原発の再稼働です。連日原発に関する不祥事が報道されています。

浜岡原発の審査データ不正問題では規制委員会が立ち入り検査を公表して、この基準地震動を過小評価した疑いについて、策定に関する業務計画は社内になかったとどのように策定されたのかの経緯が追えないっていう発表を行いました。これは非常に不十分で姿勢として正しくないというふうに規制委員長も指摘をしています。まったくありえないと思います。 続いて規制委員会、委員長は、こうしたデータについては、科学的に不正を見抜くことは困難というふうにも説明しています。旧原子力安全委員会の元技術参与は、第三者の規制機関による独自の解析のクロスチェックの解析が必要だというふうな指摘もあります。浜岡原発は水漏れがあったり、柏崎刈羽では制御部門トラブルがあったりということです。改めて、中央構造線が直近にある伊方原発の安全性に関わる問題でもありますので、重ねて直ちに浜岡の色々な報告があった段に、伊方にも改めて安全性の確認について申し入れをしていただきたいと思います。

最後はあと2問させていただきます。集団的自衛権のことについて、また、このイランへの攻撃についてです。

集団的自衛権の行使に繋がりかねない、今、現状だというふうに僕は認識をしています。この問題については、憲法に書き込むっていうことも関わってきますが、この特定利用港湾が3つあるこの高知県においても県民・国民の命に直結する問題だというふうに認識をしていただきたいというふうに思っています。

ちょっと紹介したいんですが、昨年の12月に亡くなった伊藤忠商事の丹羽宇一郎元会長日中友好協会の名誉会長でありました。もう最後の著作になったんですが、「Z世代は戦後始めて銃を取る世代になるかもしれない」、この中に集団的自衛権が大惨事の引き金となるというふうなこと書かれています。それと、日本は米国の支配を借りて世界を見てきたが、もはや日本と米国だけを見ているだけでは、私たちのいるこの世界を理解することはできないというふうにあとがきでも書かれています。改めて県民の命を守るためにも、日本政府に対してしっかりと、アメリカ・イスラエルの攻撃をやめるように求めるこのことを知事としてしっかり正していただきたいと思いますが、その点について再度質問いたします。2問とします。

 

○県知事 細木議員の第2問につきましてお答えいたします。

今回のアメリカ・イスラエルによりますイランへの攻撃は、大変事態としては憂慮すべき事態だというふうに思っております。ただ、これをどういう風に評価するかということに関して申しますと、総理の方も十分な情報がないという状況であります。議論といたしましては、武力行使の禁止に反している、しかし、それは自衛権の範囲内ではないかという問題があるわけでありますので、その点につきまして、我々が地方自治体の立場でとやかく申し上げるお話ではないというふうに思っております。

この点はまさしく外交・安全保障について責任を持って対応すべき国が必要な情報収集ないしは、各国との連携を通じて適切に対応していただくべき問題だというふうに思っておるところでございます。そうした観点から、県の方で情報も、事実関係に関する情報に関しても、国以上に情報を持たない我々でございますから、とやかく申し上げる問題ではないというふうに思いますけれども、いずれにいたしましても、国におきましては、今議員からお話もございましたけども、国民の生命・財産を守るというのが最終的な最も優先すべき命題・課題だということだと思いますので、そうした観点に立って、そして、できる限り外交的な解決を図っていくという方向に沿って対応をとっていただくということをお願いをいたしたいというふうに思っております。

 

○細木議員 国際法違反、国連憲章違反である、このことはもう明白です。県民の命を預かる知事として非常に、僕は残念な答弁だったと思います。とやかく言う立場ではないということでえ言う答弁でした。本当にこうした無法な戦争を1日も早くストップさせて、国際社会が安全な、安定な社会に戻るように、希望を持って、これからも私たちも頑張る決意を述べまして、以上で全質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。