議会報告

●岡田議員 日本共産党の岡田芳秀でございます。農業振興に係る問題に焦点を当てて質問をさせていただきます。これまでの議員の皆さんの質問と重複する部分もあると思いますけれども、順次質問をいたします。

 

【農業振興について】

●岡田議員 まず、消費税の食品ゼロに関わってお聞きをいたします。

先の総選挙では、多くの政党が物価高対策として、消費税減税や食品の消費税期限付きゼロ案などを公約として掲げました。我が党は、消費税は廃止を目指し、当面一律5%への引下げを掲げました。食品のみの0%は5兆円の減税効果ですが、一律5%は3倍の16兆円の減税効果があります。一律ですので、インボイス廃止が可能となります。しかも、導入が比較的短期間にできます。

財源についてはアベノミクスで大儲けし、過去最高の内部留保を蓄えている大企業や所得が1億円を超えると税負担が軽くなる富裕層に応分の負担を求めるなど、応能負担で財源を確保することを示しました。自民党は、消費税は2年間に限り、食品ゼロを公約し、具体的には国民会議を開いて検討を加速するとしていました。高市首相は国会答弁で国民会議では給付付き税額控除とセットで食品の税率ゼロを検討すると答えています。

◆この食品ゼロには、生産者に対して配慮すべきと言いますか、考慮すべき問題があると考えます。日本農業新聞は食品ゼロで農家の約8割が負担増になると指摘をしております。農家にどのような影響が考えられるのか、農業振興部長にお聞きをいたします。

 

○農業振興部長 はい。食料品に係る消費税率0%につきましては、政府や参加する政党間で協議を行う社会保障国民会議で議論がなされ、6月までに中間取りまとめを行い、秋の臨時国会での法案提出を目指すとされております。現状では、2月26日に第1回の国民会議が開催されたところで、今後議論が重ねられていくものと認識をしております。現時点で考えられる農家への影響としまして、まずプラスの面としましては、消費税の減税に伴い、家計の負担が軽減され、農産物の消費拡大が期待されます。一方、マイナスの影響として想定される主なものは、例えば、簡易課税事業者では売上に係る消費税の収入がなくなる一方、飼料や燃料など生産のために購入した資材等に係る消費税はそのままとなるため、その際に支払った消費税額に対する農家の負担が増加するといったものが考えられます。

高市首相は国会で国民会議で課題は1つ1つ検証する、皆さんが心配しない状態で速やかにやりたいと事業者への影響を配慮する考えを示されております。今後の国民会議での議論などについて、しっかりと情報収集をしていきたいと考えております。

 

●岡田議員 消費者にとっては、家計の面で助かると思いますけれども、生産者にとっては負担が増えるケースが生まれるということでございます。国民会議での議論がありますけれども、しっかりと国会でですね。議論を深めて、生産者に対する配慮をしていただきたいということを求めておきます。

政府は農業の構造転換のために今後5年間を農業構造転換集中対策期間として総額2.5兆円の別枠予算を確保し、農地の大区画化、共同利用施設の再編・集約化、スマート技術の開発と生産方式の転換・実装、輸出産地の育成など、農業の構造転換への集中投資を実施をするとしております。

大規模化、スマート化、輸出拡大というこれまでの考え、政府方針の加速だというふうに私は受け止めておりますけれども、懸念されることがあります。それは第一に本県のような中山間地が多い地理的条件のもとでは政府が目指す1ヘクタール以上の大区画化には必然的に限界があるということです。第2に、大区画化・効率化だけを重視をする政策は地域農業を支えている中小の規模の農家や地域コミュニティを切り捨てていくことになりはしないかといった懸念です。

農業では中小で頑張っている人たちが多くいるわけで、その人たちを非効率だとして排除するようなことがあれば、地域の景観や環境や地域のコミュニティも壊していくことになりかねません。

◆稲作の構造転換では、規模拡大する経営も中小の個人経営も共存して稲作に取り組むことがそうした懸念を払拭し、安定した米生産に繋がると考えます。知事の所見を伺います。

 

○県知事 ご紹介がございましたように、国の方では食料農業農村基本法に基づきまして、食料安全保障の確保に向けて農業の構造転換を進めておられます。

水田政策については、令和9年度から根本的に見直すという方針も示されております。農業者が減少する中でも主食であります米を安定して生産し続けていくためには、農地の集約化やスマート技術の導入などの生産性向上策、そして規模拡大を推し進めることが重要だと考えます。

