議会報告

【質問項目】

・戦争遺跡の保存と活用

・障害のある人の青年期の豊かな学びの保障について

・放課後等デイサービスの利用について

 

●塚地議員 日本共産党の塚地佐智です。早速質問に入らせていただきます。

 

【戦争遺跡の保存と活用】 

●塚地議員 明治30年から昭和20年まで存在した本県の郷土部隊である旧陸軍歩兵第44連隊の弾薬庫及び講堂が遺存する旧陸軍歩兵第44連隊跡地は、令和元年11月に県として保存・活用の基本方針を策定して以降、令和3年に約5000平方メートルの土地・建造物を県が購入・取得。その後、国登録有形文化財の登録に向けた取り組みを行い、令和5年2月に登録されました。この度、文部科学省との協議を踏まえた保存と活用計画が決定され、国からの予算確保も確実なものとなりました。この間の関係者の皆さんのご努力に、感謝を申し上げます。

決定された活用計画の基本方針には「ここから度重なる戦争に高知県関係者の多くが出征していった、その史実を知るために、戦争体験者の証言などとも関連付けながら、小中学生をはじめとする県内のあらゆる世代が第44連隊及び関連部隊の歴史や時代背景について理解し、実際残された建造物を見学することで、『平和の尊さ』を感じることができる場として整備する。」と記されています。今日、若者の多くは日本が自存自衛の名の下、アジア、太平洋にまで出兵していた事実すら認識にないといった報道もされる中、再び戦争をしないという日本国憲法の精神を引き継いでいくこの施設の役割の重さを感じています。そこで、今後の具体的な動きについて、いくつか伺います。

◆まず、計画が受理・決定され、いよいよ来年度から実施設計に入る事業費も予算化されると思いますが、今後、公開までに必要な予算はどの程度か、文化生活部長に伺います。

 

○文化生活部長 令和8年度予算では、旧陸軍歩兵第44連隊の弾薬庫及び講堂の整備工事に係る実施設計に必要な経費4200万円余りを計上し、今議会予算議案を計上・上程をさせていただいています。整備工事は、令和9年度から2カ年の予定で実施することとしています。必要な予算の額につきましては、令和4年度時点での概算で約6億円を見込んでおりましたが、近年の人件費や、建築資材価格の高騰を踏まえまして、来年度の実施設計の中で精査をしていきたいというふうに考えております。

 

●塚地議員 令和4年度段階で6億円ということで、多額の予算も投じた貴重な県民の財産になってまいります。保存と同時にできる限りの活用促進が図られるように、県としての方針を持つべきだと思います。

計画の中での管理運営計画の内容は、直営化、指定管理導入化など今後の検討とされています。

◆行政として責任をもった運営が基本だと思いますが、教育委員会との連携や案内、ボランティアの育成など、どのような検討がされているか、文化生活部長に伺います。

 

○文化生活部長 はい。管理運営の方法等につきましては、今後具体的に検討することとしていますが、保存活用計画に記載をしておりますように、あらゆる世代の方々に平和の尊さを感じていただける場・施設として運営活用ができるよう県として検討していきたいというふうに考えています。

その際には、未来を担う若い世代に戦争の歴史や時代背景を学んでいただくため、教育委員会と連携して学校での利用を促進するほか、当時の歴史や44連隊の活動に知見のある有識者とも協議しながら建物や展示物の解説ができる人員を確保するなど、施設の活用に向けた準備も進めてまいります。

 

●塚地議員 開館日や開館時間、運営、スタッフなどを含む管理運営計画や委託団体、利用料などは今後検討をしていくということになりますが、庁内の検討に留めず、地元や戦争遺跡や平和教育などに関わる団体などの協議会を持ち、検討を進めることが今後の活用拡大にも資すると思いますけれど、文化生活部長に伺います。

 

○文化生活部長 管理運営方法の具体的な検討にあたりましては、施設の活用方法はもちろんのこと、多くの県民の方々にご利用いただける運営形態のほか、費用面や運営に関わる人材面など様々な視点から考える必要があります。

これまで基本方針や保存活用計画の策定に際しましては、大学教員や県の文化財保護審議会委員など有識者のご意見をお聞きしながら進めてまいりました。この施設、国の登録有形文化財である施設ということでございますので、まずはそうした有識者にご意見を伺い、必要に応じて地元の皆様方などにもご説明しながら検討を進めていきたいと考えております。

