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- 2026年03月10日
- 議会(質問・討論)
- 2026年2月議会 はた愛一問一答質問(2026.03.10)
【質問項目】
・2026年度予算 重点交付金、賃上げ、ネイチャーポジティブ経済
・訪問介護 経営安定化支援、人材確保
・災害廃棄物 災害ゴミ搬出体制の拡充
●はた議員 日本共産党のはた愛でございます。通告に沿って質問をさせていただきます。是非とも建設的な議論になりますように、答弁よろしくお願いをいたします。
【2026年度予算について】
●はた議員 まず、はじめに、県の新年度予算編成、物価高騰対策などについて問いたいと思います。県の予算は物価高騰対策や社会保障の伸びを考慮し、総額約5000億円との比較で330億円程度の増額ということですが、では、物価高騰対策や賃上げ、中山間振興など急ぐ課題にどう取り組むのか、その予算配分や活用の在り方に対する議論が重要だと思います。そこで、物価高騰対策に活用できる重点支援交付金について伺います。
重点支援交付金は、昨年の12月、今年の2月補正と合わせれば合計131億円規模です。活用にあたって生活者支援という側面だけではなく、生産性向上や高付加価値など構造転換を目的にするとの考え方を示していますが、配分された重点支援交付金の中身を見て、私は県民の生活感や多くの事業者が抱える危機感とは、ずれているのではないか。格差をつくる不公正さを感じました。
例えば、県が重点施策に掲げている賃上げ支援で見ると、重点支援交付金の中で県内事業者への賃上げ支援に8億8千万円が示されています。内容は雇用する労働者に対し、1人10万円の賃上げ支援金を臨時的に出すというものです。
賃上げは、みんなが願っていることなのですが、問題は対象要件のハードルが高く、国や県の生産性向上に資する補助金を活用し、なおかつ継続的な賃上げを目指す事業者を支援する補助金制度となっています。この対象要件に該当する事業者がどれだけいるのでしょうか。
◆高知県には2万5000弱の法人・個人事業がありますが、そのうち今回の賃上げ支援金の対象要件を満たす事業者数は全体の何パーセントなのかお示しください。商工労働部長にお聞きをいたします。
○商工労働部長 賃金向上環境整備事業費補助金は、県の総合補助金や国の業務改善助成金などを活用し、生産性の向上などによる持続的な賃上げに取り組む事業者を対象としており、これらの要件に該当する事業者の数はおよそ1100社の見込みです。
また、この補助金の対象となる賃金を支払う従業員が1人以上いる事業者の数は国の各種統計から推計しますとおよそ9,800社ですので、その割合は11.2%です。
●はた議員 ご答弁ありがとうございました。
対象になるのが11.2%ということで、8割を超える、約9割の事業者がこの制度が使えない。この状態というのは県経済を底上げするだとか、広く賃上げをするだとか、という制度になっていないと私は指摘をしたいと思います。
県内には、この労働者を雇う形だけではなくて、家族経営の農業者1人親方の大工さん、こういった方たちもたくさんいらっしゃいます。
ある地域では戦後72年間も続いてきた銭湯が今年1月に閉まりました。片付けをしている80代の店主は油まみれの手を拭きながら大事な話をしてくれました。
二人三脚でやってきたけれど、妻が体調を壊し、人を雇うことも考えたけど、賃金を払えるほどの売り上げがあるかもわからんし、悔しいけど諦めるしかないと言います。この銭湯は地域のコミュニティの場であると同時に、近くに学校や公共施設があることから、災害時の入浴施設としても拠点になる公共的な価値があります。そういう事業が町からなくなることは社会的資源の大きな損失です。これは氷山の一角だと思いますが、物価高騰を乗り越え、どう県経済全体の賃上げや所得向上につなげていくのか、全体の底上げに資する方向へ重点支援交付金を活かすことが重要だと思います。
重点支援交付金の中には、高価な省エネ家電補助に8億円電気自動車購入補助は、国の補助金にさらに上乗せをする3億円です。そもそも全体所得が上がっていないインフレ時期にそんな高価な買い物ができる方は一部です。物価高騰対策費用をどう使うかは、自治体やリーダーの判断ですが、地方で必死に暮らす県民や事業者、その命や生活をケアする人々に向けて物価高騰の影響に対し、直接的に支援することが重要ではないでしょうか。