一方、ご指摘もございましたように、中山間地域が大半を占めます本県におきまして、地域での暮らしを守っていくためには、地域農業を支えている個人経営体の経営が安定をし、しっかりと持続していくことが重要だと考えております。

従いまして、水田政策の見直しに当たりましては、地域の実情に応じまして、経営規模にかかわらず、意欲ある生産者が将来にわたって、営農に取り組めますように、国において、こうした面からの施策の充実強化を図るよう求めて参りたいと考えます。

 

●岡田議員 ありがとうございます。共存が必要だと思います。

大区画だけでは日本の国民の需要を賄えないと思います。確かに規模を拡大すれば、生産コストも削減でありますとか、作業効率の効率化が図られると思いますけども、中小ともどもに農業生産を支えていくということが、地域のコミュニティを守っていく上でも非常に重要だと思っております。

次の質問に入ります。構造転換で言うと本県の主力でもあります園芸の構造転換についてです。

◆これに関連して、生産者の皆さんの理解を得た上で、JAが求めている老朽化した倉庫とか、集出荷場などの共同利用施設の更新への支援に取り組むことも重要だと思います。農業振興部長の考えを伺います。

 

○農業振興部長 はい。JA高知県の集出荷場は現在、およそ6割が耐用年数を経過しており、また現状の施設を整備した時点から、生産者の数や生産量など産地を取り巻く状況は大きく変化をしているところでございます。

そのため、現状や将来の姿を見据えてさらなる効率的な集出荷体制へと再編・集約していくことが重要だと考えております。現在、JA高知県では拠点となる集出荷場への集約を目指して再編に向けた協議を行っておるところでございます。JAの方では生産者の声をしっかりと聞き、再編に向けた整備計画を取りまとめていただきたいと考えております。

県としましては、国の有利な補助事業を活用して再編・集約が進みますよう市町村とも連携をして、JAの事業計画の作成など支援して参ります。

 

●岡田議員 ありがとうございます。そして、地域農業を継承発展させていく上には担い手の確保と育成、とりわけ、私も若い世代の担い手の育成が重要だと思います。各地で若手農業者の会ということも開かれておりまして、その場で交流が深まり、農業に取り組む上でお互いに良い刺激になっていると聞いております。若い人たちはもう消費者に喜んでいただくことをモチベーションに栽培技術の向上を図りたいとか、規模をもっと増やしたいという大変意欲を持って農業に取り組んでおられます。こうした若手農業者の皆さんに農業振興のアイデアを出していただき、農業の魅力を情報発信をしていただければ、私も農業やってみたいという方も増えるのではないかというふうに思っております。

農家のニーズをつかむ上では、こうした地域農業を担う若手農業者の声をよく聞くことが大事だと考えます。

◆県として、どのような方法で若手農業者の意見を聞いていくのか、農業振興部長にお聞きをいたします。

 

○農業振興部長 農業が若者にとって魅力ある職業となるために、将来の本県農業を担う若手農業者の声を聞き、施策に反映していくことは重要だと考えております。県では、普及指導員による日々の個別訪問の際や青年農業者や農村女性リーダーなどとの意見交換会、新規就農者交流会など、さまざまな機会をとらえて若手農業者の声を聞かせていただけるよう努めてまいりました。

例えば、新規就農者交流会では参加者全員に発言していただけるよう、少人数でのワークショップ形式を取り入れるなど、より多くの意見をお聞きするための工夫も行っています。今後は意見交換会や交流会を、農業振興センターのブロック単位で開催するなどきめ細かく若手農業者の意見を伺い、県の施策に反映させていきたいと考えています。

 

●岡田議員 はい、よろしくお願いいたします。地域には、若い世代もたくさんおりますので、そういった人との交流もしながらですね、地域の振興につながるように、若手農業者の声も反映しながらですね、施策を進めていただきたいというふうに思います。

そして、最近、私が聞く農家の要望ですけれども、ある程度経験を積んだ方のご意見ですが、今、求めているのは安定経営だということを言われます。つまり、安定して農業経営が続けられるようにして欲しいんだということをおっしゃっています。米を例に挙げますと、昨年は生産者米価が高騰して収入が大きく増えました。しかし、今年価格が暴落すれば、今年は収入減に加えて、前年分の所得に対する税金や社会保険料が増えるだけになります。これでは農業経営として安定しないし、先が見通せないということです。ですから、先の見通しが立つような安定して経営できるような農業施策を進めてほしいというご意見でございます。かつての食管制度に似た制度があってもいいのではないかと、こういう意見もありました。