 

●塚地議員 はい、ありがとうございます。

是非多くの方の参加を、やっぱりいただくというのがこれからの活用に大事だと思いますので、是非よろしくお願いをいたします。

隣接している高知大学は、旧陸軍歩兵第44連隊跡地に設置をされたもので、ともに歴史を研究・検証する上で、最も身近で専門性を持ったパートナーとなっていただけるのではないかというふうに思います。

周辺の関連施設としても、高知大学との連携は今後とも重要だと思いますが、運営への協力など協議をされるおつもりはないか、文化生活部長に伺います。

 

○文化生活部長 高知大学は、44連隊跡地に隣接しておりますことから、施設の活用を図る上で運営への協力に限らず連携の可能性があるのではないかと考えています。

今後、施設の運営や活用方法等を検討する中で、大学とどのような連携ができるか協議をしたいと考えています。

 

●塚地議員 是非、高知大学を巻き込んだ形で、今後、運営がされていくように協議をよろしくお願いをいたします。

周辺の関連施設と一体に学ぶゾーンとする上で、計画の中にも朝倉中学校南側に現存している旧陸軍墓地と忠霊塔、射撃場跡地、また東側には陸軍病院跡や練兵場跡が残っています。こうした周辺施設の活用を図ることは、44連隊及び関連部隊の歴史を理解する上で大事な視点だと考えますが、どのような検討がなされているか、文化生活部長にお聞きをいたします。

 

○文化生活部長 陸軍墓地や忠霊塔などの周辺の関連施設につきましては、44連隊や関連部隊の活動を振り返り、理解する上で非常に重要な施設であると認識しています。管理運営にあたりましては、こうした関連施設を回る見学コースを設定いたしますほか、それぞれの施設に案内板の設置を検討するなど、一体的な活用を図ってまいります。

 

●塚地議員 是非よろしくお願いいたします。

この基本計画のもととなった令和元年の基本方針では、高知県史の編纂の過程と合わせて戦争資料の収集を行うとされていましたが、どのような取り組みがなされているか、文化生活部長に伺います。

 

○文化生活部長 はい。高知県史の編纂にあたりましては、近代部会において令和3年に策定しました編纂基本方針に基づいて戦争に関する資料を撮影し、デジタルデータ化する方法で収集しています。現在、県内の市町村に残された旧役場資料などの中から戦争に関連する資料を読み解き詳細に分析をしています。

例えば、安芸市の旧役場資料からは44連隊への招集や忠魂碑の設置など当時の状況を示した記録が確認をされています。今後も引き続き必要な調査を進めてまいります。

 

●塚地議員 ありがとうございます。

多くの若者がここから旅立っていって帰ってこなかったという、多くの若者が白木の箱に石ころとなって帰ってきたという歴史がここには刻まれておりますので、戦争のやっぱり悲惨さというところをしっかり語り継いでいける施設に、是非していただきたいということを加えておきたいと思います。

平和教育、平和行政を進める上で、県内の戦争遺跡の保存に積極的に取り組む必要があると思いますが、知事の思いをここでお聞きいたします。

 

○県知事 戦争遺跡は、過去の歴史の実物といたしまして、平和の尊さ、戦争の悲惨さを次世代に伝える貴重なものと考えます。また、戦争遺跡を身近に感じますことは、県民の皆さん1人1人が過去の教訓を深く心に刻み、平和の重要性を再認識できる機会ともなります。そうした県民にとって意義があります戦争遺跡が、戦後80年という長い年月によりまして、経年劣化が進行すること、あるいはその存在そのものが人々の記憶から忘れ去られるというようなことになることを危惧いたしております。

44連隊跡地をはじめといたしまして、これらの戦争遺跡を次の世代に保存、そして継承していきますことは、我々現役世代の重要な使命というふうに考えているというところであります。

 

●塚地議員 ありがとうございます。

知事の御答弁の中に戦争の悲惨さというお言葉もありました。私はまさにやっぱり、ここが今重要な語り継ぐべき課題だというふうに思っていますので、大いに今後、引き継いでいくということを、私も決意として述べておきたいと思います。