◆そこで、重点支援交付金の配分にあたっては、高付加価値型経済への転換よりも物価高騰に直面している、苦しんでいる生活弱者や地域の事業者を直接支援することを優先すべきと思いますが、知事のお考えをお聞きいたします。
○県知事 今回の物価高対策の在り方についてのご質問でございます。
議員の方に是非ご理解いただきたいのは、国家各界の物価高対策を含めました経済対策は県だけでやるわけでございませんので、国、そして、市町村と役割分担をしながら、県の果たすべき役割を考え、予算計上をさせていただいております。
そういった面で申しますと、今回の経済対策に関しましては国におきまして、影響軽減策として、例えば子育て応援手当1人2万円という手当でありましたり、電気ガスのガス代の支援、あるいは暫定税率引き下げによりますガソリン代の軽減、そういった手当をされておりますし、また国が財源を出す形で、市町村の重点支援交付金が措置されるという形を通じまして、食料品の物価高騰対策などを含めました財源が市町村にも相当こう手厚く手当をされると。そうした中で、各市町村で住民の皆さん向けの商品券の給付、あるいは水道料金の減免、それぞれ各地域のご判断での支援が行われていると、そうした意味で生活者支援でありましたり、経済影響の軽減に関する支援に関しましては、国・市町村におきまして、相当の対策がとられているということを踏まえまして、県として常日頃の行政で比較的接点が高い、産業に携わります事業者の皆様方を中心に、かつ構造転換に係る部分を重点においてという形で、重点交付金の配分を考えさせていただいたというのが今回でございます。
131億円の重点支援交付金の枠が提示されておりますが、これをおおむね半々影響緩和に66億円、構造転換に65億円というバランスで配分をさせていただきました。
特に、私自身がかねて、この類の経済対策を考えます時に、いわゆる米百俵の精神というのを、いつも頭に置いております。幕末の長岡藩における故事でございます。米百俵が支援の物資として送られた時に、藩士は給与の禄の配布も受けておりませんでしたので、早くみんなへ配れという声が高かったわけでありますが、小林虎三郎という藩の幹部の判断で、百俵の米も食えば直ちになくなるけれども、教育に当てれば明日の一万俵、百万俵となって返ってくるという考えで教育に当てたという故事でございます。
高市総理もおっしゃっておりますけれども、明るい未来というのは座っているだけ、今のものを守ろうとするだけでは巡ってこない。やはり、自ら立ち上がって挑戦をするというところに未来が開けるということではないかというふうに思います。ま、そうした思いを込めまして、構造転換、先々に持続的な効果が見込める、そして、明るい未来を開いていく投資に重点を置きたいという考え方で、予算措置をさせていただいたということでございます。
●はた議員 この重点支援交付金の賃上げ部分が、対象範囲が11.数%にとどまると約9割近い事業者が、この賃上げ支援の制度から外れるという状況なんです。県として何ができるか。
◆県として行うこの賃上げ支援の補助の対象範囲を、もうちょっと改善をしていく、そういった余地はあるんじゃないでしょうか、知事にお聞きをいたします。
○県知事 私が考えますのは、最終的にはですね、この賃上げを、民間経済の持続的なサイクルの中で、財源を賄って、いわば民間で自転していくという状況を目指さないといけないということだと思います。いつまでも県が、あるいは公のお金、税金を使った事業として賃上げ財源部分をまかなう、補填をするということは、少なくとも永続的な措置としては期待できないということだと思いますので、そうした中で将来に向けて、そうした構造改革を行うことで、持続的な賃上げができるような体質強化をしていくということに重点を置くということだと思っております。1割程度ではないかというお話ございましたけれども、これにはそうした持続的な賃上げができるような財務体質、あるいは構造の強化、企業構造の強化ということを図っていただくということの努力をセットでいただけるところということで、今回制度の設計をさせていただいたということであります。
●はた議員 次へ移ります。
今回の重点支援交付金の中には、省エネの支援金もございます。省エネ社会への転換は重要ですけれども、省エネを転換を選択できない世帯もあります。例えば、省エネのエアコンは1台20万円ほどかかる高価なものです。東京都では低所得者世帯、また、生活保護世帯、高齢者、障害者世帯にも配慮して運用しております。