また、キャベツにしても数年に1度気候変動の関係もあり、値上がりしたりしますけれども、安値が続くと不安になります。農業は自然が相手であり、年によって作柄も違い、需給のバランスも変動します。農家に対して、農業経営が安定的に続けられるように、生産費をある程度賄えるだけの所得補償がやはり必要ではないかと考えます。政府の農業施策にはこれが出てこないわけです。

◆そこで、改めて農業の経営安定に係る所得補償の必要性について知事に伺います。

 

○県知事 農業は国民の皆さんへの食料の安定供給と言います極めて重要な役割を担っております。

我が国の農業を取り巻く環境が大きく変化をする中で農業を持続可能なものとしていくためには、お話もありましたように、農業者の経営安定を図るという観点が重要だと考えます。

そのためには、国内外の環境変化などに打ち勝つことのできます農業の構造転換に向けまして、生産コストを低減し、競争力を高める、こうしたための生産性の向上、規模拡大への支援が必要だと考えます。

また、異常気象や自然災害など農業者の経営努力だけでは避けられない収入の減少を補填を致します収入保険制度などのセーフティネット対策の充実が重要だと考えます。こうした収入保険制度などにつきましては、国レベルで整備が行われるべきものだと思います。県におきましては、農家の皆さんのこうした制度への加入を促すほか、こうしたセーフティネット対策全般につきましては、運用状況を県としてもフォローいたしまして、必要に応じまして、国に対して政策提言を行うという形で、その充実を求めて参りたいと考えております。

 

●岡田議員 所得補償というと、すぐ生産性を高めて所得を増やすことを支援するというふうに言います。また、収入保険も確かにありますけども、売上の減少に対する支えということですので、必ずしも生産費を賄えるということではありません。しかも、青色申告など要件もあるわけでございます。

世界を見ますと、アメリカには今名前変わっておりますけども、不足払い制度というものがあって生産を支えておりますし、EUでは所得補償だけではなくて、環境や気候変動への貢献に対する直接支援も行っています。食料に対して、しっかりと農業を位置づけてですね、振興を図っているのが世界の動向です。

食料自給率38%の我が国において、やはりこの農業をもっと重視をして取り組みが必要だと思います。生産が続けられる施策が必要だと思っております。安定的に農業経営ができる条件を整えることは、若い世代が将来の生活基盤が築けるんだという見通しを持って農業に取り組んでいることにもつながっていくと思います。私たち、日本共産党は持続可能な農業経営を支えるためには、やはり価格保障や所得補償が必要だというふうに考えております。

次に、今年4月から施行される食料システム法改正食・品等流通合理化法に関連してお聞きをいたします。

この法律は、農産物・食品の取引で生産コストを反映した適正な価格形成を促す法律です。

飼料や燃料の高騰を受け、生産者からの価格交渉の申し出に、買い手側が誠実に応じることを努力義務とし、不当な低価格での価格決定を規制するものです。政府は米野菜、牛乳など5品目において、交渉材料となる生産コストの指標を今作成を進めています。

◆その生産コスト指標の作成の取り組み、今どのようになっているのか、農業振興部長に伺います。

 

○農業振興部長 コスト指標につきましては、本年4月1日に施行される食料システム法の改正省令におきまして、お米、野菜、飲用牛乳など5つの品目が指定されることとなっています。

指標の作成に向けましては、米が最も先行しておりまして、公益社団法人米穀安定供給確保支援機構がコスト指標作成団体としての認定に向けまして、3月6日に国への申請に必要な指標の算定方法の考え方を固められております。その考え方は標準的な指標を1つ示す形とし、そのうち生産に係る費用は国の統計を基に直近の物価変動などを反映して算定するということになっております。

一方で、米以外の品目では、野菜については国が準備会合を開催して議論を行っているところですが、米のような具体的な動きにまではまだ至っていないと伺っております。

 

●岡田議員 米の議論が先行しているということで、野菜等についてはこれから議論が進められていくということでした。しっかり取り組んでいただきたいというふうにも思います。

◆では、そうした状況の中で、本県の主力である野菜についてですね、本県の実情が指標に盛り込まれるように、どのように取り組んでいくのか、農業振興部長に伺います。

 