関連をいたしまして、高知城西側の高知城内堀の遺跡の活用計画について伺いたいと思います。2005年12月に史跡高知城の西側にマンション建設の計画があることが明らかになりました。高知市教育委員会が土地の試掘調査を行った結果、江戸時代の土坑や、陶磁器類などが出土いたしまして、上級武家屋敷の一部であることも判明をいたしました。保存運動により県が購入をし、2016年北曲輪と同時に一部公園整備がなされています。しかし、南側の国が所有している部分は荒れたまま放置をされています。観光の視点から見ても整備の必要性を求める声もありますが、今後の整備を含む利用計画はどのようになっているのか、文化生活部長にお聞きします。

 

○文化生活部長 お話のありました土地につきましては、現在、文部科学省が所管をしておりまして、活用にあたっては文部科学省と協議の上で進めていくことになります。

県としましては、今後、観光の視点も含めまして、県民の皆様にもご理解いただける整備や利用方法を検討したいと考えております。

 

●塚地議員 放置されてずいぶんになってまいります。是非、予算も取っていただいて、積極的に早急に整備・利用を進めていただきたいということを要請させていただきまして、この質問は終わらせていただきます。

 

【障害のある人の青年期の豊かな学びの保障について】

●塚地議員 続きまして、障害者支援、障害児支援の問題で質問に移ります。

障害のある人の青年期の豊かな学びの保障についてまず伺います。

知的障害特別支援学校の中学部に通学している子どもさんのお母さんから、「長男の大学進学の準備をしていると、お兄ちゃんは高校の後大学に行って勉強するのに、僕は作業所か会社で働くしか選べんが?」と聞かれ、その言葉にハッとさせられたといった訴えがありました。

私自身、そのお話を聞いて少し衝撃を覚えました。その上、文科省の大学進学率の母数から、特別支援学校の卒業生が除かれていたというニュースには暗澹たる気持ちになりました。

どのような障害の種別でも、成長発達の権利、社会的存在としての生涯教育を受ける権利、社会参加が保障されることは、日本も批准している国連障害者権利条約でも明記をされています。現実は、それを保障する環境整備は、まだまだ不十分ではありますが、とりわけ青年期は教育と福祉の境界で、行政としての計画や目標が曖昧になっていると感じています。

第4期高知県教育振興基本計画には、目標値として県立特別支援学校において、高等部3年の卒業時に行きたい進路が決まっている、卒業後の生活に楽しみがあると回答した生徒の割合、肯定的に回答した割合が新基準として盛り込まれました。2年後の令和9年には90%がそう思うという目標設定になっています。この実現のためには、それぞれの特性に見合った豊かな選択肢を提供することが行政の責任として問われてまいります。

そこで、就労という選択肢だけではなく、進学という観点から教育行政の担当、居場所や生涯学習、仲間づくりや社会参加という観点から障害福祉の部署で、促進を図る取り組みも必要です。とりわけ、青年期という特徴を踏まえた具体的な選択肢を作っていく計画が必要だと思います。

鳥取大学附属特別支援学校では知的障害児を対象とした専攻科を設け、ゆっくりじっくり、子どもから大人へ、学校から社会へと移るため、発達に必要な時間の保障の場を提供しています。

特別支援学校の卒業生の進路選択の場を広げることについて、まず教育長にお伺いをいたします。

 

○教育長 各特別支援学校では、卒業後の自立を見据え、児童生徒1人1人の障害の状態等に応じて、丁寧に支援を行っております。中でも進路指導におきましては、生徒たちの希望する進路に向けできないと決めつけるのではなく、生徒の思いを尊重し、保護者も交えた支援会等を重ね、納得する進路が実現するよう努めています。

県教育委員会としましては、議員のお話にあった専攻科を直ちに設置することは考えておりませんが、今後も子どもたちの進路選択の幅が広がるよう、学習面、生活面の指導を充実させてまいります。

 

●塚地議員 今、専攻科は直ちには考えていないということでしたけれども、是非、今後、場を広げるという立場で、教育委員会としてもご検討いただけたらとお願いをしておきたいと思います。

就労至上主義という観点ではなく、生きる楽しさや喜びを大切にできる自分づくりを学ぶ場という、いわゆる福祉型専攻科や福祉型大学も全国では広がっています。本県での状況について、子ども・福祉政策部長にお聞きいたします。

 