◆今回、県が行う省エネ家電品への補助について物価高騰対策ですから、特に経済的弱者である低所得者、高齢者、障害者に配慮した支援内容、制度にする必要があると考えますが、県の取り組みを林業振興環境部長にお聞きをいたします。
○林業振興環境部長 省エネ型の家電製品の購入への補助は、物価高騰に強い構造転換の取り組みの一つとして実施するものでございます。今回の事業は家庭におけるCO2排出の削減を目的に、省エネ家電などの購入を支援することで、光熱水費の負担軽減を図り、物価高騰の影響を緩和するものでございます。
これまで家庭において消費電力が大きいと考えられるエアコンや電気冷蔵庫などを対象に、令和5年度に第1弾、令和6年度に第2弾の事業を実施したところです。お話のありました経済的弱者の方に対する支援の拡充に関しましては、第1弾の事業を実施した際に対象となる商品が高額である、あるいは限られるといったご意見をいただいたことから、第2弾の実施メニューの検討に当たりましては、省エネ性能は下がるものの、比較的低額な家電の購入においても支援を受けられるよう支援要件を緩和したところでございます。
次年度、実施を予定しております事業におきましても、支援の要件につきましては、第2弾と同様の内容で実施したいというふうに考えておりまして、幅広く県民の皆様にこの事業を活用していただきたいと考えております。
●はた議員 ぜひとも生活的な面で支援をしっかり考えていただきたいと思います。
県は高付加価値型経済への転換や100億円企業を増やすという取り組みをされておりますが、どのような経済成長の姿を目指しているのでしょうか。例えば、世界経済は儲けのために自然環境を壊す経済システムから、自然を守り、再興していく経済へ変化しています。
◆日本も生物多様性の国家戦略の具体化として、2024年3月環境省・農水省・国交省・経産省の4省が連名でネイチャーポジティブ経済移行戦略を策定し進めています。県はこの経済戦略をどう評価しているのか、知事にお聞きをいたします。
○県知事 お話のありましたネイチャーポジティブ経済と申しますのは、例えば一例でございますが、清流四万十川を生かした観光振興のために、その基礎となります自然環境の保全を図ることに投資を促す、それによって、地域の持続可能な経済の実現を目指す、こういった類の活動を示すというイメージだと考えております。
お話ございました国の4省の示されました戦略におきましては、企業等への啓発を通じまして、自然環境の保全に向けた企業からの投資を促すという方針が掲げられています。これにつきましては、豊かな自然という強みを活かして、経済の発達成果を図ろうという本県の基本的な考え方と方向性は一致をしているというふうに考えます。
必ずしも、100億円企業とは直接的な関連ございませんけれども、こうした考え方は一致しているというふうに思っております。
具体的に申しましても、本県ではここ20年ほど大都市部などの民間企業のご協力をいただきまして、共同の森事業あるいは共同の川事業といった事業を継続的に実施してまいりました。企業などからの資金提供をいただいて、県内50か所程度で、森林の間伐あるいは森林保全活動を行うということを通じまして、これが林業振興・観光振興といった形を通じまして、経済活性化に資するそんな取り組みとなっております。
国の戦略におきましては、こうした形で経済のインフラともなります自然環境の保全を軸に、資金の流れの変革などを目指すといった方向が掲げられておりまして、今後そのための国におきます具体的な仕組みづくりですとか、施策が展開をされていくということを大いに期待したいというふうに思っております。
●はた議員 国の戦略とも方向性は同じということです。で、2024年に県は生物多様性高知戦略を改定し、生物多様性の保全を志す企業や民間団体を後押しするということにしています。
◆県の産業計画の中には、まだこの考え方が反映されてないように思います。産業振興計画の中でも、ネイチャーポジティブ経済移行戦略の考え方を取り入れることが大事ではないでしょうか、産業振興推進部長にお聞きをいたします。
○産業振興支援部長 ネイチャーポジティブ経済移行戦略の考え方はSDGsの17のゴールのうち、自然環境を守る目標と経済成長につながる目標の実現を両立するための手法の1つであり、SDGsの理念に包含されるものと認識をしています。本県では、これまでも産業振興計画の共通テーマにSDGsの推進を位置づけ、第一次産業の振興や自然体験型観光の推進など、強みである自然資本を生かした持続可能な経済活動に向けた取り組みを進めており、引き続き推進して参りたいと考えております。