○農業振興部長 野菜のコスト指標につきましては、まずは供給量の多いばれいしょ、玉ねぎ、キャベツから作成していくということで検討されております。

県としましては、本県の主要な野菜であるナスやピーマン、きゅうりなどの指標が作成されるよう、また、その際にはハウスの加温に係る燃料費や大消費地までの輸送コストの負担が大きい、こういった本県の実情を反映した指標となりますよう、これまで国に対して提言を行ってまいりました。

今後もしっかりと国の動向を把握し、機を捉えて国に提言を行ってまいります。

 

●岡田議員 野菜については、なかなかシステムを組むのは大変だと思います。流通もかなり複雑でありますしね。フランスのようにはなかなか進まないとは思うんですけども、しっかり、都度都度ですね、高知県の実情をしっかりと伝えて、情報提供していく必要があると思いますので、よろしくお願いをいたします。

次に、農業の温暖化対策についてお聞きをします。気候変動、とりわけ、温暖化が農業の生産に影響を与えるようになってきました。多くの議員からもこの質問はありました。近頃の異常ともいえる温暖化に対応した品種の開発や、栽培技術が必要になってきております。

全国的な傾向として、暑さに強い品種に変えるコメ農家も増えてきております。本県で生産される暑さに強い米の品質を言えば、極早場米、早生品種のよさこい美人とか、中手で多収のにこまるなどがあります。

◆さらに暑さに強い品種改良にも県として取り組んでおられるということを聞きますが、具体的にどんな取り組みをされているのか、農業振興部中にお聞きをいたします。

 

○農業振興部 暑さに強い米の品種改良につきましては、農業技術センターにおきまして、お話にありました極早生品種のよさこい美人に続きまして、高育85号を育成したところでございます。この品種はコシヒカリに比べて米の一部が白く濁り、品質が低下する割合が低く、収量はやや多いと言った特徴があります。

昨年から、県内6か所の圃場で栽培試験を開始し、栽培環境の違いによる影響や米農家の評価などを確認した上で、早ければ令和11年から本格的に普及していきたいと考えています。

さらに中長期的な観点から、国の研究機関とともに高温に強い新たな品種の開発にも取り組み始めたところです。高温対策は持続可能な農業に向けて重要な課題であるため、引き続きしっかりと取り組んでまいります。

 

●岡田議員 開発にはなかなか時間もかかると思いますけども、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。

一方で、栽培技術の改善も求められてきているというふうにも感じております。

◆温暖化に対応した栽培技術について、特に本県の主力である野菜について、どのように取り組んでいくのか、農業振興部長に伺います。

 

○農業振興部長 はい、近年の夏場の高温により、施設野菜では苗の植え付け直後の生育不良による収量の低下、路地野菜では葉や実の日焼けによる収量や品質の低下といった影響が出ています。野菜では適切な水やりと光や熱を遮ることが高温対策の基本となる栽培管理の技術となります。

県では、そのために必要な技術面での支援や、資材や機器などの導入への支援を行っています。合わせて、来年度から農業技術センターで、ハウス内の温度上昇を抑制する最新の遮光・遮熱資材や土壌の乾燥を抑制する資材の効果についての検証を行っていきます。野菜におきましても、高温対策に引き続きしっかりと取り組んでまいります。

 

●岡田議員 次に、農業のインフラ整備に関連してお聞きをいたします。

各地域の土地改良区は、用水路やゲート等の維持管理のために、国の補助事業である土地改良施設維持管理適正化事業を活用していますが、この事業は高知県土地改良事業団体連合会、水土里ネット高知が、土地改良区からの申請を受けて3年ごとに定期検診を行い、診断結果については、詳しく状況をまとめて土地改良区に返しています。

しかし、こうした診断結果が、県には情報共有されていますが、市町村には情報共有がされておりません。地域の農業振興の観点からは、こうした情報が農業インフラ整備を計画的に進める上でも県だけでなく、市町村ともを含めて情報共有しておくことが必要ではないかと考えるものです。

◆この点について、農業振興部長の所見を伺います。

 

○農業振興部長 土地改良区が所有する用水路やゲートなどの施設の老朽化等についての診断は、高知県土地改良事業団体連合会が、国と県の補助を受けて実施をしています。

診断結果について、県では補助金に対する実績報告として、また診断結果に基づき、今後必要となる整備事業の実施箇所を把握する観点から報告をいただいております。一方、市町村は診断に係る事業費の負担を行っていないことなどもあり、報告が行われていませんでした。

生産を支える農業インフラの整備の状況について、地域農業の振興を進める市町村と共有をすることは大変重要でございます。診断事業の実施主体である連合会と協議をいたしまして、今後は連合会から関係する市町村に診断の結果を報告していただくこととしました。