○子ども・福祉政策部長 委員からお話のありました福祉型専攻科や福祉型大学は学校教育法に基づく専門学校や大学という位置づけではございませんが、障害福祉サービスを利用しまして、自立した生活を営むための訓練の2年間、そして、就労に必要な知識や能力を身につけるための支援の2年間を組み合わせ、提供するということで、行っている事業所が称しているものでございます。

この取り組みは特別支援学校卒業後、すぐに就職するのではなく、最長4年間をかけて社会性を育むとともに就労に必要なスキルを身につけ、社会に出る準備を行うことを目的に事業所が実施しているものであります。

本県にも、生活訓練と就労支援を組み合わせて実施している事業所は3カ所ございますが、議員からお話のあった福祉型大学といった取り組みをしている事業所はございません。

福祉型専攻科であるとか、福祉大学といった取り組みでございますが、現時点では県外の個々の事業所の実施にとどまっていることから、まずはそういった事業所の取り組みについて情報収集をしていきたいと考えてございます。

 

【放課後等デイサービスの利用について】

●塚地議員 ありがとうございました。全国には、先進事例もいくつもできておりますので、是非あの研究もして、しっかりサポートもお願いしたいと思います。

それでは、最後に放課後等デイサービスの利用について伺います。

2012年に児童福祉法が改定され、整備が始まった放課後等デイサービス事業は障害のある6歳から18歳の子どもが通える施設です。発達障害をはじめ、医療的ケア児も含む様々な障害がある子どもたちの療育・発達支援や仲間との居場所としての役割、さらに休日や学校などの長期休業中も開所し、保護者の就労支援や相談場所ともなるなどなくてはならない施設として県内に広がっています。

かつて放課後児童クラブでは対応が困難と言われたり、特別支援学校に放課後児童クラブがないといった状況のもと、保護者をはじめとする関係者が声を上げ、要望し続け実現をした制度です。この施設が果たす役割について、どのように認識をされているか、子ども・福祉政策部長に伺います。

 

○子ども・福祉政策部長 放課後等デイサービスには、主に2つの役割がございます。

1つ目は本人支援としまして、集団生活の中で遊びや交流を通じて成長と発達を促していく役割。2つ目は家族支援としまして、保護者に対してお子さんの障害の特性を理解していくための支援や、家庭での関わり方の助言を行う役割でございます。

放課後等デイサービス事業所は、障害のあるお子さんの健全な育成を図りますとともに、その家族の日常生活を支えていくために、重要な役割を果たしているものと認識をしております。

 

●塚地議員 ありがとうございます。第3期の高知県障害児福祉計画に保健福祉圏ごとの利用者数などを見込んでいると思いますけれど、施設の設置など順調に推移をしているのか、子ども・福祉政策部長に伺います。

 

○子ども・福祉政策部長 県の障害児福祉計画におきましては、令和8年度末時点で県全体で必要な事業所数を124ヶ所と見込んでおりまして、本年1月末現在で116か所の事業所が設置されております。県全体としましては順調に増加をしておりますが、圏域ごとで見ると必要数に達していない圏域もございます。

 

●塚地議員 是非、必要な箇所を確保できるようによろしくお願いしたいと思います。

さて、この間、放課後等デイサービスの利用者の保護者さんから利用にあたっての様々な課題もお聞きしてまいりました。出された意見の中にサービス提供時間の問題がありました。保護者の多くは仕事をしているため、サービス提供時間が短く、学校の放課後児童クラブと併用している、もしくは、自宅までの送迎はしてもらい、自宅帰宅時間までは祖父母などに見てもらったり、ヘルパーさんを頼んだりして繋いでいるなどの実態が出されました。さらには、帰宅時間後の対応ができず、フルタイムの仕事を辞めてパートに切り替えたという保護者もおられました。

放課後児童クラブの利用料は市町村やクラブ運営団体によって違いがありますが、高知市を例にすると所得に関係なく1人月8100円の利用料が必要で、併用をすると二重の負担となります。県内の放課後等デイサービスで延長支援をしている事業者はどのくらいあるのか、子ども・福祉政策部長に伺います。

 

○子ども・福祉政策部長 事業者が定めた通常のサービス提供時間を超えまして、利用者を受け入れる際はあらかじめ延長支援加算の届出を指定権者である県又は高知市に行うこととなっております。

