議会報告

  • 2026年07月14日
    2026年6月議会 細木良議員の予算修正案(新県民体育館整備予算案の削除)提案理由説明(2026.07.10)

日本共産党の細木りょうです。私は今議会に計上されています、議発第2号「第1号令和8年度・高知県一般会計補正予算に対する修正案」について、提案理由説明を行います。

 削除する予算は、新県民体育館の整備に向けた地質等調査、基本設計及び実施設計予算等です。

私たち日本共産党県議団は、県民体育館の再整備については反対するものではありませんが、パブリックコメントで寄せられた多くの懸念事項が解決されていない基本計画案の修正がなんらされないまま、最終となった新県民体育館整備等基本計画検討会が開催された6月10日からわずか2週間で約7.5億円もの関連予算を今議会に提案されたことは拙速であると同時に、予算計上の仕方として、基本設計と実施設計の同時提案はイレギュラーな手法であることを問題と考え予算削除をするものです。

今議会の質問戦では、新たな問題点や課題もあきらかになりました。

一つは、県民体育館本体含め、集約される予定の武道館などの長寿命化コストの試算が行われていなかったことです。このことは何がなんでもトップダウンで決めた計画内容を押し通すため、真剣に県民に情報提供をしようとしない独断専行型の県政運営の問題点が露わになったといえるのではないでしょうか。

県は人口減少等により公共施設等の利用需要が変化・多様化していくことが予想されることを踏まえ、公共施設等の全体の状況を把握し、長期的な視点で、更新・統廃合・長寿命化等を計画的に行うことにより、財政負担を軽減・平準化するとともに、公共施設等の最適な配置や有効活用を実現するため「高知県公共施設等総合管理計画」を策定しています。この計画は今年度が最終年度ですが、県民体育館と武道館の期間中の方針として「計画的な維持管理」を行うこととなっています。管理計画では、維持管理・修繕の実施方針として、「建築物をできる限り長く使うため、適切な維持管理を行っていくことが重要であり」と記載されています。ぢばさんセンター大ホール含め、集約予定のすべての施設を長寿命化した場合の総費用、新規建て替えの場合の費用など基本計画での209億円と比較検討する材料を県民に明らかにすべきです。

 その際、有利な起債となる「公共施設等適正管理推進事業債」の活用については、施設の使用年数を法定耐用年数を超えて延長させる長寿命化事業にも適用されること、室戸市に譲渡した室戸体育館も面積削減対象とすることも併せて考慮するよう提案したいと思います。

また別の質問の中では、コスト上振れ必至の建設費を回収するため、県民負担につながる利用料引き上げを想定している旨の答弁がありました。県民のスポーツ権を侵害しかねない重大な発言です。

知事は、当初想定されていたスケジュールを前倒しし、2031年度完成を目指すため、部局に、多少リスクがあっても、急げ、と指示。急ぐ理由として、知事は記者会見で次期知事選挙の任期・公約のためと発言しています。県民からは「県政の私物化ではないか」との声があがっています。自らの政治的都合で建設を急がせ、県民の声を丁寧に聞き合意形成をする民主主義的なプロセスを軽視した重大な発言であり、職員にも大きな負荷がかかっています。

狭い敷地に機能詰め込みすぎで機能不全になることを筆頭に、圧倒的な駐車場不足や浸水エリアでの駐車場建設など防災面での課題、前検討会の委員長辞任(委員任命固辞)に至る契機ともなったプロリーグ誘致が困難となる中、誘致前提のアリーナ利用日数算定と過大なコンサート日程など願望的・期待値での利用シミュレーション、武道館の武道場への格下げ、アスパルグラウンド取り込み、ぢばさんセンター大ホール廃止にかかる要請項目の達成困難、周辺への環境・安全問題など様々な課題としっかり向き合いクリアすること、「賢く縮小」し身の丈にあった新県民体育館をつくるべきだというのが私たち県議団の考えです。

文化施設同様に社会体育施設を稼ぐ施設にする方針を撤回し、県民のスポーツ権をしっかり保障する施設、県民の健康を増進する施設、子どもたちの学習権の保障など、県民のための素晴らしい体育館をつくるため、今回の関連予算はいったん削除撤回し、再整備に向けた丁寧な論議を県民参画で行うことを改めて求めます。

以上、修正案の提案理由説明といたします。同僚議員のご賛同をお願いいたします。