 

●岡田議員 はい、ありがとうございます。情報共有は大変大事だと思います。

市町村もこれまでもお金がかかわらないということなどもありまして、情報共有されていなかったということをお聞きしましたので、それは情報共有して是非とも進めていただきたいと思います。地域のやっぱり農業のインフラ整備についてですね、共有して取り組んでいくことが大事だと思います。

インフラ整備については、県が関係者とよく話し合って計画的に改修していくことが重要です。インフラ整備は現場から申請のしやすい使い勝手の良い施策にすることが大切です。県は、国基準よりも小規模の基盤整備を進めるなど努力をしていただいておりますが、さらに現場のニーズに沿った施策にしていただくよう要請をいたします。

最近、田んぼを連結するためのコンクリート畦畔の除去について支援はないかとの相談を受けました。国は、農業構造転換集中対策の一環として農業者自らが行う畦畔の撤去には100メートルあたり4万円という支援策を創設しましたが、土の畦なら地権者の合意を得て少ない費用で撤去できますが、コンクリート畦畔は掘り起こして処分するなど、撤去に費用がかかり、大きな自費を注ぎ足して撤去するしかありません。

また、国の農地耕作条件改善事業を活用とするとなれば、受益者が2人以上、事業費は200万円以上という要件があり、コンクリート畦畔を100メートル撤去するのに、仮に少し高く見積もって40万円とすると、5~6本の畦畔を撤去してこの補助が受けられるということになります。これだと田んぼが6~7枚を1つにする計算になります。もう少し小規模の、小さな規模の集約化でも補助が受けられるようにできないものかと考えます。

◆集約化を進める上で、農地の区画拡大にどのように取り組んでいくのか、農業振興部に伺います。

 

○農業振興部 担い手が減少する中、集約化や生産性の向上を進めていくためには、農地の区画を拡大していく必要があると考えています。

区画拡大の推進に向けて、今月末に県や市町村、土地改良事業団体連合会などの関係機関で構成する区画拡大等推進協議会を立ち上げ、地域の要望の把握から工事までを一体的に支援することとしています。

推進協議会では、来年度、各地域での区画拡大に向けて撤去を希望する畦の種類や長さなどの要望調査を行います。

お話にありました小規模な畦の撤去につきましては、この調査結果をもとに複数箇所をまとめて国の事業の採択要件を満たすことができるよう、市町村が行う計画づくりを支援するなど、農地の区画拡大を推進していきたいと考えています。

 

●岡田議員 よろしくお願いします。例えば、一反切れとか二反切れの中で、コンクリート畦畔があるという中で、田んぼを受けてくれと言われた場合に、受け手の側がですね、そのコンクリート畦畔を撤去すれば、生産効率が上がるけども、自費でそれをやらなければならないということで、地域がまとめてですね、そういう制度が使えれば、より引き継ぎやすくなると思いますので、よろしくお願いいたします。

次に、中古ハウスの活用についてお聞きします。施設園芸農家が高齢になり、仕事を辞める事例があります。そうした場合に、中古ハウスの活用が図れないものかと考えます。高知市では、ハウスを登録しておいて、再利用する制度を作っていると、お聞きしました。

◆農業資産としての中古ハウスを有効活用するために、全県的にそうした登録制度を作って活用できないかと考えますが、農業振興部長にお聞きいたします。

 

○農業振興部長 はい。県では、JAや市町村と連携し、中古ハウスを新規就農者に貸し出すため、各市町村単位での中古ハウスの登録制度を進めてきております。しかしながら、中古ハウスの情報が集まりにくく、現在登録制度を運用しているのは高知市のみとなっております。

そのため、来年度からは高知県農業会議に総合窓口を設置し、中古ハウスなどの農業資産の情報を広く一元的に収集し、担い手に繋げる第三継承の仕組みを新たに構築します。

まずは、出し手となる農業者に不要となる農業資産の有効活用や承継に係る相談窓口について周知を図り、中古ハウスの情報の収集を強化していきます。

この新たな仕組みにより得られた情報を市町村と共有することで、中古ハウスの登録制度と連動し、新たな担い手への農業資産の円滑な継承を図っていきます。

 

●岡田議員 よろしくお願いします。知らない人に貸すのは躊躇するという意見もありますけどもね、やっぱり初期投資もかなり高額になりますし、せっかくの施設を有効活用するということで、それが繋がるようなですね、利用できるような仕組みをぜひ作って活用していただければ、というふうにも思います。