延長支援加算の届出を行っている事業所は本年2月1日時点で県内116の事業所のうち101事業所となっておりまして、約9割の事業所がサービス提供時間を延長して利用者を受け入れられる体制を整えているところでございます。

 

●塚地議員 大変保護者のニーズの高さの表れだというふうに思います。

また、課題として出されましたのは利用料の問題です。放課後等デイサービスの利用料は障害児通所支援事業の利用料として、国の制度により所得に応じて決まります。具体的には非課税世帯はゼロ、世帯の構成によって異なりますが、課税世帯のうち年収がおおよそ890万円までの世帯の一般1では月4600円、約890万円を超えると一般2となり、一気には3万7200円、8倍に負担限度額が跳ね上がるという3区分となっています。

保護者が仕事を続けるためには、障害児を受け入れてくれる児童クラブがない場合、放課後等デイサービスとヘルパーさんの併用、放課後等デイサービスを利用すると、帰りの時間の都合や通所日以外の児童クラブとの併用が必要になります。利用料負担以外におやつ代や活動費の実費負担などもあり、併用している場合は、一般1の方でも月15000円程度の負担額になります。さらに大変なのは一般2の区分の世帯で月10日間の利用でも1万円を超えてしまい放課後児童クラブを併用すれば3万円近くに上る世帯もあります。

子どもの療育のために通所日数を増やしたいが、家計のことを考えると利用を控えてしまう。そのことも心苦しい、という切実な思いも届いています。本県での利用者の3区分の分布はどのようになっているか、子ども福祉政策部長にお伺いをいたします。

 

○子ども・福祉政策部長 令和7年12月時点での県内の一月に係るサービスの利用者負担の区分ごとの状況でございますが、まず負担がない方が20%、そして負担上限額が4600円の方が72%、負担上限額が37200円となっている方が8%という状況でございます。

 

●塚地議員 その8%の方々、ちょっと人数、世帯数が分かれば教えていただきたいですが、すいません。

 

○子ども・福祉政策部長 人員としてですね159人、全体2114人ございますが、その中の159人ということでございます。

 

●塚地議員 今、お答えいただいた8%、人員で159人のご家庭というのは4600円を超える大変大きな負担をされている世帯になると思います。

障害児の子育てには様々な経済的負担があります。そのため十分とは言えませんけれども、毎月特別児童扶養手当が1級で5万6800円、2級で3万7830円の支給や、障害児福祉手当が月16100円という制度がありますが、世帯の所得によっては手当てが支給をされません。

2023年分で児童のいる世帯の共働き世帯の平均収入は831万円ですから、年収890万円は決して富裕層といえる生活水準ではありません。日本共産党は障害児者の権利を立場から医療・福祉の無料化を政策として掲げていますが、当面せめて障害児福祉の所得制限の撤廃を求めて全国で声を上げている方々と連帯した運動に取り組んでまいりました。

そうした中で、0歳から2歳までの保育料の無償化に伴い、障害児の通所も無料に、また体の機能を支える補装具の利用者負担の所得制限が2024年4月に撤廃をされました。障害児の発達保障は親の責任ではなく、社会保障として国の責任で実施されるべきで、子どもに係る福祉サービスへの所得制限は撤廃すべきという主張が広がり、昨年の国会では議員立法として法案の提出も行われました。急な解散により廃案となってしまいましたが、こうした動きについて知事はどのようにお考えか、お伺いをいたします。

 

○県知事 ご紹介ございましたように、令和6年には児童手当の所得制限が撤廃をされました。これを受けまして、昨年12月に特別児童扶養手当の所得制限の撤廃、あるいは放課後等デイサービスの利用者負担の軽減に関する法案、これが議員提案で提出をされました。

こうした障害児関係のサービス等の所得制限の撤廃の動きでございますが、内容的には比較的所得が高い階層の方の負担が軽減されていくという方向での改正になっております。

また、国地方の財政負担は一定増加するということになりますので、こういった改正を考える際には、制度の持続可能性を確保するために、安定的な財源の確保について、同時に議論していくことが必要ではないかというふうに考えます。

一方で、同じ社会保障制度の中でも、例えば医療分野で、昨今は高額療養費の問題、あるいは高齢者の医療費の問題に関しまして、似たような構造で所得に応じた負担をいただいているという際にですね、低所得者の方からもっと負担をいただこう、というような方向での、逆方向での議論もされているというところを、私としては気になっているところでございまして、そういった意味で同じ社会保障制度の中でベクトルが逆の議論が今されているということでございます。