●はた議員 この戦略をどう活かしていくかというのは、これまでの取り組みの中とも連動してくるとは思うんですが、より具体的にどこに投資をするのか、何を評価軸にしていくのか。力を入れていくポイント、これもはっきりさせていただきながら、進めていただきたいと思います。隣の徳島県では、具体的に銀行や産学官が連携した協議体を作って取り組んでおられます。
◆高知県はどういう形で進めていかれるのか、知事にお聞きをいたします。
○県知事 このネイチャーポジティブ経済の移行戦略の考え方に基づいて進めることについて、取り組みの方向ということでございますが、ただいまお話もございました産業振興計画の推進に当たりましては、外部の有識者などからなりますフォローアップ委員会を設置をいたしまして、必要な戦略の検討、計画の検証などを行っております。このフォローアップ委員会のメンバーは、まさしく産学官、産業団体の代表者、そして有識者、行政関係者などを委嘱をしておりまして、このフォローアップ委員会の昨年2月の会合におきましても、この有識者の委員からこの国が進みますネイチャーポジティブ経済移行戦略の考え方を踏まえたご発言がございました。その趣旨としましては、高知の自然環境と生物多様性という特性を生かして、民間資金を呼び込む取り組みを進めるべきというご意見をいただいたところでございます。本県ではこれを踏まえまして、昨年5月に私自身が環境省を訪れまして、政策提言を行っております。生物多様性を適正に価値づけをし、民間から自然環境保全への投資を呼び込む、そうした仕組みを早期に構築をすべきだという提言をさせていただきました。
現在環境省におきまして、こうした生物多様性の価値を経済的に換算するという形で評価をしていくということについて、どういう手法で行うかについての検討が進められているというふうに考えます。
これは1つ、私自身のイメージですが、例えばCO2の排出権の取引のようにですね。生物多様性を守る取り組みを貨幣価値で換算をして、市場でやり取りをするというような仕組みを作っていただくことが、私は非常に望ましいんではないかという思いで提言をさせていただいたわけでございまして、今後こうした具体的な制度導入に向けた国へのさらなる働きかけも含めて、引き続きしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
●はた議員 知事のリーダーシップに期待をしたいと思います。
【訪問介護】
●はた議員 次に危機となっている訪問介護について、高齢者やその家族を支えるなくてはならないケア労働の分野を、県がどう支えていくのかを問いたいと思います。
高知県の高齢化率は2024年時点で36.6%全国第2位です。一方で、県内では介護事業所が1つもない市町村も生まれています。それでも、介護保険制度に基づく要介護認定者は約4万7千人、うち、訪問介護などの居宅介護サービスを利用している方は約2万5千人も存在をしております。介護事業の必要性が高まる中で、事業所がこれ以上に倒産・廃業することは避けなければなりませんが、家族が介護離職をするという新たな問題も起きております。介護分野への支援は緊急性が高くなっていると考えます。
東京商工リサーチの全国調査によると、2025年に倒産した介護事業所数は、過去最高と報道されました。高知県も2023年までの5年間に10市町村で計24か所も訪問介護事業所がなくなりましたが、全国共通して倒産する介護事業所のうち訪問介護が突出をしています。国は、2024年の介護報酬の改定で報酬を少し引き上げましたが、訪問介護については基本報酬を下げました。訪問介護は処遇改善加算だけではもたない状況が広がっています。
実態を詳しく知るために、訪問介護事業所を訪ねさせていただきました。ある事業所では、正職員3名と15名の登録ヘルパーさん達が働いています。登録ヘルパーのうち、50代は1人、60代は1人、70代以上は13人でした。事業所の代表はヘルパーの高齢化は深刻で経営がいつまでもつだろうかと話します。ヘルパーの1人は1日約5件、月70件以上の訪問介護を行っていますが、介護保険制度に基づく支援だけではなく、あらゆる相談にも対応していると話をしてくださいました。例えば、利用者さんから警報器がなって怖いとの連絡が入り、夜でも駆けつけるなど、緊急性がある場合は業務外でも無償で対応しているそうです。これがケア労働の実態です。処遇改善加算などがあっても基本報酬が下げられた訪問介護事業所では新たな事務処理の手続きが増えるだけで、経営は良くならず、根本的な解決にはつながっていません。