最後になりますけれども、荒廃農地を発生させないための対策についてお聞きをしたいと思います。山裾ばかりでなく、平野部でも耕作放棄地が長期放置をされて荒廃しているのを多く見かけるようになりました。非常に残念に思います。

一旦耕作放棄地になると、すぐ草や木が繁茂して、元に戻すのは本当に大変です。様々な事情があってそうなっているとは思いますが、環境悪化、あるいは鳥獣被害にもつながっていきます。そのような状態になる前に農地を担い手に繋いでいくための出口対策が重要ではないかと思います。

独自に事業を立ち上げて、荒廃農地対策に取り組んでいる市や町もあります。また、県内各地で、農地を次世代に引き継いでいくための地域計画の話し合いも行われているところです。

◆荒廃農地を発生させないために、県としてどのように取り組んでいくのか、農業振興口にお聞きをいたします。

 

○農業振興部長 荒廃農地の増加を防ぐためには、離農する農家の農地を、地域で規模拡大を目指す方や新たに参入を希望される方に、円滑に引き継いでいくことが重要です。

地域計画の話し合いの中で、地域の中核的な農業者からは分散している農地をまとめて効率的に作業ができれば規模拡大に向けて、さらなる農地の引き受けが可能であるといったご意見をいただいております。

集約化に向けましては、作業効率が高まる農地の配置ができる区域や引き受けが可能な面積など、担い手同士で具体的に話し合うことが有効であると考えています。

現在、高知市では稲作の多い地区で主要な担い手同士が規模拡大の可能な区域を調整する話し合いを進めています。今後は高知市の取り組みを参考に、他の市町村にも実施を促していくことで、担い手への農地の集積・集約化を促進し、荒廃農地の発生防止につなげてまいります。

 

●岡田議員 地域計画で言いますと、全国的にですね、10年後の後継者、引き継ぐ人が決まっていないのが、17都府県で、5割強が10年後の引き継ぎ手がいないという状況です。

本県で言えば、61.6%が10年後の農地の引き継ぎ手がいないというのが、農水省が公表した数字となっております。そうした中で、地域でなお話し合いをしながらですね、やっぱり、これを引き継いでいくということを急いで取り組んでいく必要があると思います。

これから農業の構成を見ても、経営してる方の高齢化も進んでおります。

◆やはり、地域のそういう担い手中心にですね、本当に意欲のある方に集まっていただいて、地域をどうするかという話し合いを、これからもっと強めていくということが大切だと思いますけれども、農業振興部長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 

○農業振興部長 はい。お話もありますように、そして、先ほど申し上げましたように、地域で担い手しっかり規模拡大あるいは、農地の引き受けができる方でお話し合いを、今、高知市でも進めておりますので、これをしっかり県内に広げていって、少しでも農地が有効に活用されるようにつなげて参りたいと思います。

 

●岡田議員 よろしくお願いをいたします。農業を巡っても本当に厳しい条件も続いておりますけども、若手の意欲のある方もおります。しっかり農業施策を進めながら、そういう若手の皆さんの声も聞きながら、農業振興のために頑張っていただきたいと思います。米の問題でもお話をさせていただきましたけども、今本当に米離れということで、消費も1年間に食べるお米の数も減ってますけども、そして、一方では高齢化、小規模農家の離農ということもあります。そんな中で、やっぱり主食の米を守るということが大事だと思います。

直近の農業センサスを見てみますと、米農家数の推移ですけども、2020年=5年前には約71万4千経営体がありました。直近の25年=5年後、今、約53万3千経営体に減っております。わずか5年間で農業経営体、米の経営体が18万経営体=25%減ってるんです。1/4わずか5年間で。そして、地域ではあと5年したら、米の作り手がいなくなる、というような声も聞かれているわけでございます。

規模拡大も必要ですけども、高知県でも97%が家族経営で、そうした経営を含めて、しっかりと農業で食べていける、持続可能な農業をしていくための施策が、今、本当に求められているというふうに思っております。

高知は人口減少ですけど、世界はこれからまだ人口が増えるということでございます。そうした中で、安いお金で(食料を)外国から買えるという状況がいつまで続くかも分かりません。本当に、国民の食料をしっかりと確保するということが、今、国の施策、また県の施策でも求められていると思いますので、農業の振興のために県の皆さんも頑張っていただきますように要請をいたしまして、私の一切の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。