議発日本共産党を代表いたしまして、議発第11号「奨学金返済負担の軽減及び金利上昇への支援強化を求める意見書案」に賛成の立場から討論を行います。
現在、金利が上昇し続けていますが、これほどの金利上昇は、特に、若い世代にとって、結婚や子育て、マイホームを持ちたいといいう『夢や希望』を根底から狂わせ、諦めを強いることになります。高知に生まれ育った若者が高知に定着し、地域経済を支えていく流れをつくる為にも、奨学金の金利問題を、人口減少対策を重点課題としている県議会として、見過ごしてはならないと考えます。
長期金利の指標となる10年物国債の利回りは、高市政権の骨太方針や軍事予算の大幅拡大など放漫財政による財政悪化への懸念などから、2025年初めの1.1%から、2026年1月には2.3%へ、先日の7月6日時点では2.83%と急上昇しています。これは、1997年5月以来の29年ぶりの高水準です。
金利上昇の影響は、住宅ローンの返済や、中小企業の資金繰り、奨学金の返済など幅広い分野に及び、市民生活に重大な影響を与えています。中でも奨学金については、有利子奨学金の利率が大幅に上昇しており、返済中の社会人や保護者、そして多くの学生たちが大きな不安を抱えています。
今や学生の3人に1人が文科省所管の「日本学生支援機構」の奨学金を受け、その8割は返済が必要な奨学金ですが、そのうち約7割にあたる62万人、全受給者の54%が有利子型を借りています(2024年度実績)。
この有利子型は、市場金利の上昇に連動して、返済利率も引き上がります。有利子奨学金には、固定金利方式と、5年ごとに利率が見直される変動金利方式があります。
どちらも返済利率は卒業時点で確定するため、入学時におよその目安としていた利子が、実際に卒業して、返済する段階になって大きく膨れ上がるという事態が起きています。
例えば、固定型で月12万円を4年間借りていた場合、近年の金利上昇によって、当初の想定よりも返済総額が100万円以上も増額してしまうような過酷なケースも指摘されています。また、変動型で返済中のケースであっても、かつて0.004%という、ほぼゼロに近かった利率が、直近の金利見直しによって1.3%へと引き上がるなど、返済の利率は325倍と跳ね上がり、若い世代の生活設計を大きく狂わせています。
特に、賃金水準が厳しい高知県においては、金利上昇による多額の負担増が、若い世代や保護者の家計を直接追い詰める死活問題となっています。
労働者福祉中央協議会は2015年、2018年、2022年、2024年と継続して奨学金等に関するアンケート調査を行っていますが、その中で「奨学金返済による生活設計への影響」についてたずねています。調査結果を見ると、奨学金返済が結婚、出産、子育てなどに与える影響は大きくなっています。
具体的に言うと、結婚への影響があると回答した方は2015年では34.2%でしたが2024年には44.3%。出産への影響は2015年が22.9%でしたが2024年は38.2%、子育てへの影響は2015年が26.4%ですが2024年は37.0%と、いずれも10%以上増加しており、奨学金返済が、若者の結婚や出産、子育てという選択肢を大きく制約していることが分かります。
また、今年の5月18日、大学教員や弁護士らで構成される「奨学金問題対策全国会議」が文部科学省の記者クラブで記者会見を行っていますが、その中で、将来の返済への不安から、奨学金を借りずにアルバイトで学費や生活費を稼ごうとする学生が増加しており、奨学金の「利用控え」とアルバイト漬けの深刻な実態が報告されています。
学生たちからは「寝不足で課題ができない」「学業に支障が出ている」といった深刻な声が寄せられていると言います。
このままでは、若者が、学ぶことすら諦めなければならず、安心して働き、家庭を持つという未来の希望さえも奪われかねません。
日本共産党は、今年4月の国会審議で、奨学金の金利の急上昇を「異常事態と言わざるを得ない」と指摘し、政権の財政運営や経済政策の結果として、若い世代が重い負担を負い、将来の見通しが立たない事態は、極めて重大であり、政府の責任で直ちに救済策をとるよう求めてきました。
奨学金は、憲法や教育基本法が掲げる「教育の機会均等」と教育保障の観点からも、国による救済措置が不可欠です。
よって、早急に、国の責任において、奨学金返済の減免措置を実施すること、及び、有利子型の奨学金制度そのものの抜本的な見直しなど、緊急の救済措置を検討することを強く求めます。
以上、全ての議員に賛同を呼びかけ、議発第11号に対する賛成討論といたします。