加算より報酬本体の引き上げこそ必要だと痛感します。国に対し、あらゆる機会を通じて訪問介護報酬本体の引き上げを求めてほしいと思いますが、この待ったなしの状況の中で、自治体が独自に訪問介護事業者へ直接支援する動きが広がっています。例えば、新潟県の村上市は全ての訪問介護事業所にアンケートを行い、報酬改定の負担や影響を聞いています。
「処遇改善加算が引き上げられても事務所、家賃や光熱費など必要経費が上がり、経営は厳しい。廃止も検討」などの声や減収も「8万円から90万円」などの実態が明らかとなり、村上市は報酬引き下げによる減収分への補填など訪問介護への直接支援に踏み出しました。
また、東京都では2024年世田谷区、2025年品川区で訪問介護事業所に対する減収補填が行われ、その流れは広がっております。県内の介護事業所のうち214か所が訪問介護事業所であり、厚生労働省の調査では約2000人を超す方がこの高知でヘルパーとして働いています。
◆そこで、報酬引き下げや物価高騰による減収や赤字の具体的な金額などを経営状況についてつかむ必要があると思いますが、子ども・福祉政策部長にお聞きをいたします。
○子ども・福祉政策部長 経営状況につきまして、県としましては国が実施している介護事業所への調査を参考に把握に努めているところでございます。
令和7年5月実施の調査結果では、訪問介護事業所の令和6年度決算における介護サービスの収入額から支出額を差し引いた額の収入額に占める割合である収支差率は全国でプラス9.6%となっています。これは介護報酬改定前の5年度決算のプラス11.1%から1.5ポイントのマイナスとなっており、報酬改定に伴い状況は悪化しているところでございます。また、訪問回数別では、本県の事業所で1番多い延べ訪問回数が月201回から400回の事業所の収支差率は令和6年度決算でプラス2.8%となってございます。
介護報酬改定前の令和5年度の5.6%から2.8ポイントのマイナスとなっており、本県の事業所におきまして、かなり厳しい状況にあるものと認識しております。
●はた議員 県は、日本一の長寿県構想の中で在宅介護を推進していますから、都市部でも中山間地域でも特に赤字が悪化を心配されているこの訪問介護事業所、これが継続できる仕組みづくりが重要になってくると思います。
◆そこで、介護報酬の次期改定までの間、減収補填ができないか、子ども・福祉政策部長にお聞きをいたします。
○子ども・福祉政策部 介護報酬は全国一律の公定価格であり、国において適切に措置すべきものと考えてございます。一方、県では移動時間がかかり、非効率で採算が取れない中山間地域の利用者にサービスの提供を行う事業者に対しまして、報酬への上乗せを独自に実施しており、今年度も遠距離移動の部分について拡充をしたところでございます。
こうした中、来年度におきましても、市町村や事業所の声をお聞きしまして、遠距離移動に係る報酬の上乗せ率の引き上げや、新たな補助区分の創設などのさらなる拡充を行う予定でございます。今後も事業者や市町村とのコミュニケーションを密にしまして、地域の実情を把握して支援策を検討してまいりたいと考えてございます。
●はた議員 これまでのあの支援策、本当に大事なことだと思います。人間の体を処置する対応に例えて言うと、止血をしているという対策だったかと思うんですが、今回問うたこの減収補填っていうのは輸血にあたる部分です。
国からの報酬が引き下げられた、入ってくる収入が減ったという状況の中ですので、止血の物価高騰対策だけではなくて、輸血の減収補填というのが改めて必要だと思います。紹介した村上市、また東京の区の中ではこういった輸血また止血、減収補填と物価高騰対策両面でやっている自治体がありますので、是非とも参考にしていただいて現場を支えていただきたいと思います。
この間もいろんな努力をされてきました。交通費に独自の加算もされてきたということなんですけれども、それでもですね。この加算取得ができていない事業所が127か所も県内には存在をしております。人手不足の実態から、ヘルパー自身が事務職を兼務するなど良くない状況もあるとお聞きをしております。
◆負担なく全ての事業所が加算取得できるように、事務職員の確保など支援をさらに一歩進める、強化することができないか、子ども・福祉政策部長にお聞きをいたします。