そういう意味では、こういった中で、障害児のサービスについては、比較的所得が高い方は負担軽減していくという所得制限の廃止・緩和をするということが、どう考えるべきかという点については議論があろうかと思いまして、その点は国政の場で丁寧に議論していただきたいと思っております。

 

●塚地議員 社会保障、医療や福祉の利用料の負担の問題は、私はやっぱり財源はしっかり確保できますから、今お話になられましたけれど、基本的に無料の方向、そして軽減の方向に議論を進めていくということを国会にも求めていきたいというふうに思います。

さて、昨年の10月、高知県でも障害児通所支援の利用料を考える会が発足をし、利用者の保護者へのアンケート活動や全国の自治体での利用料に対する補助制度の調査なども行っておられます。この間に寄せられたアンケートには「収入が増えることは嬉しいが、少しの差で上限37200円になるのは正直きついです。そろそろ世帯収入が超えそうでヒヤヒヤしています。今のまま4600円で通えるととても有難いです。」「一般1と2の差が大き過ぎます。せめて、一般2を児童クラブと同じくらいの1万円程度にしてほしい」「障害児の自立は難しく、自己負担は重くずっと続きます。一般1、2も同一負担にするなど、県外の自治体のような独自補助を検討してほしい」という不安の声が書き込まれています。

県内の自治体で補助制度を実施している市町村はありますか、子ども・福祉政策部長に伺います。

 

○子ども・福祉政策部長 県内市町村で利用者負担に対する補助制度を設けておりますのは、土佐清水市のみとなってございます。

 

●塚地議員 県内でもそうやって、急激に負担が増えることに対する助成制度が、土佐清水市さんを始め実施がされているところです。今後、是非広がりも期待はしたいと思います。

2024年10月分より全ての子どもに支給される児童手当が、来年度からは高校授業料の無償化の所得制限も完全撤廃となる予定です。障害児福祉の所得制限撤廃への今後の動きも見つつ、県には保護者からの限度額をせめて放課後児童クラブ利用料約8000円くらいにはならないかという切実な要望に応えることが求められていると思います。

共働き共育てを推進し、子どもの発達の機会を保障するため、県として一般2の保護者も一般1同様の負担額になる支援など、保護者負担の軽減策を行っていただきたいと思いますけれど、子ども・福祉政策部長にお伺いをいたします。

 

○子ども・福祉政策部長 現在の利用者負担の考え方は、制度の持続可能性や公平性等を踏まえまして、国が設定しているところでございます。

県におきましては、来年度3年に1回の障害児福祉計画の策定年度になってございますので、市町村へのヒアリングなどによりまして、まずは県内のそのサービスの利用実態の把握に取り組んでいきたいと考えております。

 

●塚地議員 今、利用実態を調べていただけるというお話でした。

その中で、是非ですね、890万円を境に4600円が最高額3万7200円、8倍に一気に引き上げるというこの大きな矛盾をはらんでいます、先ほど159人の子どもたちがその中にいるというお話でしたけれども、是非、私はそこの実態もですね、聞いていただいて、働き続けようと思って、収入が増えるとかえって、そこで新たな支出が増えてしまう、働くことを控えなくてはならない、もしくは、子ども達が利用する利用日を減らさなくてはならないというような思いに迫られているご家族からのもう切実な要望なんですね、ぜひ、そのことは今後の計画の検討の中で調査もしていただいてご検討をいただきたいということを、それは要望としてお伝えしておきたいと思います。

先ほど知事の方からもお話がありましたが、今あの社会保障をめぐってはま財源の問題も含めて議論がされているところです。防衛予算が増える時には財源は何かというお話はなかなかのぼってまいりませんけれど、社会保障の問題になるとすぐに、この財源はどうなのかということがあの語られるようになっていると私は思います。

一方で、今本当にあの危険なイランへの攻撃の問題もあり、そして戦争に向かおうとする動きも急激に強まっている危険な状況も感じています。その中で、ぜひ暮らしをやっぱり守りぬくそうした立場で、県政にもあたっていただきたいですし、平和を望む声を知事は代弁をして、是非届けてもいただきたいということを要望いたしまして、私の一切の質問とさせていただきます。ありがとうございました。