議会報告

  • 2026年05月20日
    2026年2月議会 細木良議員の「外交努力により中東地域の早期事態収拾を求める意見書」(案)賛成討論(2026.03.24)

●細木議員 私は議発第3号「外交努力により中東地域の早期事態収拾を求める意見書」に賛成の立場で討論いたします。

 アメリカ、イスラエルの先制攻撃は明白な国連憲章、国際法違反の無法な戦争です。小学校への攻撃など民間人多数の犠牲が発生しており、アムネスティインターナショナルは国際人道法上でも違法と断じています。

いま全国各地でイランへの攻撃に反対する世論と運動が広がっています。県内の大月町はじめ全国の地方議会でも、アメリカなどの先制攻撃を国際法違反と批判し、攻撃の即時中止を求める決議、意見書の採択が広がっています。

 NATO(北大西洋条約機構)諸国は、ホルムズ海峡への艦艇派遣を求められたのにたいし、メルツ・ドイツ首相は「われわれはこの戦争に参加しない」、マクロン・フランス大統領は「ホルムズ海峡の作戦に参加することは決してない」、メローニ・イタリア首相は「国際法の枠外の介入」、サンチェス・スペイン首相は「一方的な国際法違反」など国際法上、問題があるとの認識を明らかにし、国内の軍事基地の使用を拒否するなどの対応を取っています。またアメリカ国際法学会は、国連憲章と米国内法に違反するとの声明を発表、アメリカ、イスラエル国内でも市民が戦争反対の意思表明をする行動も起こっています。

 アメリカがイラン攻撃を続けるもと、高市首相は19日に訪米、トランプ大統領との首脳会談で首相は「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだと思っており、諸外国に働きかけてしっかりと応援したい。私はそれを伝えに来た」とのべ、イラン攻撃を事実上、支持しました。世界が注視する場で、戦争を仕掛けた張本人を「平和の使者」とたたえる高市首相の媚びへつらう対米追随の態度は、多くの国民の失望と怒りをかっています。

 イラン国民の犠牲をはじめ、湾岸諸国に戦火が広がり、多くの石油を中東に依存する日本だけでなく、世界経済に大きな打撃を与えています。この戦争を終わらせるためには、まず先制攻撃したアメリカに攻撃の即時停止を求めることこそ必要でした。ところがそれを求めず、国際法違反にいっさい言及せず、イランを非難する一方、トランプ氏を持ち上げ、「応援したい」とまでのべたのです。

 日本国民の意思は明確です。イラン攻撃を「支持しない」は82%、「支持する」は9%にすぎません(「朝日」調査)。19日夜、国会前で行われた抗議行動には約11000人が集まり、日米首脳会談でトランプ大統領に攻撃中止を迫るよう声を上げました。高市首相の言明は、国際法が求める立場にも、国民の意思にも反するものです。

 重大なのは、“トランプの戦争”への支援を表明したことです。トランプ大統領は日本が原油の90%以上をホルムズ海峡から輸入しているとして「日本が踏み込んで対応する大きな理由がある」と露骨に貢献を求めました。高市首相は「法律の範囲で」としつつ「できることはしっかりやっていく」と応じました。トランプ氏は「日本から非常に大きな支援を受けている。日本は一段と踏み込んで対応しようとしている。NATOとは違う」とのべました。高市首相が約束したことは危険で深刻です。「できること」とは何か。何を「対応する」と約束したのか、その全容を明らかにすべきです。法の支配を拒絶するトランプ氏の言いなりで、自衛隊員の命を脅かし、殺し殺される事態は絶対に避けなければなりません。

 すでに日本はイラン攻撃に組み込まれ、横須賀、岩国、佐世保、沖縄の米軍基地から出撃しています。戦争を支え戦火拡大の足場になっている現状は、この戦争に加担している状態と言え、国際刑事裁判所ローマ規定の侵略犯罪に該当しかねません。

 また首脳会談では「日米同盟をさらなる高みに引き上げていくことを確認し」ており、今後さらなる軍事費GDP5%までの要求が突き付けられることも予想されます。来年度予算では所得税の防衛増税が組まれており、現下の物価高騰で苦しむ国民をさらに苦境に追いやるようなアメリカからの軍事費増大要求にはきっぱりNOと伝えることが必要です。

 一切の戦争を放棄した憲法9条を高く掲げ、無法なイラン攻撃の即時停止をアメリカに要求すること、いっさいの軍事協力をしないことを政府に強く求め、議発第3号「外交努力により中東地域の早期事態収拾を求める意見書」への賛成討論といたします。同僚各議員の皆様の賛同をよろしくお願いいたします。

外交努力により中東地域の早期事態収拾を求める意見書案