○子ども・福祉政策部長 現在、県内にですね訪問介護事業所は214ございまして、そのうち処遇改善加算を取得していない事業所は24ございます。こうした状況を踏まえまして、加算を未取得の事業所が着実に加算を取得できるように高知介護生産性向上総合支援センターにおきまして、プッシュ型の支援を実施することとしています。
また、新たに事業者団体と連携をしまして、加算取得に関する実践的なセミナーを開催するなど、加算取得に対する支援を強化をする予定でございます。加えまして、特に小規模な事業所では加算取得の事務をはじめとする間接業務を事業所を超えて集約する、そうしたことで、個々の事業所における事務負担軽減の効果が期待されます。このため、経営主体が異なる事業者同士の共同化の取り組みへの助成やアドバイザーの派遣によりまして、事業者の共同化を促進してまいります。こうした取り組みによりまして、事業者が希望する加算をして取得できるように支援をしてまいります。
●はた議員 よろしくお願いします。さらに介護人材の流出に歯止めをかけるだとか、介護の専門人材をどう確保していくか、そういった観点の支援も重要かと思います。
ヘルパーさんたちは直行直帰、自分の家から訪問先へ直接出勤して直接家に帰るという勤務形態ですので、各地域に住んでもらえるような視点も必要ではないでしょうか。中山間は特にそういった居住もできる拠点が必要だと思います。
◆地域医療介護総合確保基金約47億円を活用し、中山間での拠点の確保、これは検討できないか、子ども・福祉政策部長にお聞きをいたします。
○子ども・福祉政策部長 中山間地域での拠点の整備につきましては、来年度、国の補助金を活用して訪問介護事業所が、中山間地域へ出張所となるサテライト事業所を設置する際の初期費用の支援などに取り組む予定でございます。
こうした支援によりまして、中山間地域における拠点の整備を推進してまいります。また、ホームヘルパーなどの居住等に関連しましては、既に地域医療介護総合確保基金なども活用した取り組みを行っているところであります。具体的には、令和5年度から中山間地域の介護事業所が、ヘルパーを新たに雇用する際の転居費用や支度金などの一時金の支給に対する支援を市町村とともに実施をしております。引き続き、市町村と連携をしながら、こうした取り組みを進めてまいりたいと考えております。
●はた議員 是非とも、よろしくお願いいたします。47億円も、基金が使われていないということは、イコール必要なところにその予算が届いてないということですので、危機のある現場をしっかりと支援をしていただきたいと思います。
【災害廃棄物】
●はた議員 最後に、災害廃棄物の処理体制について伺います。
南海トラフの巨大地震の想定が政府からも出され、県もバージョンアップに取り組んでおられると思います。県の災害廃棄物処理計画も進められてこられたとは思うんですけれども、それが十分な体制なのか、このことを今回、質問をする予定でした。
民間事業者、また広く地域の県民と連携をすること、多様な力が必要だということを、私は質問する予定でしたけれど、関係者の皆さんと協力をしていかなければならない県がですね、その姿勢において、私はこのままでは、官民連携に支障をきたすというふうに判断をいたしましたので、この質問については質問を行いません。
ただですね、知事や関係部長には、意見を言わさせていただきたいと思います。災害現場であれ、官民連携は重要なテーマです。官だけではなくて、県民個人との連携また町内会含めていろんなボランティアの皆さんとの連携なくして、県の課題解決というのは、私は進まないと思います。そういう意味で、知事が官民連携を大事にされているということは、私は大事な視点だと思っているところですが、今回この質問を作るにあたってですね、県にはそういった現場の皆さんに対するリスペクト、敬意そういうものが感じられない、そういうやり取りでした。このままでは私は、支障をきたすということで質問をやめますけれども、もうちょっと県がですね、官民連携の前提となる県民に対する感謝の心、また連携をしていく相手に対するリスペクト、そういった姿勢を私は持つべきだと思います。
やっぱり、県庁のリーダーである知事、また担当する災害現場を担う担当部長にはその点をしっかりと踏まえていただきたい。今回の県庁の姿勢というのは、現場では納得できないような発言があったと私は思っておりますので、感謝の心を持って現場の皆さんとしっかり対応し、災害の体制も構築していただきたいということを、強くお願いをいたしまして、全ての質問といたします。ありがとうございました。