議会報告

  • 2026年10月22日
    2026年9月議会 岡本和也議員の「米国産生食用ジャガイモの輸入解禁を行わない事を求める意見書(案)」賛成討論(2026.10.20)

●岡本議員 私は日本共産党を代表して議発13号「米国産生食用ジャガイモの輸入解禁を行わない事を求める意見書(案)」に賛成の立場で討論を行います。この賛成討論で特に訴えたいのは日本の農業を、そして食料を守ってほしいとの強い思いです。私は今議会でも生食用ジャガイモの輸入解禁についてその問題について取り上げました。生食用ジャガイモ輸入解禁は日本の国民にとって大きく三つの問題を引き起こす恐れがあります。

 その一つは病害虫による国内農産物への被害です。私の今議会の質問を紹介すると、日本はこれまで、植物防疫法のもとジャガイモの輸入を禁止していた事。その理由は輸入のジャガイモには「ジャガイモシストセンチュウ」や「ジャガイモシロシストセンチュウ」というやっかいな病害虫が付着している恐れがあり、その侵入とまん延を許してしまうと生産に致命的なダメージを与える可能性があり、アメリカでは2006年アイダホ州で同国初となるジャガイモシロシストセンチュウの発生が確認され1000ヘクタールを超える大規模な汚染だった事。日本でも輸入緩和が行われた後の2015年、因果関係は解析されていませんが北海道で初めてジャガイモシロシスㇳセンチュウが確認される事案が発生し、その封じ込めや対策に多くの生産者や生産組合が損害を被った上、その根絶は困難で大変な負担が求められた事を紹介しました。現在でも北海道の網走市などの一部で、発生が確認されているんです。
さらに、9月3日の北海道新聞で帯広市「大正農民同盟の牧野尚宏執行委員長」の談話で「センチュウはジャガイモと同じナス科の植物に寄生する、それはジャガイモだけではない、ナスやトマトが作れなくなる可能性がある」事を紹介し、日本一のナスの生産地高知県としての認識を農業振興部長に伺いました。部長の答弁では「本県ではジャガイモをはじめ、ナスやトマトの栽培圃場でもこのセンチュウが発生する恐れがある。そうした場合には、植物防疫法により発生圃場において全てのナス科植物の植え付けが禁止されるため、産地の維持が困難になる可能性もあると認識している。このため、生鮮ジャガイモの輸入解禁に関しては、国は科学的データを積み上げながら、病害虫の侵入だけは絶対に許さないという、強い決意で協議に臨んでいただきたい」と高知県に及ばされる危機的な状況を訴えられました。
また、米国産生食用ジャガイモの輸入解禁問題に関して今年の10月13日に行われた衆議院予算委員会で、民主改革の会の山岡達丸議員の質問に対して、高市総理の答弁でも「我が国の農業を守って食料安全保障を確保するために毅然とした姿勢でこの協議には慎重に対応する」と病害虫の被害に対して危機感を述べられ、さらに10月15日武部新農相は就任記者会見で米国産生ジャガイモの輸入解禁については、懸念されている病害虫侵入に触れ「国内生産に重大な障害が起きてはならない。病害虫の侵入を許さないということを大前提に、毅然とした姿勢で協議に臨みたい」と決意を語っています。
 

 二つ目に残留農薬の問題についてです。現在ポテトチップ加工用などに限定され指定圃場と指定施設で扱い、密閉コンテナで加工施設へ直送されています。そのジャガイモはコンテナ船でおよそ2週間かけて運んでくるために、途中で芽が出たり腐ったりしないように米国で発芽抑制に使われる除草剤クロルプロファムが使用されています。このクロルプロファムについてEU(欧州連合)では「健康上の懸念が残っている」と2019年から使用禁止になっています。国産ジャガイモでは検出されていません。それが米国産生食ジャガイモの輸入解禁が行われ一般流通が解禁されれば、発芽抑制のクロルプロファムが残ったままのジャガイモが小売店、飲食店、家庭へと広がり国民への胃袋に入ることによって健康被害の可能性が出てきます。
 

 三つ目に日本の食料自給率の減少という問題です。昨年、日本の食料自給率は過去最低の37%でした。政府は昨年4月の食料・農業・農村基本計画で2030年までに食料自給率を45%まで引き上げる事を掲げています。しかし現場の状況は、基幹的農業従事者が100万人を切ったことで、日本農業は危機的状況になっています。日本でのジャガイモの生産量は228万トン、世界10位前後の生産量です。ジャガイモの国内自給率は極めて高く生のジャガイモは国内生産が主で、ポテトチップも国内での契約栽培がかなりつかわれ、でんぷん原料は北海道産が中心です。この事からジャガイモは国内農業の主要作物であります。
その様な生食用ジャガイモの輸入解禁を行うことは国の進める自給率向上の農政とは大きくかけ離れることに繋がります。地球温暖化が進む中、世界規模で食料の生産が減少し世界では約7億人の方たちが飢餓状況にある中で日本は食料の自給率を高めなければなりません。自給率を高めることが国内の農家を守る事にも繋がります。
以上、3点の問題点について紹介しました。それらを防ぐためにも、「米国産生食用ジャガイモの輸入解禁を行わないことを求める意見書(案)」を、国に届け高知県議会としての思いを示そうではありませんか。その事を訴え、議員各位の賛同を求めまして私の賛成討論といたします。

 

提案した意見書案はこちら【PDF】米国産生食用ジャガイモの輸入解禁に反対する意見書案